〜ダヴィンチの工房〜

ZMP (Zero Moment Point:ゼロモーメントポイント)

 ZMPとは,足裏全体に分布してかかっている床反力の法線成分を,ある一点にかかっているとして置き換えたときの作用点のことである。*1


 

*1 ブコブラトビッチの定義。

 つまり,力が分布していると扱いが面倒なので,1つの力に置き換えて考えるのである。その際,上記のZMPを用いると,この点では床から受けるモーメントの水平方向軸成分は0であり,床反力を1つの並進力のみで表すことができるので考えやすい。

床反力の作用点なので当然,

ZMPは常に支持多角形*2の中にある。*3

*2 支持多角形とは,接地している部分を凹にならないように囲んだもの。凸包ともいう。

*3 図形の重心が図形の外にないのと同じような理屈。

ZMPの算出

例えば下図のように、両足裏それぞれ3点で床反力を受けている場合のZMPを求めてみる。 

 y軸まわりのモーメントについて以下の関係が成り立つ。左辺は各点にかかる床反力によるモーメントの和であり、右辺はそれらの力がすべてZMPにかかっているとしたときのモーメントである。

  xZMP:ZMPのx座標
  xi:床反力を受けている点のx座標
  fi:点(xi,yi)で受けている床反力の大きさ
  F:すべての床反力の和   F=f1+f2+f3+f4+f5+f6より

 同様に、x軸まわりのモーメントについて以下の関係が成り立つ。

  yZMP:ZMPのy座標
  yi:床反力を受けている点のy座標

したがって


 一般化して、力を受けている点の数がi個の場合は次式になる。床反力の大きさとそれを受けている点が全てわかれば、ZMPは次式で算出できる。

 , 


 圧力センサでZMPを求める場合,圧力センサを設置したところだけで床反力を受けるようにすれば、上式で算出できる。分子にも分母にも力がかけてあるので、力の単位は何でもよい。例えば圧力センサの出力をA/Dで読みとったままの値でよい。xZMPの単位はxiと同じになる。原点もどこにとってもよい。


全面改訂:2008.5.25
Manva @ ダヴィンチの工房