宮崎晃・実写監督作品

泣いてたまるか(1971年10月1日公開)  出演:坂上二郎 萩本欽一 榊原るみ
『男はつらいよ』の前身とも言える山田洋次原作のテレビ・シリーズの映画化(テレビ版は主役の源太郎を故渥美清が演じている)。38歳で独身のトラック運転手・源太郎(坂上)が恋人を訪ねて上京してきた娘・弘子(榊原)に片想いするというストーリー。主演に当時人気があった"コント55号"の坂上二郎、萩本欽一を迎え、ヒロインを新人の榊原るみが演じている。自由人の「寅さん」に比べ、どこにでもいそうな源太郎の物語は地味なものであったが、登場人物の描き分けの緻密さは遜色のない出来に仕上がっている。坂上二郎が俳優として認められたのも、この映画からと言われている。
                                    ビデオ等未発売

 

想い出のかたすみに(1975年4月26日公開)  出演:中村雅俊 檀ふみ 水谷豊
身近に愛するすばらしい女性がいるのを知りながらも、年上の女性に心をひかれ、想い悩む青春像を中村雅俊と檀ふみのフレッシュコンビで描いた青春映画。戯曲「青い鳥」をベースに幸福を追い求める若者達の姿をさわやかに描いている。劇中で語られる「本当に子供をよろこばせたり、子供の心を豊かにするのは大人の
する仕事でしょう」という台詞は、その後の宮崎氏の仕事を予見しているようで興味
深い。
                    ビデオ=松竹ホームビデオ SE-0858 \12,621

 

友情(1975年11月29日公開)         出演:渥美清 中村勘九郎 松坂慶子

人間と人間、男と男の心に燃える限りない"友情"をテーマに宮崎氏が書き下ろした松竹八十周年記念映画。優しい女性の愛に支えながらも、生きることに不安を抱き続ける若者と、妻子を捨て、故郷を捨てた、その苦しみを胸に秘めながら自由奔放に生きる男。音色が全く違う二人の出会いと心の触れ合い。やがて、二人の友情が互いの苦悩をすべて昇華させていく・・・。『南の虹のルーシー』第15話「二つの家」で見られたような男と男の友情のあり方を宮崎流のタッチで描いた心温まる人生ドラマ。喜怒哀楽を放浪の日々に任す中年男に寅さんこと渥美清が扮し、歌舞伎界のホープ・中村勘九郎が悩める若者を力演。人気女優・松坂慶子が記念作品に華をそえている。

DVD=松竹株式会社ビデオ事業室 DA-0628 \3,990
ビデオ=松竹ホームビデオ SE-0894 \12,621

 

他にも脚本とチーフ助監督として参加した「男はつらいよ・望郷篇」(キネマ旬報脚本賞、毎日映画コンクール脚本賞受賞)はファン必見作です。
                    ビデオ=松竹ホームビデオ SB-0518 \4,095


YUUGAに戻る