観劇記録(2004年)

平成16年 1月17日(土) 19:30

会場:
東京・池袋/シアターグリーン
劇団:
シアターグリーン閉館記念プロデュース公演
題名:
非常怪談
演出:
石動良(作:はせ ひろいち)
感想:
オーソドックスな演出で、まんまジャブジャブサーキットという感じ。久しぶりに桑名(旧:一色)しのぶさんを観たが、昔のままで懐かしい限り。しかし、よく笑うお客さん達だった。

平成16年 1月31日(土) 14:00

会場:
名古屋/長久手文化の家
劇団:
日本劇作家協会東海支部プロデュース『劇王II』
題名:
Aプログラム5本(「over split milk」 「花の命は短くて」「チューズデイ」「ツキのあかりの、そんなヨル」「元パパ」)
演出:
梅緒咲紀子、佃典彦(作:くらもちひろゆき)、山田健司、久川徳明、品川浩幸
感想:
20分の短編11本(うち1本は昨年のチャンピオン、10本が挑戦者)によるコンテストのうち、前半5本。印象に残ったのはくらもちひろゆき「花の命は短くて」と品川浩幸「元パパ」の2本。観客の票も、ゲスト審査員(ラサール石井、銀粉蝶、安住恭子)の評も概ね同様。どちらでもいいと思ったが、明日またもう一度観なくてはならない、という点で軽めの「元パパ」に投票。案の定「元パパ」が1位獲得。同じ事を考えた人が多かった?

平成16年 1月31日(土) 18:30

会場:
名古屋/長久手文化の家
劇団:
日本劇作家協会東海支部プロデュース『劇王II』
題名:
Bプログラム5本(「インスタント・セックスフレンド」「ボルシチと針金」「たみちゃんの西瓜」「爆笑王」「ストレート・ステッチ」)
演出:
刈馬カオス、徳留久佳、渡辺千尋、平塚直隆、キタミコマエ
感想:
後半5本。印象に残ったのは刈馬カオス「インスタント・セックスフレンド」と平塚直隆「爆笑王」の2本。前半と同様の理由で「インスタント・セックスフレンド」に入れたが、観客の票は「爆笑王」に集中し「インスタント・セックスフレンド」は下から2番目と人気薄。出来はいいがTVドラマの様にかちっとしすぎていて、TVや映画にはない演劇らしさを求める観客には受けなかったのかな、等と考えていたら翌日の講評でラサール石井が「家族連れやお年寄りの観客が多かったので“セックス”の様な緊張感のある言葉の連発にひいてしまったのでは?」と明快に解説。ゲスト審査員はラサール石井が「インスタント・セックスフレンド」にほぼ全持ち点(22/30票)を、銀粉蝶は「インスタント・セックスフレンド」と「爆笑王」に半分づつ(安住恭子は忘れたが平均的だった様な)、結果「爆笑王」がトータルで圧勝。

平成16年 2月 1日(日) 14:00

会場:
名古屋/長久手文化の家
劇団:
日本劇作家協会東海支部プロデュース『劇王II』
題名:
「元パパ」「爆笑王」「仇討ち2」
演出:
品川浩幸、平塚直隆、杉本明朗
感想:
決勝戦。観客票は概ね平均的だったが、昨年チャンプの作品は明らかにつまらなかったので組織票か?結局「元パパ」に高得点をつけたラサール石井の投票が決定的。妥当なところだろう。

講評ではラサール石井が「インスタント・セックスフレンドが一番面白かった」と言っていた事、及びゲスト3人とも「爆笑王」について誉めつつも文句をつけまくっていたのが印象的。「爆笑王」は笑えない台詞を無理やり笑っている時点で“爆笑王”の正体はばれてしまい、その無理やりの笑いが観客を最初苦笑させつつ最終的に「ま、いいか笑っとけ」という感じで笑わせてしまう、その無理やり加減だけがみそだと思った。

その他「「ちょっといい話」が多すぎる」とか「役者によって演じられる必要がない幽霊が出て来てしまう」「自然らしさを装った演技はかえってわざとらしさが鼻につく」といった批判があったが、皆北村想やジャブジャブサーキットが得意としている点なので、名古屋圏特有といえるかも。要は料理の仕方次第だろう。

平成16年 2月 7日(土) 15:00

会場:
東京・吉祥寺/にじ画廊
劇団:
トリのマーク(通称)
題名:
なにもしない農夫
演出:
山中正哉

平成16年 2月15日(日) 15:00

会場:
大阪/HEP HALL
劇団:
糾〜あざない〜
題名:
つのひろい
演出:
芳崎洋子

平成16年 2月21日(土) 19:00

会場:
東京・池袋/東京芸術劇場
劇団:
弘前劇場
題名:
家には高い木があった
演出:
長谷川孝治
感想:
「兄弟たちの情が少しずつ通うようになっていく…。」という作品紹介によりふさわしかった前回(『〜'99』 )に比べ、今回はややドライな感じ。永井さんに不満がある訳ではないが、後藤さんがいた前回とついつい比べてしまう。藤本さんも前回のうさぎ役の方が似合ってたな、とつい。他には杉原さんが結構存在感あっていい感じ。ところで前回もやっていた畑澤さんのペットボトル1L一気飲み、1日2回だとかなりきつそうだが毎回やってるんだろうか?

