続きをずっと待ち続けているマンガ、というアンケートをとったらかなり上位に来るのではないか、と思われる位隠れファンの多い作品。雑誌形態の“総集編”には単行本収録分+1話が収録されていて、カードギャラリーにも登場するネフティス(豹柄の女の子)が出て来る。余り雑誌と単行本の違いを比べるなんて事はやった事ないが、“総集編”と比べると単行本ではかなり(的確な)手直しがされていて面白い。
『ロードス島戦記』やこのパトレイバー等、キャラクター/メカデザインが本業だが、この話で初めて脚本と絵コンテまで担当。文庫本のカードギャラリー『ILLUSION』で、
『…趣味や理想が往々にして出てしまうものである。困ったもんだが、まァそういうものなのだ
』
『…どんどん恥ずかしくなっていきそうでこれ以上は書かない。モラトリアムは終わった…て事で。(十分恥ずかしい)
』
と自分で書いている通りの作品。“雪”とか“赤い風船”等のモチーフを駆使した少女趣味と紙一重(紙一重ではなくてそのもの?)の話で、ゲストキャラを演じる久川綾の演技も期待通り甘酸っぱくていい感じ。パトレイバーは旧OVAシリーズ(特に「二課の一番長い日」)と映画2本があればいいと思うが、これも結構好き(…と書くのもやはり“恥ずかしい
”)。
ちなみに初監督作の『ラーゼフォン』は観ていない。