吸排気とブーストアップ

 R32のGTS系ターボ車は、RB20DETエンジンのお陰でなかなかの動力性能を持っている車です。しかしながら、実際乗ってみると上り坂で失速することがある(=トルクが細い)のを実感するはず。それもそのはずで、ただでさえデカくて重い直列6気筒エンジン、約1.3トンの車体重量を動かすにはRB20DET単体のトルクでは足りません。それをターボで補ってあげているのが実際のところです。一度ターボがかかれば軽快だけど、発進時や急坂上りなどではアクセルを踏んでも思ったように加速しない面があります。

 大抵は、定番パーツとしてエアクリーナー、マフラー、ブローオフバルブ等の吸気排気系を取り替える方が多いでしょう。これらは若干高回転時でパワーが上がる(ブーストが上がるから)くらいで、逆に低速でのトルクは細くなってしまうことが多いです。それと社外ブローオフバルブを付ける事で、エンジンの回転降下時にエンジンストールしやすくなることもあります。ブローオフバルブの開放部分にはホースを引いて、エアクリーナーまで戻してやると良いし、車検も通るようになります。

 RB20DETのトルク不足を解消するには、排気量アップ(RB20DET改2.2Lなど)させればよいのだけども、ボアアップは非常にコストがかかるので、どうしてもRB20DETでやるのなら後々の方がよいでしょう。

 低コストでパワーを得る方法にブーストアップがあります。マフラー交換しただけで純正のブースト値が上がるのだけども、きちんとサブコンピュータやブーストコントローラを入れてタービンに最適なブースト値を設定させてあげるとパワーアップを実感できるはずです。RB20DETのセラミックタービンはブースト圧0.9kまで耐えられるので、ここまで引き上げればシャーシダイナモで計って240ps程度にはなるようです。

 タービンの限界値を超えるブースト設定をして回すのは自殺行為、タービンブローなどしないようプロショップで許容範囲内に設定して貰うのが良いです。

 私の1号機につけていたブーストアップキットはHKS製FconS、HKS製レーシングプラグ、TRUST製Profec-B(コントローラ)です。

 ブーストLo時は0.7k、Hi時は0.9kかけていました。ただエンジンはRB25DETに載せ換えていたので、ピークパワーは約290ps程度の仕様になっていました。

アクセス解析