シドニー五輪最終予選

第2戦 日本vsタイ 1999.10/17

  

  シドニー五輪へのアジア最終予選。第2戦。初戦をカザフスタンのアルマトイで勝利した日本はホームでタイを迎えました。

  初戦に続いてこの日のスタメンにもタカは名前を連ねました。

  思えばタカは一次予選前に三角骨の手術を行いました。「最終予選のために」そんな思いもあっての決断でした。そして、この最終予選のピッチにタカがスタメンとして立っています。言葉通り、最終予選のピッチに戻ってきてくれたタカに力一杯の応援をしよう!!そう思いました。  

  19:00キックオフ。5万5千人のサポーターの中、最初のホームゲームが始まりました。

  9月末の韓国戦、カザフの初戦、そしてこの国立と出場しているタカにとって、やはり「得点」を期待しないわけにはいきません。FWの一番のアピールは「ゴール」。スタメンで使われているという期待やチームのメンバーやサポーターの期待に答えるためにも、タカは「ゴール」という結果を出さなくてはならない、そんなプレッシャーがあったと思います。

   前半。タカと福田の2トップ。予想外にタイの守備が良かったことと、攻撃のパターンがロングボールに集中したため、攻めながらも得点が奪えないじれったいような展開でした。「勝てそうなのに点が取れない」。個人的にはタカと福田の2トップをじっくりみたかったので、もう少し中盤との連携が良くなるところまでこの2人が見ていたかったです。  

   後半。2トップはタカと平瀬。開始早々、3分。タカが中盤でタイからプレッシャーをかけてボールを奪い、イナにパス。右サイドを上がっていた遠藤にパスが渡りゴール前にクロス。そのボールがクリアされ、CKへ。そこから日本の初得点が決まりました。

   続く2点目。俊輔から左サイドの本山にボールが渡り、その瞬間、タカがゴール前にタイのDF二人を引き連れてゴール前へ走り込む、そしてフリーになった平瀬へとボールが渡りゴール。

   3得点目はタカのゴール!!俊輔からのロングパスが平瀬に渡りゴール前へ、中央でタイDFを外したタカがゴール前で左足を振り抜きゴール!!

  後半はタカのポストプレーの巧さの光った展開でした。一次予選でもヤナギのポストプレーが評価され、平瀬や吉原の大量得点はそのおかげと言われていましたが、ヤナギは大量得点だった香港では無得点だったし、平瀬や吉原はポストと言う点で仕事を評価されていなかった。タカは自らポストもこなし、そして自ら得点も上げました。私がタカの優れている所だと思うのはまさにそこです。ワールドユースでもそうでした。ポストもしてドリブルもしてパスもして得点もする。今の五輪のFWにないタイプです。タカと福田はタイプが似ているとか言う人もいますが、私的には全然似ていないと思います。

  ただ、今のタカに注文をつけるとすればやはりフィジカル。タイのDFに当たられて倒れているようではダメでしょう。「当たられても当たられても倒れずにゴールを狙う」、まさにファンバステンのような強さをまだまだ身につけなくてはいけません。「そこでは倒れないでふんばれる!!」と思えるようなボディバランスをしっかり身につけて欲しいです。 

 

 3−1。シドニー五輪が近づきました。

 欧州や南米と違ってアジアというサッカー後進地区にある「日本」では世界に選手がアピールできるチャンスは限られています。今の「日本」がその力をアピールできる最大のチャンス。それが「五輪」である以上、彼らはそれに向かって必死に闘うしかありません。そしてそんな姿を精一杯応援することが今、彼らを応援することの精一杯出来ることです。

 次のホームでも、タカのゴールと勝利を!!そんな期待が膨らむ、この日の勝利でした。

 

  タカ、五輪代表、初得点。おめでとう!!次もがんばれ!

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