デイトレードについての基礎知識




●デイトレード(以下デイトレ)とは皆さんご存知のとおり一日に売買を完了する投資法で、ネット証券等のサービス充実により多くの方がされてるものです。お気楽読者の皆様も、このデイトレから長期投資まで様々なスタイルで運用されているようですので、今回、この部分を充実させたいと考えたわけです。


「デイトレ」、要するにその日買った株をその日のうちに売ってしまうという事ですから一般的には、投資ではなく投機だ、ハイリスクだ等々いわれたりしますが、今では立派な投資手法の一つとして確立され、ある意味ローリスクともいえそうです。1度くらいは経験があると思いますが、持っている株が翌日にニューヨーク市場の動きやその他外部要因によって思わぬ暴落をしたりします。こういったことを回避することが出来ますし、1日というスパンで考えると「損切り」ラインが明確になりますので、ジリジリと下げて気がつけば「塩漬け」といった悲劇も避けられますね。


またデイトレを少し柔軟にした「スイングトレード」というのが有ります。これは一日で売買を完了させず、2〜5日程度で完結させる方法。基本はデイトレでも、大引け前に買いたい相場を迎えて、好材料などから翌日または翌々日は反発するだろうと予想したときは、この方法に切り替えたほうが賢明な場合もあります。


さてデイトレに話を戻しますが、この投資法については一般的にいくつかの鉄則のようなことが言われていますので、いくつかご紹介しますと。

☆動いてる銘柄を買う、動かない銘柄は売り。

☆前場は強気で勝負せよ、後場は弱気でいい。

☆底値探しをせず、上がりだしたタイミングを狙え。

☆利益確定は早めに。上値いっぱいまで狙おうとするな。

☆キャッシュポジションをいつも高くすることを心掛けよ。

☆買った時に指値売りすること、その時点で損切り値も決めること。

☆損切りを早くして下がりだした株を持ち続けないこと。

そして、銘柄研究は常に行っておくこと。

 といったところでしょうか。


< デイトレ銘柄の探し方 >

●前日の出来高上位銘柄
 http://biz.yahoo.co.jp/ranking/volume/day/all.html

●値上がり率上位銘柄と値下がり率上位銘柄
●前日のストップ高銘柄とストップ安した銘柄
 http://biz.yahoo.co.jp/ranking/up/day/all.html
 http://biz.yahoo.co.jp/ranking/down/day/all.html

●株式分割が発表されている銘柄
 http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/bunkatsu.cfm

●直近の新規公開(IPO)銘柄
 http://www.kabujouhou.com/contents/ipo/index.html

●現在のライブドア、フジのように大きな材料で注目されている銘柄(05/3/21)
●その他、常に値動きの激しい銘柄群を集め持っておく

ここまでは前日夜にでも準備できます。


< 当日1日のイメージについて >

1、朝の寄り付き前にはその日の環境をチェックしましょう。(これは中長期も同じですね)

●前日の米国市場(ダウ平均、NASDAQ指数の動きと主なニュース)
●前日の米国市場での日本株の米預託証券(ADR)
●今朝の外国証券経由の注文状況
●為替、最近では原油先物相場も


2、市場が始まると前日または早朝に候補としてあげた銘柄の動きをチェック(もちろんリアルタイム株価で、お使いの証券会社の板情報等を使います)。そして上の鉄則を基本にして、買うべきときは買う。売るべき時は売る。見送ることも必要。


3、続いて当日動いている銘柄をチェック

●日経平均、ジャスダック指数の動き
●発表された業績見通しやアナリストの投資判断
●当日の出来高上位銘柄
●当日の値上がり上位銘柄
●その他材料株の動き


4、当日の動きから銘柄を見付けたら、その銘柄情報を調べる。(時間がないので忙しい作業になります)

●話題となっている材料(特に見当たらないことも多々あります)
●5分足チャート、日足チャートの動きと出来高


ここからは上の鉄則を念頭においた取引になっていきますが、高値掴みに気をつけて無理をぜず、勝ちよりも負けないことが大切です。



< その他、雑談的留意点 >

一概には言えませんが、経済新聞にでるような好材料は、朝高くジリ安の展開が多いので気をつけてください。(これも地合いによって動きが変わってきますから、材料によっては即買い。また、その後を狙うのが良いことも。結局は経験が物を言うと思いますので、慣れてない方は最初、チャートを見ながらシミュレーション的に買ったつもり、売ったつもりでトレーニングしてみるのも良いかも知れません。

あと、ポイントになるのが後場の寄りつきと大引け前の15分で、後場の勢いは午後1時ごろまであります。これを過ぎると出来高も減り、株価は下げる事が多くなってきますので前場に買った銘柄は12時50分くらいまでに確定させるのが賢明でしょう。

後場は弱気が基本ということで、常に急落を意識しながら売買をします。「前場稼げなかったから、ここでなんとか・・」とか欲張らず、1日通して利益ゼロでもOK!と考えましょう。

それからよくあるのが、大引け前の5分で急落(その逆もしかり)。やはり皆同じことを考えやすく、その日堅調にきた株価なら、なおさら利益確定に出てきますから。

銘柄によっては”クセ”のようなものがあって、それを一度取引したら、よく似たパターンでまた狙える場合も結構ありますね。

地合いが悪い時は無理に売買しないことや、リバウンド狙いも良いのですが欲を張ると危険です。それから悪材料は見落としがちなので、情報はこまめに取ることも重要ですね。