フルティガーのDVD 完売しました


Adrian Frutiger
The Man of Black and White

DVD Video

Adrian Frutiger
The Man of Black and White



価格:本体価格5,800円+消費税290円+送料630円
壮大な宇宙Universをキャンバスとし
鮮烈な子午線Meridienの軌跡を
20-21世紀のタイポグラフィ史上にのこしつつある
アドリアン・フルティガーが
自らの造形原理を語り
自らの造形姿勢を演ずる
画期的なDVDが誕生しました。
朗文堂Type Cosmiqueがご紹介します。


 このDVDの第一次・第二次輸入分は圧倒的なご好評をいただき、いずれも告知後わずか数日で完売してしまいました。そこで、せっかくご注文をいただきながらお応えできなかったお客様のために、発売元/独・ライノタイプ有限会社の友人、オットマー・フォファー氏に再々督促し、制作者のクリストファー・フルティガーのご協力によって、このたび日本市場に向けて、少量のDVDをあらたに制作していただきました。
 第三次輸入分には、朗文堂/新宿私塾第5期修了生のペートラ・シッファートPrtra Schiffarth さんが、フルティガーの母語であるMundart語から、英語に翻訳し、それをもとに河野三男さんが邦訳してくださいました翻訳テキストがMACデータで添附されています。このデータは木村雅彦さんのご協力によって、別途CD-Rにシンプル・テキストとPDF データとして保存してあります。ですからシンプル・テキストを用いて、お好みのデザイン・スタイルでお読みいただくことも楽しめますし、PDFをダウン・ロードしてお読みいただくことも可能です。
 今回は予約注文制(振込前払い)となりますので、できましたら小社書籍『フルティガー 活字と宇宙』ともども、DVD Video『The Man of Black and White』をご注文ください。商品が到着次第発送いたします。



ご注文は

完売しました
朗文堂 担当:鈴木
telephone : 03-3352-5070
facsimile : 03-3352-5160

E-Mail robundo@ops.dti.ne.jp

商品名DVD Video  Adrian Frutiger The Man of Black and White)、お名前、お届け先ご住所。郵便番号、電話番号をご記入のうえ、E-メールでお申し込みください。申込み確認後返信致します。その後振込入金をしていただき、入金確認後の発送(宅急便)とさせていただきます。件名に「DVD注文」と入れてください。宅急便で発送いたします。おそれいりますが、送料はお客様のご負担とさせて頂きます。

振込先:東京都民銀行東新宿支店 普通 0503439 株式会社 朗文堂
商 品 名:DVD Video
Adrian Frutiger The Man of Black and White+翻訳テキスト
発 行 者:Christoph Frutiger
発 売 元:Linotype GmbH
言  語:Mundart, German, French, Englishより選択
(朗文堂扱いに限り日本語訳テキストCD-R付き)
動作環境:Windows 2000/XP Mac OS X 以上のシステムを推奨
販  売:LinoType GmbH Authorized Dealer
     朗文堂Type Cosmique
価 格:本体価格5,800円+消費税290円+送料630円

(日本語訳テキストCD-R)
〈推奨併読資料 朗文堂刊行書より〉
『アドリアン・フルティガー 活字の宇宙』(組版工学研究会編 定価:本体価格10,000円+消費税500円)
この書物は地味な書物ですが、ともかくDVDとの併読をお勧めします。DVDを見てから読むか、読んでから見るかはお任せしますが、フルティガーとその造形への理解が深まることは必定です。
『欧文書体百花事典』(組版工学研究会編):12,600円(税込)
『文字百景23 新ユニバースのテンヤワンヤ』(飯山元二 品切):210円(税込)
『文字百景30 フルティガーに会いました』(坪山一三 品切):210円(税込)
『文字百景38 パリのタイポグラフィ行脚』(酒井哲郎 品切):210円(税込)
『文字百景62 電子活字の開拓者たち』(飯山元二 品切):210円(税込)



