二期会日本歌曲研究会 4月例会 (4月24日) 

本日は作曲家の大中恩先生をお招きしての講座でした。
先生は小柄な方で、お声もひとり言のように、遠慮がちにおしゃべりになります。
歌い手が上手に表現できていないと、「ぼくの、音符の書き方がわるいのでしょうね。」と
謙虚におっしゃるのです。
「ここは四分音符に書いてあるけれど、八分音符ぐらいの感じで歌った方が
詩が伝わるんじゃないですか? 
音符はあくまで記譜の手段ですから、歌い手の感性で考えて歌ってください!」とおっしゃればいいのに・・・と思うほどです。

余談になってしまいますが、先生はコメディアンになりたかったそうです。(現在は勿論作曲家でよかったと思うそうですが。)
昔、浅草の演芸場に行き、エノケンをよく見にいったそうです。

先生は人を楽しませるのがお好きなのです。
研究会に集まった多くの女性を前に、ドキドキしちゃうとか、目移りしてしまうとか
おっしゃって笑わせます。
あまり笑わないと、「笑ってくださいよ。」と言われる。
ですから、口調もおだやかで、きつい注意もソフトに聞こえてしまいます。
「僕の曲を歌ってくれる人がいるって言うことが、嬉しいですね。
難しい曲は書けないけれど、心に残る歌を書きたいと思う」とおっしゃってました。

きょう、研究会に来た方のために、「なみだ」という曲を創ってきて下さいました。
楽譜をコピーしてきてくださり、プレゼントして下さいました。
皆で、初見で歌いました。

北島万紀子 作詞

    悲しくて流す涙    どうして温かいのでしょう
    胸をこみ上げ     熱いおもいがあふれるから
    私の頬をつたうから  あなたの胸にこぼすから

自分の気持ちを曲にしてプレゼントなんてすてきですね!

桜が散り、ピンク色や白色のハナミズキが美しく咲いています。



新緑も勢いよく芽吹き、柔らかくしっとりした葉がまぶしいです。
上ばかり見ていると気がつかなかったけれど、ふと道端に目をやると、紫色のすみれが
愛らしく、可愛らしく咲いているのです。
今年は玄関先の鉢植えの花を作りませんでした。
自分の世話だけで精一杯なので、毎朝の水やりを欠かさずやる事ができないのです。
しおれた花を見るのは忍びないし、花たちが可哀想なので、やめました。
ほとんどの家の前にはそれぞれ個性的に花が飾られています。
どちらを見ても、花、花、花、それを見て楽しませて頂いています。