エアロパーツ(エクステリア)

 ここ数年、社外品のエアロパーツをつけた車がで走っているのを見かけることは驚くことではなくなりました。ディーラーオプションのエアロパーツをつけた車の方が逆に珍しく感じられる時もあります。

 R32にもディーラーオプションのエアロはありますが、一見してノーマル形状と区別がつく人はあまりいなさそうです。さり気無くカッコよくて個人的には好きですが…

 車に施す内容の方向性は異なっていても、エアロをつけるとカッコよいし、良品ならば「エアロ」の言葉通り空力効果を得られます。例えばウイングというのものは走行風を受けて車体を路面に押し付ける力を発生させることで、高速走行時での路面グリップ力を高めるためのもの。F1などレースカーには当然のようについています。

 一般乗用車にそんなことを求めるのも変な話かもしれませんが、少なくとも腰高で元々フラフラするような車よりは、しっかり接地して走れるようになるのがわかる部品です。(車種による)

 R32はスポーツカーの位置付けにあるものの、ノーマル形状だと例えば同じ日産自動車のシルビア、180SX、フェアレディZに比べたら「箱型」なのがくっきり見えてしまいます。そこを気に入るオーナーもいれば、スポーツ形状のエアロをつけたいオーナー、スポーツ走行のためのエアロをつけるオーナー、様々です。

 R32にエアロをつける場合傾向として

1)GT-Rルックにする
2)GT-RではないGTスポーツ系にする
3)ドリフト系にする
4)あくまでワンポイント

 に分かれるように思います。1)の場合はBNR32のバンパーなどを流用するか、イーストベアー製品が多いようです。2)の代表格はボメックスでしょうか。3)はT&Eのベルテクス、ユーラスなどが多くなりました。4)はサイドステップやリアスポイラー、フロントリップなど細かいところで決める感じかな…。

 1)と2)の場合はラインナップが多くて悩むところでしょう。初めてエアロを組むのなら価格重視で安いのをつけることをお勧めします。割っても最悪買い替えで済みます。高価なもの、例えばドゥラックやトライアル、柿本のものになるとフロントバンパー単体で8万円とかなので割ったら大変です。そもそもフロント・サイド・リアの3点セットで塗装代含まず20万円以上しますから高い分だけ割に丈夫な面もあるのですが、FRP製である以上は鉄やコンクリートに当ててはいけません。3)の場合、オーナーがドリフト指向だろうから「割ってもいい」とある程度割り切ってる部分があるようです。私はそのように割り切れませんが。4)は派手を嫌うためだと思います。ただサイドステップ(スカートとも言う)は有無により車のシルエットがかなり変わるのでサイドだけ、という車は多く見かけます。

 エアロをつける上で気になるのが改正道路交通法。最低地上高9cmなければ違反と見なされてしまう項目がありますが、例外として

・安易に取り外しできる方法で固定されている
・破損しやすい素材でできている

 この場合は9cmに捕われません。全てウレタンやカーボンだとしたら「破損しやすい〜」は当てはまりませんが、大抵のエアロはボルトと両面テープ固定、車体から外せなくなるような固定をすることはありません。FRPは割れやすいので、何かに接触しても対象物を傷つける恐れが低く、破片は「踏んでパンクする」ような物でもありません。万が一一般道で破損し、破片を道路に散らしてしまったら回収する義務はありますが。
 ちなみに「9cm」の対象になるのは大抵の場合触媒の高さでしょう。ノーマル状態で最も地面に近い高さのものが対象になります。※触媒レスで一般道走行するのはダメですよー

 エアロにはこれらの他、

1)GTウイング
2)カナード
3)ボンネット
4)フェンダー類
5)その他

 があります。1)と2)はスポーツ走行シーンで意味があるもので、カッコつけにつけるものではないです。一般道では「突起物」と見なされるローカルルールがあるようなので、余程理由がない限りつけない方が良いでしょう。1)は車幅内の幅だから大丈夫、という話を聞きますが、それが通用しない警察もいます。3)は軽量化目的でつけるもので、エンジンルーム内の熱気を外へ逃がすためのダクトが付いているものが望ましいでしょう。FRP製とカーボン製とありますが、FRPのは塗装代を含めたら大してカーボンと変わらないので、どうせならカーボンの方が良いかと思います。どちらも軽いため走行風で捲れ上がる心配がないようにボンネットピンをつけるのは必須です。4)は、より太いタイヤを履かせるためのもので、ブリスターフェンダー、オーバーフェンダーなどと言われます。外見重視ならボディラインに沿っていて且つダクトがついてる、被せるだけのブリスターキットがお勧めです。片側2cmワイドなどの按配ですが、車のパワーが上がると接地面を稼ぐためにどうしても太いタイヤを履きたいもの。そこまで弄ったらつけたいパーツです。5)は例えばアイライン、汎用ダクト、社外エアロ装着の上につけるリップやディフューザーなど。ディフューザーはカーボンでなく、ステンレスなど他の材質でよいのですが、フロントバンパー形状に沿ってつけると多少の衝突でも大きく割れる心配がなくなるので、余裕があればつけると良いものだと思います。

 エアロは、折角買うのだから少々の傷などは補修しつつ、できるだけ長く使用したいパーツだと、個人的には思います。割らないための運転の仕方、これをある程度覚えると実は「丁寧な運転」に変わっていく、と思うのは私だけではないと思います。

アクセス解析