Adrian Frutiger The Man of Black and Whiteに寄せて    片塩二朗

 ドイツ/ライノタイプ社のふるい友人、Otmar Hoefer氏からDVDのプレゼントがありました。付箋にひとこと、「フルティガー好きの、キミに急いで贈る」とありました。
〈ヒトをキッズ扱いにしおって、失敬な……〉とおもいながらも、40分ほどのこの作品を、夢中になって、すでに10回以上も見てしまいました。残念ながらわたしの型式のふるいパソコンでは見られなくて、業務用のパソコンで、スタッフに邪魔者扱いにされながら……。スタッフによるとDVD専用受像機か、WindousならXP、MacintoshならMac OS X以上が推奨環境だそうです。自分が夢中になると、ひとにも勧めたくなるのがわたしの悪い癖。そんなわけですこし余談を……。
 アドリアン・フルティガーは1928年、スイス/インターラーケンに生まれ、今年80歳を迎えました。フルティガーはチューリッヒ工芸専門学校の卒業制作のテーマとして「文字は書かれる前に、彫られていた」として、それを長尺の蛇腹折りの木版印刷物として発表しました。それを契機として、活字界の名伯楽/故シャルル・ペイニョ氏に招かれ、パリのドベルニ&ペイニョ活字鋳造所で活字の原字制作に没頭することになりました。
 そうした1950年代のパリでの懐かしい日々が、8mmフィルムなのでしょうか? 古い映像記録をバックに綴られます。フルティガーは1950-57年にかけて同社に勤務し、プレジデント/フェビュス/ウンディーヌ/メリディエン/ユニバース/エジプシャンFなどの主要な書体を、20歳代の若さで同社において制作しています。
 その後はフリーランスとなり、パリにアトリエを設けました。またIBM社のタイポグラフィカル・コンサルタントに就任し、エコール・エチエンヌ美術工芸学校で教鞭をとり、オルリィ空港/シャルル・ド・ゴール空港/パリ地下鉄道などのサインシステムを展開し、いまもって世界標準となっているOCR自動読み取り用標準書体OCR-Bなどをのこしています。このOCR-B書体は木村雅彦さんのデザインによる「日本語翻訳テキスト」のジャケットにも使用しています。
「The Man of Black and White」は『旧約聖書』の「天地創造」を象徴するかのように、荒々しい大自然の描写からはじまり、やがてスイスの豊かな森林にいだかれたスタジオの紹介、青春時代の造形記録、パリでの懐かしくも華麗な交流関係、造形作品の数々を紹介して、そして姉妹の闘病生活をみての、心境と作風の変化へと進行していきます。
 フルティガーはMundartという、ドイツ高地語とされる独特な言語でゆっくりとかたりかけます。いま、フルティガーはスイス/ベルンに戻り、北北西向きのスタジオで体をいたわりながら創作にいそしんでいます。カメラはそのスタジオをなめるように丹念に描写していきます。そして場面がかわり、フルティガー夫妻は手をとりあって、ベルンの明るい樹林の小径を散策し、河畔のやさしい陽ざしを浴びながらベンチに腰をおろしてトツトツとかたります。
「いつもわたしが魅力を感じているのは、白と黒の鋭いコントラストだ」
 心臓疾患を克服してきたフルティガーのひとことひとことが胸に響きます。ここではローマン体がかたられ、サンセリフ体がかたられ、パリ時代のすこし肥満体型の、若かりしフルティガーの映像も登場します。
 書体制作の実際も、鮮明で丁寧な映像と、フルティガー自身のことばで綴られ、造形がとかれ、色彩がとかれ、聖書、とりわけ『創世記』と『ヨナ書』の世界へといざなわれます。
 モノトーンでスタートしたDVDは、ゆっくりとカラーに変わり、そしてまた、いつのまにか白と黒の映像に変わります。
 さて、いよいよエピローグを迎えました。ここでもほほえみを浮かべながらかたるフルティガーのことばのひとつひとつが、肌があわだつような迫力で迫ります。
「わたしを魅了するものは、おそらく活字の白と黒の明瞭なコントラストだ。活字では、あなたは何かに隠れていたり、何かをだますことなどできない。すなわち活字とは、イエスかノーかのどちらかであり、黒と白でもある」
 アドリアン・フルティガー、80歳。20-21世紀における、まさに世界のタイポグラフィ界の巨人である。



〔訃 報〕

Ladislas Mandel(ラディスラス・マンデル)氏

アドリアン・フルティガー氏の最初のアシスタントとして、ブルーノ・プフェッリ氏とともに著名な、あるいは金属活字・写植活字・電子活字の3世代にわたって、おもに電話帳のための小さな活字書体の開発・制作と、数々の鋭い論考を発表してきたLadislas Mandel(ラディスラス・マンデル)氏が2006年秋に逝去されました。享年85。ここに皆さまにご報告するとともに、つつしんでご冥福をお祈りします。

2006年11月3日『ルモンド』紙より抄訳
筆者/ジャン・フランソワ・ポルシェ(タイポグラファ)
翻訳/酒井哲郎

Ladislas Mandel(ラディスラス・マンデル)氏の略歴
1921年 ルーマニアで誕生。15歳で渡仏、ルーアン美術学校、ランソン・アカデミーで彫刻、油絵、石彫技術を学ぶ。第2次大戦中は南仏で対独レジスタンスに参加。レジスタンスで知り合った女医セシリア・バビカと結婚。
1954年 ドベルニ・ペイニョ社入社。アドリアン・フルティガーのアシスタントとなる。
1963年 シャルル・ペイニョ活字鋳造所学芸部長となる。関連会社ルミタイプ(写真植字機)用の書体作成を拡大。
1968年 ルミタイプ社学芸部長となり、Mir(キリル文字)、 Rashi(ヘブライ語)、 Nasriphot(アラビア語)Cadmos(ギリシャ語)などを開発。
1977年 独立して書体制作会社を設立。電話帳用の活字書体の専門家として活躍。
イタリア電話会社用のGalfra、フランス用にClottesを作成、これらの書体は現在も使用されている。商業ベースでの最後の仕事はRichard Southallとの共同作業によるUS West Directories用Colorado。その後はルネッサンス時代の文字をベースとしたSolinus、Lauraを発表。
1983年 フランス文化省の依頼で、ビクトル・ユーゴー全作品集の出版用にMessidorを作成。
1984年 1985年 文化省管轄下の国立活字創作アトリエの設立に尽力。

パリ第8大学でタイポグラフィ学科を開設。リュール国際タイポグラフィ協会会員。
個人コレクションの遺品はアルスナル図書館とリヨン印刷博物館に寄贈されました。




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