その他の素描
Other Drawings


ウィトルウィウス的人間

 紀元前1世紀頃のローマの建築家ポッリオ・ウィトルウィウスは、著書「建築論」のなかで、腕を伸ばした人間は円と正方形の両方に正しく内接すると主張した。ダヴィンチはこれに感銘を受けたようである。

 「両腕を広げた時の長さは背丈に等しい。」
 「身長が14分の1だけ低くなるように両足を広げ、さらに両腕を伸ばして中指が頭のてっぺんと同じ高さになるまであげる。このように伸ばした手足の先をよぎる円を描くと、その円の中心にこの人のへそが来る。また、両足の先の間の間隔と両足とは正三角形を作る。」

 描かれている人物は40歳頃のダヴィンチ自身であるという。

(ヴェネツィア アカデミア美術館蔵)

永久運動の不可能性の証明

 レオナルドは、当時多くの議論が交わされていた永久運動の不可能性を、図で説明した。右の図は、当時考えられたいくつかの永久機関のうちの一つである。

 「おもりが動きを支配しているこの車輪にどんなに重いおもりをつけても、そのおもりの重心は疑いなく棒の中心で止まるだろう。そして、人類の英知が発明した、軸で回転するどんな器具も、そのような効果を避けられないだろう。」

 「ああ、永久運動の信奉者たち、あなた方はそのような研究でどれだけ多くの様々な才能を創りあげてきたことか!あなた方は金をさがしていた人たち(魔術錬金術師)と同じ範疇に属している。」

自転車

 アトランティコ手稿の中の紙片の裏側に描かれていた謎のクロッキー。

 このへたくそな絵を描いたのはダヴィンチではないだろう。
 ダヴィンチのデッサンを弟子(サライ?)が模写したのだという説に従えば、1820年頃に考案されたといわれる自転車を、ダヴィンチはそれよりずっと前に発明していたことになるが、後世の人間のいたずらであるとする説もある。

(アトランティコ手稿)