37mm対戦車砲(ドイツ陸軍)


37mmPAK1
37mmPAK2

第一次大戦中、新兵器”戦車”が登場すると、 そのぶ厚い装甲には従来の機関銃やライフルでは歯が立たないため、 徹甲弾を高初速で発射する”対戦車砲”が開発されました。 戦後の1930年代になると、戦車の性能や用兵技術の進歩により、 戦車には戦車で対抗することが最も有効でしたが、常に可能なことではありません。 防御側の機動兵力は、ここ一番という時まで予備として残す必要もあったからです。 第二次大戦中に歩兵部隊に配備された対戦車砲は、常に頼りになる防御兵器として、 敵戦車の急襲に即応して速射できる砲手たちによって、戦闘の勝敗に大いに寄与しました。

37mm対戦車砲は1935年に開発され、すぐにドイツ軍の標準装備になりました。 軽量コンパクトな構造とゴムタイヤにより、少人数の兵士でもスムーズに移動できました。 その優れたデザインは当時の各国の対戦車砲開発にも強い影響を与えています。 第二次大戦における戦車と対戦車砲の戦闘は、装甲と貫徹力のシーソーゲームの様相を呈しました。 37mm対戦車砲の場合、緒戦の1940年フランス戦線や1941年ロシア戦線において 威力不足が決定的となり、間もなく第一線を退きました。

作品では、砲手たちの肌や服の塗装に時間をかけました。 基本色を塗装後、シャドー色、ハイライト色を重ねます。 3色で自然な陰影がつくように、明るさの調整に注意しました。

(模型:1/35 タミヤ 製作:菊地秀之)

[戻る]


Hideyuki Kikuchi (gotha@ops.dti.ne.jp)