心と体の健康法 「内観の法 軟酥の法」

五臓六腑の病や神経衰弱に効く・・と白隠禅師が修行僧に教えました。
(心理療法の内観療法ではありません)


 日本の禅宗はこの人無しでは語れない・・。そんな天才、白隠禅師が伝えた
心と体の健康法です。

 まず、この方法は禅を基盤としているので、座禅を組んで・・とまではいか
なくてもいいですが、落ち着ける環境で行う必要があります。
そして大事なのは呼吸法です。禅者は座禅を組んでいる時は、1分間に2〜3
回しか呼吸をしないそうですが、その呼吸法は息を吸う時は短く、吐く時は長
く長く・・が特徴です。この呼吸法を内観の法 軟酥の法を実践する時には忘
れずに実行してください。腹式呼吸の要領と似ていますが、お腹をふくらませ
たりへこませたりするのではなく、とにかく意識をヘソの下数cmの場所に置
いて、長く長く静かに息を吐ききることが大切です。

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「内観の法」(白隠の言葉より)

まず眠りに入る前に両脚を伸ばし強く揃え、体中の気を気海丹田(ヘソの下4
〜9cmくらいの場所)、腰、脚、足心(足の裏の土踏まずあたり)に込める。
そして次の文章を心の中で唱える。

1 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が本来の面目、面目何の
  鼻孔かある

2 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が本分の家郷、家郷何の
  消息かある。

3 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が唯心の浄土、浄土何の
  荘厳かある。

4 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が己心の弥陀、弥陀何の
  法わか説く。

 これを何度も繰り返し、良い方向に進んでいるというイメージを持って行え
ば、元気が下半身に充足して、心身ともにはちきれそうなボールのようになる
だろう。 

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「軟酥の法」

 静かなところで(椅子に)座り背筋を伸ばす。そして色も香りも素晴らしく
清らかな、卵くらいの大きさのクリームのようなものを、頭の上に載せたと想
像する。

 その載せたものが徐々に溶け出し、頭の中を通って脳を潤し、ひたひたと降
りてきて肩、腕、胸、お腹、背骨、腰へと潤していく。そのイメージを出来る
だけ体内(内臓)で感じていく。

 そして、両脚まで温かく潤しながら足の裏まで到達したら完了となる。

(なお、これについても上記呼吸法は忘れないでください。)