98/04/19

note

薄いカーテンがあって、
そこから、かいま見ている気になるとき、
それをうち消してくれるのは、
その奥に輝く、明るさ、
その美しさ。
直接の接することがなくて、
えも知れぬ不安にかき立てられたとき、
それをうち消してくれるのは、
すきとおった、きめこまやかさ、
まっすぐな心。
*
じぶんが限りなく傲慢であるならば、
なんらのためらいもなく、
突きはなしていることができるだろう、
じぶんに限りなく自我がなければ、
なんらのためらいもなく、
絶望に陥ることができるだろう。
*
ヒトは、そのどちらでもなく、
だれもがヒトである、
苦しみは、ヒトとしての存在証明であり、
悩みは、生きたヒトであること、そのもので、
*
しあわせであるとしても、
それが真実のものか、悩み、
あるいは、
失う恐怖に苦しむ、
*
逃げることなく、
正面から、
意地をはり、
前を向いていることを、
また確認して、
確認する力があるならば、
確認しよう、と思う。
自分がまだ、悩むことが
できるならば、
悩もう、と思う。
*
時が、
流れていくのが、
そのことから、
感じられる、
*
時の流れは、
自分に親切でもなく、
自分に過酷でもなく、
ただ、流れている、
*
昔から、
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