vol.9 披露宴のハッピー・エンディングはふたりのオープニング! 〜退場曲えらびの巻(最終回!)


 そろそろ春が恋しい今日この頃、インフルエンザは大丈夫ですか?結婚式の その日に備えて万全な体調をキープしつつ、披露宴BGMえらびも万全を期し て仕上げに入りましょう。
 入場曲えらびから始まった連載ですが、今回はついに最終回の退場曲です! 披露宴のエンディングはそのまま次へつながるオープニングです。新たなス トーリーを予感させる、清々しい曲でクライマックスを迎えましょう!

★ハッピー・グルーヴィー・ソウルにつつまれて★
 '94年のコンピレーション「FREE SOUL IMPRESSIONS」から17曲目、温 かく軽やかな女性ヴォーカル、アンジェラ・ボフィルの「Only Love」。
 背中を軽く押されて最初の一歩を踏み出すようなドラムのイントロから、 コーラスをバックに清涼感あるソフトなフルートが、まるで爽やかな春の日 のようです。木漏れ日が幾筋も差し込む新緑の絨毯が二人の前に敷かれるよ うな、そんな空気が漂う幸福の1曲。ウエディングドレス、タキシードの新 郎新婦が、ライスシャワーを浴びながら送り出される、そんなシーンを連想 させるテンポの良いスウィート・ソウル。大推薦!

★華やかなダンス・ミュージックに夢が溢れて★
 スタイリッシュで華やかな退場シーンをお望みの方には、ちょっとビート効 き気味のブラック・ミュージックを。ペニー・フォードの'93年1stアルバム 「PENNY FORD」から、1曲目「Daydreaming」。
 コーラスから入るパンチの効いたイントロが、リズムにのってソウルフルな ヴォーカルを導きます。厚みがあるピアノ、コーラス、リズムのコンビネー ション、真っ青なピーカンの青空を彷彿させる広がりのあるサウンドは、ポ ジティヴ感に溢れていて真っ直ぐに二人の未来を照らし出すようです。ホテ ルウェディングというよりは、レストランパーティにお勧めかも。

★二人を導く切なく涼しいブラジル・ミュージック★
 青空の下での退場&出発にはブラジリアン・ラブ・アフェアー'96年1stアル バム「ヒューマン・ネイチャー」から、3曲目「How Deep Is Your Love」。
 パーカッション、ブラス、ギター、エレピ、ストリングスが絡み合う微風サ ンバは、ガーデンパーティに最適。イタリア女性シンガーの甘すぎない歌声 もキュートで、雰囲気もしっとりと落ちつきめです。ちょっぴり切ないメラ ンコリックさを醸しつつの退場は、晴れ晴れながらも、しみじみ幸せを噛み しめること請け合い。オシャレです。

★天を仰ぐラヴリー・ソウル★
 J.R.ベイリー'74年アルバム「JUST ME'N YOU」から6曲目、あのダニー・ ハザウェイの名曲「Love Love Love」のセルフ・カヴァー(ベイリー作)。
 タイトルどおりの愛が満ち溢れるロマンティック・フリー・ソウル。シター ルのかすかな調べが、ほんの少しの気怠さをいい具合に演出しています。銀 幕がかかりそうな、文句無しの定番曲(にしたい!)、大人(ソウル好き) のカップルのBGMに是非!ラヴリーな空気がそこらじゅうに広がります。 愛の伝染効果があるかも!?

★なんといっても王道のアース★
 アース・ウィンド&ファイアー'75年作品「THAT'S THE WAY OF THE WORLD」。
 その名の通り、豊かな未来を暗示させるタイトルチューン。なんといっても コーラスワークがすばらしいのは言うまでもなし。主役のふたりを引き立て る、優しくあたたかで善良な、絶妙のサウンド。しっとり、かつ艶やかな雰 囲気の中で、ピースな未来に包まれましょう!

 最終回は、空、日差し、二人の未来といった「晴々とした心境を彩る空気」 をテーマに、以上5曲を選んでみました。入場曲からの流れを考えながら、 祝福されて退場するシーンを想像して、自分たちを演出する最高の1曲で 最後を飾って下さい!
 今までご愛読ありがとうございました!
 でも、ふたりのBGMえらびは、これからが本番ですよ。それでは!

---V.A./FREE SOUL IMPLESSIONS(17曲目)BVCP-1054
---PENNY FORD/PENNY FORD(1曲目)COLUMBIA CK48678 輸入盤
---BLAZILIAN LOVE AFFAIR/NATUREZA HUMANA(3曲目) SP/CR-31002
---J.R.BAILEY/JUST ME'N YOU(6曲目)PSCR-5365
---EARTH,WIND & FIRE/THAT'S THE WAY OF THE WORLD(2曲目) SRCS-9058

(1999年/2月号)



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