2002年4月27日号
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2式バイオ形ノートPC用カーマウンターの作成



 小難しいタイトルがついているが、今回はノートPCを車に積んでカーナビをやらせようという企画である。
 昨年の年末にVAIO SRX (PCG-SRX3)を購入し、正月の初売りでGPSユニットを入手しPCカーナビの環境が出来上がったが、助手席上にPCがありいまいち使い勝手がよろしくなかったので、車に装着するためのマウンタを作成してみた。
  今回作成したマウンタは下の写真のとおりである。

運転席からマウンタを見る。
こっちは正面から。

  基本的な構造としては、 VAIOノートSRX3が乗るくらいのトレーにT字アングルを2つ組み合わせたH型のアームをくっつけ、ちょうどシフトの上あたりの高さにある1DINのアクセサリーボックスにアームを差し込んで使うような形とした。

 アクセサリーボックスが多少上を向いて装着されているので、アームの奥をアクセサリーボックス上部の奥に当て、ボックス入り口部のの下部にアームの中間部を当てるような感じになる。これにより、アーム中間部を軸として、アーム先端が上部、トレー部分が下方向に力がかかるため、多少の車の機動ではびくともしない安定したアームができあがる。
 上下の振動については各部を完全に固定せず、アームの先端には円形ゴムを巻いたものを接着し、アーム中間部には脅威の衝撃吸収性能と言われている(らしい)ソルボセインを貼り付けいる。これにより、アーム先端のゴムがプラスチックのボックスと適度に密着し上下の振動をある程度押さえることができるようだ。
  また、アームとトレーのしなりによる緩やかな振動は発生するが、逆にエンジンなどの細やか振動を吸収しているようで3ヶ月ほど使用しているが今のところHDDへの悪影響などはみられないようだ。
 ちなみにソルボセインと円形ゴムは新宿の東急ハンズで購入してある。両方で1000円いくか行かないかというところである。
 今回はオーディオ用として裏面に粘着テープが張ってあってすでにカットしてあるものを購入している。

 PCを乗せるトレーのほうは家の近くにあるホームセンターで購入した、ごく一般的な食器用トレーを使用している。ただ、サイズを多少小さめにしたので、PCを乗せたときに振動でトレーの端とぶつかり傷がつくのが明白だったので、足場としてゴムで高さを稼ぎその上にソルボセインを貼り付けている。そして、トレーの端には円形のフェルトを4角と後部2箇所にはり、振動による傷を防いでいる。
 フェルトも東急ハンズで購入している。たしか500円前後だったような記憶がある定かではない。

 これで、問題なくVAIOノートが乗るようになったが、SRXシリーズ(初代)には本体と液晶ディスプレイをつなぐヒンジの強度が弱く、適度な角度で開くと後ろへ倒れてしまい最終的に180度まで自動的に開いてしまうという物理的なバグが存在し、運転中にディスプレイが開いてしまい後部に接触する問題が発生してしまった。
 そこで、アームの真ん中にくまのぬいぐるみを置くことによりディスプレイの背面と車のパネルの間の緩衝材として機能させている。

緩衝材のぬいぐるみ(那須で購入)
ノートPCをあけた時はこのとおりに。不憫な…(笑

 余談ではあるが、このしくみを考案したのはスキー旅行で車に同乗していた友人(♀)で、彼女の想像力には感服させられたものである。

 あとは、GPS本体をダッシュボードの上に配置し、ついでに電源供給用のインバータを助手席側足部において電源問題もクリアしてある。
なお、このインバータは正月の初売りで購入したバッテリ直結型の600Wタイプだが、直結する手間を省くため、シガープラグを別途購入して接続してある。
車側シガーソケット、アクセサリ周りの出力が約180W(=12V x 15A)しか出ないので、一応240W(=12V x 20A)でるようにヒューズの交換をしてある。まあ、VAIOのACアダプターの出力が130W弱なのでトータルでも180W超えるかどうかでは無いかと思われる。
インバータ側も600Wまで電源を引き出したときにシガーソケット側がとんでもないことになるため、ヒューズを20Aに変更して過電流を防止してある。

↑運転席側ダッシュボードに搭載した
  ハンディGPSユニット。

電源供給用のDC→ACインバータ。片付けたい…→

 ハード周りについては上記のような構成になるがソフトの方はVAIOに付属してあったNavin'You5.0とゼンリン全国版DVDを仮想化したものを使用している。
 この際、PCからの音声をカーコネクティングパック(カセットテープ形をしたもの)を使用してカーオーディオに接続しているため、CDの再生などが行えなくなってしまうので、ナビと同時にMP3プレイヤーを使ってオーディオの再生を行っている。

実際に使用中…。
使用中のスクリーンショット。

 高機能なカーナビを購入すると軽く20万は超えるシステムになってしまうが、ノートPCを使用したこのシステムでは約20万(ノートPC込み)で基本的な機能を備えたカーナビシステムが構築できた。
ただ、GPS以外のセンサーが無いため、天空が開けていないところでは使用できない、GPSの誤差によりあらぬところを指す場合があるなど弱点もあるが、MP3オーディオ、デジカメの鑑賞会などいろいろな使い方ができるので、ノートPCをお持ちの方は人柱覚悟で試してみるのもいいかもしれない。
 駐車場での清算所などで注目されること請け合いである。


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