- 場所:
- 東京・四谷/紀尾井ホール
- 出演:
- ハーゲン弦楽四重奏団
- 曲目:
- ハイドン/弦楽四重奏曲第74番『騎士』op.74-3
- ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第1番『クロイツェルソナタを読んで』
- ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第9番『ラズモフスキー第3番』
- 感想:
- チケットの買い間違い。本当は翌日のフィリアホール(バッハ、バルトークの4番、ショスタコーヴィチ8番)を聴きに行きたかったのだが、2曲目を聴き終わってから気付く始末。彼らの強弱や緩急の幅を大きくとった演奏は一聴、耳をひくものの、「うまく個々の演奏を合わせること」にこだわりすぎで、結局表現・解釈の振幅の大きさにはつながっていない、というのが以前からの感想。この日もその通りで、古典派はただでさえ緊張感の少ない(≠退屈な)曲を退屈にするだけ。但しその様な弾き方を要求している現代物にはぴたりとはまり、ヤナーチェクはアルバン=ベルク等のCDの印象が吹き飛んだほど。バルトークとショスタコーヴィチを聴き逃したのが残念でならない。
平成15年 3月16日(日)
- 場所:
- 埼玉・川口/リリアホール
- 出演:
- 山田康弘(指揮)
- バッハ協会管弦楽団
- バッハ協会合唱団
- バッハ…武田裕子(ソプラノ)
- 山下牧子(アルト)
- 小関奈々(アルト)
- 川瀬幹比虎(テノール)
- 森野光生(バス)
- ブラームス…藤崎美苗(ソプラノ)
- 初鹿野剛(バス)
- 曲目:
- バッハ/マニフィカトBWV243
- ブラームス/ドイツ・レクイエム
- 感想:
- 実はソプラノはどちらがどちらか分からない。が、どちらも達者な方だった。アルトの山下さんとバスの初鹿野氏は昨年12月にBWV147を聴いているが、相変わらず素晴らしい演奏。今回オーボエが12月のときの男性から女性に代わっていて、前の人より一呼吸深いフレーズが心地よく、特にマニフィカトの3曲目は山下さんともども絶品。しかしここの合唱団、見てる限りではテノールパートが3人しかいない様だけど、よく頑張ってる。
ところで指揮者の山田さんの日記は相変わらず面白い。
平成15年 3月21日(金・祝)
- 場所:
- 東京・三鷹/武蔵野市民文化会館
- 出演:
- スコラ・カントールム
- 曲目:
- ビクトリア/死者のための聖務曲集
- シュッツ/音楽による葬送
- 感想:
- ビクトリアのレクイエムはまだ余り聴きこんでいないが、『聖週間聖務曲集〜レスポンソリウム tenebrae responsories』に比べるとややあっさりしている気がする。シュッツも同じくあっさりした曲だが、ブラームスやヴェルディの様に派手なレクイエムという方が本来おかしいのだろう。この合唱団は初めてだが、ビクトリアのソプラノソロ、シュッツのアルトソロが秀逸。特にビクトリアは女声の絡み合いが決め手だと思っているので、十分堪能出来た。ビクトリアの女声だけの曲というのがあれば、と常々思っているのだが…。