特別な人間

子供のころ

父親は誰よりも偉くみえた

特別な人間に思えた

でも大人になる途中で知った

彼も普通の人だと

 

子供のころ

自分は特別な人間だと思った

誰にも劣らない

誰よりも偉くなれると思っていた

でも大人になる途中でわかった

自分は特別ではないと

 

いまはわかる

特別でなくていいということが

特別でなくても

父は僕のたった一人の父親

僕は誰でもない僕

他の人が代わりになることはできない

人間は誰もが唯一無二の存在

特別でなくてもいい

君は君

唯一無二の存在

(1998.12.25)

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