ホーム・ネットワーク構築(配線)記



ホームネットワーク導入

家にはパソコンが何台かあり、最近まで全てスタンドアロンで使ってきました。 2台のノートパソコンが増えてから、ファイル、プリンターの共有を目的にネットワークカードを取り付けました。

しかし、別の部屋にあるデスクトップパソコン同士はネットワークで接続することができませんでした。 片方のPCにはスキャナーがあり、もう片方にはMOが付いているので、データのやりとりが大変でした。

以前は、スキャナーで取り込んだデータを圧縮し、分割してフロッピーに入れて運んでいました。 ノートパソコンが入ってからは、少しマシになり、ノートパソコンのハードディスクに入れて運んでいました。

「せっかく全てのパソコンにネットワークカードが付いているのだから」ということで、ネットワークケーブルを引くことにしました。

別の部屋にあるコンピューターの接続なので、廊下の天井に線をはわせれば簡単なのですが、配線が見苦しくなってしまいます。 そこで、思い切って天井裏に潜って配線しました。

配線

茶の間でもノートパソコンを使えるように、下の階にある茶の間にもネットワークケーブルを引くことにしました。

ケーブルを入れる壁に穴をあけ、そこからケーブルを垂らしました。いよいよ、戸棚の中から天井裏へ潜りました。

下手に力を入れてしまうと、天井に穴を開けてしまいます。一点に力が掛からないように注意しながら進みました。行きは前進なので、案外進みやすいのですが、帰りは大変です。ケーブルを張りながら後戻りしなければなりません。Uターンしたくても、狭くて向きを変えられないので、そのまま後ろにバックします。所々に樹液が垂れており、これが作業服に付着し、服がめくれてしまうので、なおさら進むのが大変でした。

戸棚までケーブルを引きます。1階へ行くケーブルは、棚に穴を開けて床下まで通します。

床下からケーブルを引き出す壁に穴をあけ、先を丸くした針金を差し込んでおきます。床下に潜り、ケーブルを針金に結び、引き上げてもらいます。どこにも引っかからずに引き上げられれば、成功です。

初めて床下に潜るので、心配だったことがあります。それは、ゴキブリに遭遇しないかということです。3月なので、まだヤツの時期ではないのですが、もし目の前を横切ったりでもしたら、パニックになってしまいます。それに、ほかにも気持ち悪い虫ドモがウジャウジャいたら、いやになってしまいます。

小さい虫の死骸はあったのですが、一々見ているとだんだん気持ち悪くなってくるので、なるべく見ないようにして進みました。床下は、思ったよりもきれいで、天井裏よりも高さがあったので、進みやすかったです。

ゴキブリに遭遇することなく無事にケーブルを引っ張り、針金のところまで来ました。床下で針金を発見できないと大変ですが、うまくいきました。針金にケーブルを結びつけて、上で引っ張ってもらいます。ケーブルが絡まないよう、床下でケーブルを送ります。

作業は順調に進んだのですが、ふと見ると 目の前にゴキブリの死骸が...

よりによって、作業している目の前で死んでいるなんて。懐中電灯の光がゴキブリに当たらないようにして、作業続行。

無事に1階の居間までケーブルを引くことができました。

コンセントの取り付け

ネットワークコンセント

せっかく天井裏や床下に潜り、ケーブルが見えないように配線したので、差込口も綺麗に見えるよう、コンセントを取り付けました。

ネットワーク用のコンセントがパネル付きで売っていたので(約2000円)、これを使いました。 ISDN用のコンセントも使えると思いますが、中に抵抗やコンデンサーが入っているものもあるようです。

ケーブルをコンセントに接続するのは簡単で、必要な工具はラジオペンチとワイヤーストリッパー(無ければカッター)くらいです。ケーブルの皮膜を取り、中のより線を出します。

より線の皮膜を剥き、コンセントに差し込みます。後は、ラジオペンチで差し込み口を締め付けるだけで接続完了です。

石膏ボードにネジを入れても、ボードがボロボロし、ネジが締められないので、アンカーを入れました。6mmの下穴を開け、塩ビ製のアンカーを差し込むだけで丈夫なネジ穴ができます。コンセントをネジでアンカーに固定し、最後にパネルをはめれば綺麗に完成です。


ローゼットの取り付け

ローゼット

常にネットワークケーブルを接続したままにしておくところには、ローゼットを取り付けました。

接続口が下を向いているので、前に置いてあるものがぶつかっても、ケーブルやモジュラープラグを痛めることはありません。

ISDN用のコンデンサ、抵抗無しのものが売っていたので(1000円)、これを使いました。コンセントと違い、ネジでケーブルを締め付ける方式でした。ドライバーとワイヤーストリッパーがあれば接続できます。

壁への取り付けは、コンセントと同様にアンカーを入れ、しっかりと固定しました。

モジュラープラグの取り付け

コンセントとパソコンの間などを結ぶケーブルが何本か必要になったので、余ったケーブルにモジュラージャックを取り付けました。

ケーブルを自作すると、好みの長さのネットワークケーブルが手に入ります。

モジュラープラグを取り付けるための専用工具もあるのですが、5000円ほどするので、がんばってラジオペンチとマイナスドライバーで取り付けました。モジュラープラグは10個340円で購入しました。

  • ケーブルの皮膜を2cm程剥き、より線を出します。
  • 線のよりをほどき、より線のペアを考慮して線を並べます。
  • 線の長さが同じになるように切り、揃えます。
  • モジュラープラグに線を差し込みます。
  • モジュラープラグの金属部分をペンチで押し込むと、金属が線に刺さり、接続できます。
  • ケーブルが抜けないように、モジュラープラグのへこんだ部分をマイナスドライバーで押し込めば、完成です。

ラジオペンチで圧着するので、どうしても金属部分に傷が付いてしまいますが、問題なく使用しています。先を曲げてしまったラジオペンチがあり、これを使用したら、案外容易に取り付けできました。マイナスドライバーで金属部分を押し込む方法もあります。

いらなくなったクロスケーブルからストレートケーブルを作ったり、とても短いケーブルを作ったりできるので、自分でプラグを取り付けられると結構便利です。

たくさんのプラグを取り付ける方は、専用工具を買った方がいいです。

インターネットへ接続

ネットワークに接続されたどのコンピューターからもインターネットに接続できるよう、ダイヤルアップルーターを用意しました。

TAをコンピューターの台数分だけ用意するよりもずっと安く接続できます。1本の接続で、複数のコンピューターで同時にインターネットを使用できます。ルーターは接続操作を自動化できるので、とても便利です。

便利! 快適!

私にとって、とても大変な工事でした。

10時頃から始め、全ての作業を夕方までに終わらせたかったので、かなりがんばりました。

次の日は、体全体が筋肉痛で、動けませんでした。

しかし、がんばった甲斐があり、とても便利になりました。同じ家の中にあっても、データのやりとりがとても大変で、「近くて遠い」コンピューター同士だったのですが、今では大容量のデータも楽にやりとりできます。

MOがないコンピュータのハードディスクのバックアップも、ネットワークを通して簡単に行うことができます。

居間でノートパソコンを使うときにも、デスクトップパソコンの電源を入れておくだけで、最新の文章を取り出すことができます。

データを取りにノートパソコンを持って、デスクトップパソコンまで行く必要がなくなりました。

工事が大変だっただけに、ネットワークを使っているときの満足感もあります。

とにかく、便利で快適です!!




(c) 1999 Ishijima Seiichiro
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