2001春 大・仏蘭西物語編
(その2)





 5月23日

 朝食はご飯。「もうしばらく和食は食べられないもんね」と納豆やら豆腐やらを
 食べる。食べている間も到着して行く飛行機の音が絶え間無くして、旅行気分も
 高まる感じだ。
 重たいスーツケースをずるずる引っ張って、シャトルバスに乗り、第1ターミナル
 に降り立つと、広がるのは大空港の大パノラマ。これからハワイにでも行くのか、
 薄着のコギャルっぽい子たち。スーツをかちっと着込んだ金髪外人3人組など、
 老若男女多種多様で、それぞれのこれからに思いをはせている。とうとう着たわ、
 大空港。私の頭の中を、中森明菜の北ウイングが高らかに鳴り響く。
 愛はミステリー(って何だそりゃ)。

 さて集合場所のカウンターに行くと、まだツアーの表示は貼りだされておらず、
 カウンターの中にいた係員のようなおじさんに聞くと、「15分くらい前から案内
 しますので、少しお待ち下さい」とのこと。仕方がないのでぐるぐるその辺りを
 歩いたり、行き交う人を眺めたりしながら時間を過ごす。NARUは「もしかして
 あのカウンターにいた人が添乗員じゃないんか」と言うのでそちらの方を見ると、
 「猛烈仕事してます」的なおじさんが、一心不乱にデスクに向かって何かを書いて
 いた。そ、そうなの?いいけどさ。

 時間がほどなく来て、そのおじさんは立ち上がって、カウンターの前に出る。
 それと同時にぞろぞろと人が集まる。私たちもスーツケースを持って集まると、
 「ツアーの方はここにスーツケースを置いてください。30分後に全員集まった
 ところで、また案内します」とのこと。さらにフロアをうろうろして全員集合する。
 年配のご夫婦、私たちより少し年上のご夫婦、お一人の方、親子でご参加の方、
 お友達でご参加の方、と結構いろんなメンバーが集まっていた。
 総勢16名(添乗員込みで17名)。

 

 「本日はご参加いただきましてありがとうござい
 ました。私が添乗員のNです」と、あのおじさんが
 丁寧に挨拶。チケットを受け取り、保険証書や
 手続きの説明を受けて、スーツケースを預ける。
 スーツケースのチェックのところには、なぜか
 アフリカ太鼓をぽこぽん、と景気よく叩いている
 若者が。一体どうしたんだ。なぜここで叩く?
 セキュリティチェックを受け、税関に並び、スタンプを
 押して出国カードを取られて、免税店を覗きたいのを
 我慢して、搭乗待合室へ行く。
 エールフランス275便で、とうとう出発だ。

 機内に入り、席に着く。思った通り、狭い座席。「あー、こんな所で12時間も
 絶えられるのかしら私」と思いつつ同じツアーのお隣の人と挨拶を交わして座る。
 真ん中の座席の通路側から二人並ぶので、トイレに行く時は気を使わなくていい
 のが、ラッキーだ(しかもトイレも近い)。機内はおしゃれな色あいでフランスの
 香り(?)。「ピチカートファイヴのNon Stop to TOKYOみたいに
 おしゃれじゃねえ」とNARUに言うと「東京に帰ったらいけんじゃん」と言われた。
 そりゃそうだ。


 さて離陸。ジャンボはさすがに滑走時間も長い。離陸してしばらくすると、機内の
 あちこちにあるTVで「今ここを飛んでますよ」、「あとこれだけの時間飛びますよ」、
 「外は何度ですよ」てな感じの案内が出る。
 それを「今、下はシベリアー!」などと見ているのはとても楽しい。

 程なくアペリティフのワゴンがやってきて、
 「お飲み物はいかがなさいますか?」と聞かれる。
 ワゴンにはシャンパンが。「もちろんシャンパン!!」。
 クラッカーと干しブドウのおつまみ付きだ。
 ひゅー、旅は楽しいー!とハイな気分でごくごく。
 たまたま私たちの所のスチュワーデスさんは
 日本人なので、言葉に困ることもないのがまたいい。

 思えば、新婚旅行時のノースウエスト機では、黒人のパワフルスチュワーデスに、
 「ティー、プリーズ」と言ったはずが、何故か日本茶(まあ気をきかせてくれた
 のかもしれないんだけど)が出てきて、自分の発音力に悲しくなってしまった
 思い出があるのだ。

 しかしトイレに行こうとしたら、金髪ヒゲのスチュワードに、「今はやめてね」
 (もちろん英語)と止められた。「揺れてるから?」と、英語で聞こうと思った
 のだが、そんな単語出てこないので、揺れてるジェスチャーをしたら、どうやら
 通じたらしい。アクティブに行こう。
 そのうち機内食も出てきて、私たちはまたワインを頼み、がぶがぶばくばく
 食べる。機内食の味はなかなか。何だかんだ話しながら、あっという間に
 たいらげた。



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