三菱 九六式陸上攻撃機21型(日本海軍)


96jb

全幅:25.00m 全長:16.47m 総重量:5,194Kg 最大速度:373km/h
発動機:三菱「金星」42型 1,075馬力×2 航続距離:4,539km
武装:7.7mm旋回機銃×3 爆弾:800〜1,000kg 乗員:7名
初飛行:1935年

第一次世界大戦後の軍縮会議の結果、日本海軍の主力艦は英米の6割までという制限を受けることになり、 軍艦における劣勢を、まだ制限の無い航空機で補う必要が生じました。 「接近する敵艦隊を早期発見し、味方艦隊を誘導しつつ、航空攻撃でなるべく敵艦を減らし、 最後に艦隊決戦で勝敗をつける」という日本海軍の用兵思想に基づき、九六式陸上攻撃機は開発されました。 陸上基地から魚雷や爆弾を搭載して発進し、遠く洋上の敵艦を攻撃できるように、大きな航続距離を持っておりますが、 防御用の機銃は少なく、防弾装備も施されませんでした。

1939年9月に欧州で第二次世界大戦が始まり2年が経過しても、航空機が航行中の戦艦を撃沈したことはまだありませんでした。 しかし1941年12月に太平洋戦争が始まってすぐのマレー沖海戦において、 戦闘機の上空援護を付けずに作戦行動中のイギリス戦艦2隻に対し、 80機以上の陸攻隊が集中的な雷爆撃を加え、多数の命中弾を与えて2隻とも沈めてしまいました。 これは航空機が航行中の戦艦の撃沈を撃沈した世界初の戦いとなり、いよいよ航空機時代の到来を世界に示しました。 連合軍は制空権の必要性を認識し、空母艦載機の半数を戦闘機とし、艦隊の対空砲火も強化して反攻に転じると、 防御力の弱い日本の陸攻隊は攻撃のたびに大損害を被って戦果を上げることは難しくなり、 逆に日本の艦隊が空襲で次々に沈められるようになりました。(1991年)

(キット:1/72 エルエス)
模型と背景はCG合成です。
背景は望月さんの「 JPEG空の写真館 」を使用しました(リンク切れ)

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Hideyuki Kikuchi (gotha@ops.dti.ne.jp)