ミラノ(3)サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
15世紀建造の教会です。修道院の食堂跡の壁に描かれているのが1495年から1498年にかけて制作されたレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」です。ここに入場するのはとても厳しくてまず予約をしなくてはいけません。1回25人で15分と決められています。第一陣は16時15分から、二陣は18時15分からと二手に分かれました。
私は齋藤さんと会う約束を15時にしていたので、あとからの見学にしてもらいました。入口に入り、25人入ると扉の鍵が自動的に閉まり、次の部屋に移動します。するとまた、鍵が閉められます。そうやって部屋に入っては次へ進んでいくという風に厳重になっています。
いよいよ食堂跡の部屋に入ることができました。薄暗くて、ひんやりとした空気が漂っています。苦労して入場したからでしょうか? この空間に入った途端、ドゥオーモに入ったときと同じような何ともいえない厳粛な気分になりました。
実際の大きさは420cm×910cmの壁画です。 500年以上も前にダ・ヴィンチが描き、キリストが弟子たちに向かって「汝らの中のひとり、我を売らん」と言った瞬間の12人の弟子たちの驚きと動揺がいきいきと描かれているわけですから、感慨無量にもなりますね。
イエスの右隣で「裏切り者は一人ですか?」と人差し指を立ててトマスは聞いているのだそうです。修復の洗浄作業でイエスの額あたりに釘のあとが見つかったそうです。そこを中心として一点透視法という技法で奥行きが強調されています。15分の短い時間でしたけれど壁画と向き合って対話できて、貴重な体験でした。
もうそろそろ陽が沈みます。壁面に西日が映えていっそう輝いて見えます。
上部の華麗なドームはルネッサンス様式でブラマンテの設計です。
細部にわたって美しい模様が浮き立って見えます。さあっと通り過ぎてしまうのは勿体ないですね。
教会の前の広場です。家族連れでお散歩でしょうか? 自転車を乗り回してはしゃいでいます。
夕食を摂り、275km約4時間もバスに揺られてクアルトダルティーノに向かっていきます。ホテルに23時30分にやっと到着です。今日一日の長かったこと,色々ありすぎてもう、ヘトヘトです。
しかし齋藤さんにも会えたし、充実した一日でした。
モーニングコールが6時半で睡眠時間の短いこと!7時半の朝食前にトランクをドアの外に出しておくことになっているし、忙しいこと! でも今日もいい天気ではありませんか!
玄関前で爽やかに(?)ちょっと疲れ気味ではありますが・・・パチリ。この赤い大きな鉢はオリーブの木です。いっぱい実が成っているんですよ。
ではこれからベネツィアのローマ広場へ向かいます。そしてゴンドラクルーズの始まりです。