この講座が始まるきっかけは・・・ 神奈川情報ボランティアネットワーク主催のシンポジウム「まちづくりとIT」 (3/23)で鏑木さんが『まちづくり−地域とITの視点から』という講演 をされ、、街づくりについての先進国北欧の事例など、とても示唆に富むお話 をお聞きしました。これからの市民活動や行政との協働は、きちんとしたコン セプトや方法論を踏まえて進めることが、大切になってくると痛感しました。 横浜オムニバス通信の読者には、街づくりに係わっておられる市民活動の多く のリーダーや関心をお持ちの方々がおられます。多忙な鏑木さんに「街づくり 講座」の記事を書いて頂きたいとお願いしたところ、快くご了解を頂きました。 『街づくり講座 ☆★☆鏑木塾☆★☆ 』というタイトルで、かなりの期間に わたって連載をお願いしています。ぜひ質問や意見などもお寄せいただき、双 方向の講座にしてゆきたいと考えています。(多賀、小池)  ■塾長プロフィール■ 鏑木孝昭(かぶらぎ たかあき)さんは1982年慶応義塾大学法学部政治学 科をご卒業後、石川島播磨重工業(IHI)に入社され、情報システムの構築 ・運用を担当されました。 阪神・淡路大震災のとき、被害者・被災地支援のためのネットワーク「インタ ーVネット」を構築したことをきっかけに、IHIの要職にありながら、ボラ ンティア活動を始め、現在は環境問題、市民参加、地域情報化、行政情報の公 開などに取り組んでおられます。 「北欧スタイル・快適エコのすすめ」高見幸子、鏑木孝昭著 オーエス出版社 「ボランティア入門ハンドブック」鏑木孝昭 オーエス出版社などの著書があ ります。 では、いよいよ鏑木さんに登場していただきます。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■  横浜オムニバス通信読者のみなさま、はじめまして。KDDIの携帯auの宣 伝で全国的に名前が売れた鏑木(かぶらぎ)と申します。いくつかのNGOで 活動し、神奈川では、「神奈川情報ボランティアネットワーク」の代表を務め ています。 (ホームページ : http://www.monty.konan.yokohama.jp/kiv/) この団体が主催したシンポジウム「まちづくりとIT」で多賀さんに講演をい ただいた縁で、オムニバス通信で『街づくり講座 ☆★☆鏑木塾☆★☆ 』を 掲載させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。 この講座は、ぜひ双方向のものにしていきたいと思っております。 「神奈川情報ボランティアネットワーク」は、全員が目的を共有しその目的に 邁進するグループではありません。「神奈川」を大事にする人々がITを利用 してゆるやかにつながり、年に1,2回のシンポジウムと、シンポジウムの回 数X3回くらいの飲み会をするところです。それぞれの活動をしている人々が 活動をシェアする場であると言ってもいいでしょう。ですので代表も「えらい 人」ではなく「雑用係」なのです。 「それぞれの活動」と申し上げましたが、では鏑木はどのような活動をしてい るかと申しますと、キーワードは、実は「北欧」なのです。 北欧は地方分権が進み、人権にも環境にも深く配慮し、市民参加がもっとも進 んだ国々です。市民活動は地域のレベルが大事ですなことはもちろんですが、 世界が非常にせまくなった今、地域の問題は世界の問題に直結します。解決へ のヒントを探し続けると、北欧にたどり着く人は多いと思います。 鏑木はスウェーデン発祥の国際環境NGO,ナチュラル・ステップの日本法人 の理事であり、デンマーク生まれの市民参加の手法を日本に適用するNGO 「科学技術への市民参加を考える会」の事務局長です。多少クサイ言い回しに なりますが、わたしたちが平和に、幸せに暮らせる社会をどう作るか考えてい った結果、この2つの活動に行き着いたのです。どのような活動をしているか 順次ご案内させていただきます。 鏑木の切なる願いは、自分たちの問題から出発し、北欧までたどりついてしま ったこの経験を、多少の知見もたまっておりますのであわせてこの講座で横浜 のみなさまとシェアリング(共有)させていただき、学んでいただけることが あれば学んでいただき、地域の視点からの積極的かつ建設的な批判をいただき 鏑木もブラッシュアップするです。 先進事例の北欧と、愛する土地横浜が出会い、高めあう場所のひとつになって いければすばらしいと思っています。この双方向のやりとりから、新しい横浜 のまちづくりのプロジェクトができたら最高です。ぜひ、さまざまな意見・質 問・批判を kabu@ops.dti.ne.jp にお寄せいただきますようお願いします。 今後とも、よろしくお願いいたします。次回は、まずEUモデルの話をします。