日本の禅宗はこの人無しでは語れない・・。そんな天才、白隠禅師が伝えた 心と体の健康法です。 まず、この方法は禅を基盤としているので、座禅を組んで・・とまではいか なくてもいいですが、落ち着ける環境で行う必要があります。 そして大事なのは呼吸法です。禅者は座禅を組んでいる時は、1分間に2〜3 回しか呼吸をしないそうですが、その呼吸法は息を吸う時は短く、吐く時は長 く長く・・が特徴です。この呼吸法を内観の法 軟酥の法を実践する時には忘 れずに実行してください。腹式呼吸の要領と似ていますが、お腹をふくらませ たりへこませたりするのではなく、とにかく意識をヘソの下数cmの場所に置 いて、長く長く静かに息を吐ききることが大切です。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ 「内観の法」(白隠の言葉より) まず眠りに入る前に両脚を伸ばし強く揃え、体中の気を気海丹田(ヘソの下4 〜9cmくらいの場所)、腰、脚、足心(足の裏の土踏まずあたり)に込める。 そして次の文章を心の中で唱える。 1 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が本来の面目、面目何の 鼻孔かある 2 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が本分の家郷、家郷何の 消息かある。 3 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が唯心の浄土、浄土何の 荘厳かある。 4 我が この気海丹田 腰脚足心 すべてにこれ我が己心の弥陀、弥陀何の 法わか説く。 これを何度も繰り返し、良い方向に進んでいるというイメージを持って行え ば、元気が下半身に充足して、心身ともにはちきれそうなボールのようになる だろう。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ 「軟酥の法」 静かなところで(椅子に)座り背筋を伸ばす。そして色も香りも素晴らしく 清らかな、卵くらいの大きさのクリームのようなものを、頭の上に載せたと想 像する。 その載せたものが徐々に溶け出し、頭の中を通って脳を潤し、ひたひたと降 りてきて肩、腕、胸、お腹、背骨、腰へと潤していく。そのイメージを出来る だけ体内(内臓)で感じていく。 そして、両脚まで温かく潤しながら足の裏まで到達したら完了となる。 (なお、これについても上記呼吸法は忘れないでください。) |