桜祭りと花祭り

4月8日の日曜日。飯山温泉のある飯山で桜祭りをやっているという話を新聞で読み、温泉にも行くことにして、皆で出かけた。

車で40分ほど走ったろうか。会場はひなびた場所にあった。朱塗りの橋を渡り、桜の舞い散るなかを歩いていく。すでに夕方近かったので、大勢の人たちとすれ違う。途中から遊歩道へ入ると、満開の桜が道の上に覆い被さっていて美しい。

古めかしい石段を登っていく。

札の大量に貼られた山門が現れる。

家族は桜のある広場で遊ばせ、一人さらに石段を登っていく。登り切ると古寺。今日はゴータマ氏の誕生日、灌仏会ということで、寺に寄ってみたかったのだ。自分は仏教徒ではないが、少なくともイエスよりはゴータマのほうの思想により大きい影響を受けているはずだ。日本文化全体がそうだろう。クリスマス並みにとは言わないが、もう少し彼のことを思ってみるのもいいのではないだろうか。数千年前に一人の人間が考えたこと、それが水面の波紋のように広がり、いまの世にも影響を及ぼしていると考えると、不思議な気がする。

何の目的だろうか。高い幟が立ててある。

寺の裏手の迫力ある古木。

寺の周りに三十三観音が配置されていた。そのほとんどに賽銭が添えてある。誰がどのような気持ちで投げたのか。

標識となっている狸像にまで賽銭が添えてある。

これは下の広場にある遊具。さすがに賽銭はない。

自分は賽銭を投げるでもなく、手を合わせるでもなく、広場に戻る。「ゴミ捨て場」と書かれた立て看板のところにシートを広げて座っているグループがいる。諧謔だろうか。

帰り道、出店が並んでいる。子供達はくじ引きの景品に見入る。すると、他の客のご婦人が子供達に景品を分けてくれる。

帰りは別の道を通ったが、これまた桜並木が美しい。

子供にデジカメを渡すと、景品を使って撮影。

その後、車で飯山の温泉宿へ寄るも、満員と断られる。思い切って宮ヶ瀬ダムの先まで足を伸ばし、玉肌温泉というところへ。大人千円、子供五百円。他の客がほとんどおらず、貸切のような具合に。夕食は厚木のファミリーレストランにて。空腹だったせいか、おいしく感じられた。まずまずの一日。

(2001.4.9)

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