平成16年 2月22日(日) 14:30/18:00

会場:
東京・渋谷/青山円形劇場
劇団:
飛ぶ劇場
題名:
生態系カズクン
カズクン、旅に出る
演出:
泊篤志

平成16年 3月 7日(日) 14:00

会場:
東京・池袋/東京芸術劇場
劇団:
東京国際芸術祭 リージョナルシアター・シリーズ 5周年特別企画
題名:
「いちごの沈黙。」「コイナカデアル。」
演出:
「いちごの沈黙。」はせひろいち(作:鈴江俊郎)
「コイナカデアル。」泊篤志(作:深津篤史)
感想:
江口さんの凄さを再認識。

平成16年 6月 5日(土) 14:00

会場:
東京・赤羽橋/麻布die pratze
劇団:
弘前劇場
題名:
「背中から四十分」
演出:
畑澤聖悟
感想:
森内さんお疲れさま。個人的にやはり畑澤さん、後藤さんの出ない弘劇は魅力半減…。

平成16年 6月12日(土) 15:00

会場:
東京・下北沢/ザ・スズナリ
劇団:
桃園会
題名:
「中野金属荘、PK戦」
演出:
深津篤史
感想:
近作への不満を吹き飛ばしてくれる出来でほっとした。毒が薄まった感は相変わらずだが、以前の様な現実と非現実の絶妙なバランス感が戻ってきたのが嬉しい。これでこそ役者の演技、特に大阪弁の現実臭さが威力を発揮する。

次回は大阪・神戸だけで「熱帯夜/うちやまつり」再演とのこと、代表作だけに東京でやらないのは残念。さてどちらへ行きますか…。

平成16年 6月13日(日) 13:00

会場:
東京・中野/テレプシコール
劇団:
メタリック農家
題名:
「男」
演出:
葛木英
感想:
従姉妹つながり。先週の桃園会の快作を「よく分からない」と言っていた連れが「“分かり易くて”面白い」と言う、そのまんまの芝居。分かり易いのがつまらない=分かり難いのが面白い、では困るが、分かり易さが安易さにつながっても困る、という見本がラスト辺り。ヒーローの扱い方は結構ドライで面白かっただけに残念。

平成16年 7月10日(土) 14:00

会場:
東京・下北沢/ザ・スズナリ
劇団:
ジャブジャブサーキット
題名:
「動物ダウトver.04」
演出:
はせひろいち
感想:
派手な仕掛の割にいつも通りの落ち着きや地味さ加減が面白かった「タイタニックポーカー」と正反対で、派手な内容に合わせるかの様に会話劇の密度も薄い、気の抜けた桃園会といった感じの散漫な印象。いつものギャグが“本当に”面白くないというのを目の当たりにして、実は結構観客を選ぶ劇団なのかも、と改めて思う。

平成16年10月23日(土) 14:00

会場:
東京・下北沢/しもきた空間リバティ
劇団:
メタリック農家
題名:
「鳩」
演出:
葛木英

平成16年10月24日(日) 14:00

会場:
東京・池袋/東京芸術劇場
劇団:
弘前劇場
題名:
「賢治幻想 電信柱の歌」
作 :
別役実
演出:
長谷川孝治

平成16年11月 6日(土) 16:00,19:00

会場:
大阪・難波/精華小劇場
劇団:
桃園会
題名:
「熱帯夜」「うちやまつり」
演出:
深津篤史
感想:
どちらも前回(5年前)はこの劇団にしては派手なセットや(演劇上の)仕掛けがあったが、今回は劇場のせいもあってか地味な印象で、その分戯曲の面白さを再確認出来た(特に「うちやまつり」)。この日は台詞のとちりが多く、観客も集中出来なかった様で決していい舞台だったとは言えないが、それでも観て良かったと思うし、やはり東京で演らないのは残念。

平成16年11月20日(土) 14:00

会場:
東京・新宿御苑前/サンモール・スタジオ
劇団:
ジャブジャブサーキット
題名:
「しずかなごはん」
演出:
はせひろいち
感想:
素直な感想を妨げる題材、と言えなくもないが、前作より面白かったのは確か。外に出たら沖縄そばの店があったのには驚いたが、これまた他の劇場では違う台詞だったのか?