EK10整備課

ROMチューン(研究中・中間発表)

チューンドROMを入手しました。
スーパーチャージャーは5000rpmまで気持ちよく回るしレブリミッター
もカットしてあります。
最初は恐ろしくてあまり高回転まで回さなかったので気が付かなかったのですが、
7400rpmが標準のレヴリミットでした。
調整中の様子

吹け上がりもすばらしく、普通ならば6500rpm位でパワー感が全くなくなるのも
点火時期等の細工のせいだったのです。全く別物のエンジンのようです。

そのため、8000rpm近くまで気持ちよく回ってくれるのですが流石にそれも怖い物があります(^^;;
てなわけで、後付のSARD製ATTACKメーターによると正確には7400rpmまでです。

しかし、どうも低回転域でエアフローが多いときに少しノッキング気味でした・・・・
(回転数で4000rpm以下で過給圧がメーター振り切る位の時によく出ていた)

このままではま高回転域しか使えない非実用的なエンジンになってしまいます・・・・

取り敢えず、ノーマルROMとチューンドROMの切り替え回路は作ったのですがチューンドROMを
Myスーパーターボにマッチングさせるべく、燃調と点火時期のMAPをいじることにしました。

これで、EP82あたりとはいい勝負になる・・・かな?
 

参考までにアドレスは・・・燃調マップ 000F0h〜  点火時期マップ 00690h〜 です。

純正ECUに書き込まれていた
ノーマル状態の燃調マップ
です。
左下のゼロの部分は実際は
"C0"というデータが書き込
まれており、Oセンサー
によって理想空燃比に調整
されている所です。
グラフは奥に行くほど
エアフローが多いことになります。
よって、低回転でもエアフロー
流量が一定以上であると即座に
パワーモードに切り替わる
ことになります。

エンジン保護のため(冷却効果)
400rpmの軸でエアフローが少ない
場所で燃料噴射が多く行われて
いるのが分かります。

恐らくアクセルOFF時にガソリン
の気化熱によってエンジン内部
を冷やすつもりかなぁ?
とも思いますが、実際のスポーツ走行
でこんな低回転になることは
あり得ませんし・・謎です。
 

チューンドROMに書き込まれていた
燃調マップです。

全体的に燃料噴射時間が短めに
なっているのが分かると思います。

燃料噴射料が多すぎるとエンジン
のふけ上がりが悪くなると
言われており、薄すぎると
パワー不足やノッキングの原因・
エンジン内の異常加熱の原因
となります。

最初の実験では、軽いノッキング
の対策として、燃調を濃くして
みましたが・・・

多少症状は軽くなったものの、
決定的な解決には至りませんでした。

なので、今は点火時期の調整を
行っています。

燃調データとノーマルデータの差分を
視覚的に分かり易いようにCGソフトで
反転乗算してみました。

明るく色が出ているところが、
変更されたところです。

なお、このデータは本来1.2Kg/cm
程の過給を目的に調整されたデータ
らしいのですが、純正データよりも
かなり燃調が薄めになっている
ところを見ると、もしEVCやSBCで
過給圧を上げたときにはもっと
燃調を濃くした方が
安全かもしれません。
(私はノーマルブーストで
実験しています)
 
 

参考になりますかね?

点火時期のグラフ(調整中)
 
点火進角やエアフロー軸の
数値はそういう基準での
数値なのかは分かりません。
(つまり、進角の数値を
いくつ増減したら実際には
何度進角・遅角するかは不明)

このグラフでのZ軸(奥行き)
は、回転数(RPM)に対応
しており、400rpmから
6400rpmまでです。
(奥に行くほど高回転)

入手したチューンドROMに
書き込まれていたデータです。
低回転域での進角が大きすぎて
軽いノッキングが発生して
いました。
このままでは安心して踏み込
めません・・・
 
ノッキングが発生していたのが
4000rpm以下だけだったので、
4000rpm以下の点火時期を
遅らせてみました。

実験の結果は良好で、
ノッキングはほとんど
なくなりました。

しかし、温度(外気温)や湿度
、燃料のオクタン価にも
左右されるのでもう少し
煮詰めようと思っています。

まだ実験中なのでハッキリしたことは言えませんが、点火時期をハイオク仕様限定として
出来るだけ進めて、燃調は薄目。この状態のチューンがうまくいったらかなり燃費が良くなるような
気がしています。

実際、現在調整運転のためにアクセルを煽って(踏み込んだり緩めたりを繰り返しながら加速していくと
その回転数域で、エアフロー状態を変えていく実験が出来るので)走行しているので通常ならばかなり
燃費が悪くなるはずなのですが、今のところリッター9km〜10Km位走っています。

レギュラーで実験していないので分かりませんが、多分レギュラーガソリンの限界に合わせたセッティング
を行えばレギュラーでも燃費は向上すると思います。

純正のROMは燃調・点火時期共に2つずつMAPを持っていました。
なので、ノック状態によってレギュラー・ハイオクMAPの切り替えを行っている物と思われます。
(私が今実験中のチューンドROMはハイオクのマップ「しか」もっていない・・・)
私の車に入っていたROMでは書き込まれている番地が、チューンドROMでは
FFFFhが書き込まれていたために勘違いでした。
このエリアのデータはMAPではありませんでしたので、純正ROMでもMAPは1つだけのようです。
しかも、このエンジンはノックセンサーが無いので、ノッキング制御は出来ません。

チューンドROMの改造がうまくいったら今度はノーマルROMのデータもいじって省燃費(燃調最適化)
(点火時期最適化)(スーパーチャージャーはノーマルのまま)
で、しかも踏めば速い改造をしてみようと思っています。
 
 

2000-5-14
2000-5-21点火時期マップ追加
2000-11-6訂正

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