現在進行中、
*マサチューセッツ工科大学_新潮文庫_Fハプグッド
*もてない男_ちくま新書_こやの某
*ソニーの法則_小学館文庫_片山 修
*オーケンののほほんと暑い国へ行く_新潮文庫_大槻ケンヂ
*犠牲 サクリファイス_文芸春秋_柳田邦男
*五千回の生死_新潮文庫_宮本 輝
*20世紀どんな時代だったのか戦争編ヨーロッパの戦争_読売新聞社_読売新聞社編
*らくらく数学パズル塾_朝日文庫_ピーターフランクル
*発想の航空史_朝日文庫_佐貫亦男
*仏教の思想U存在の分析アビダルマ_角川文庫ソフィア_櫻部建外1
*蛍・納屋を焼く・その他の短編_新潮文庫_村上春樹
*哲学からのメッセージ_新潮選書_木原武一
*哲学入門_放送大学教材_渡邊二郎
*沖縄の帝王 高等弁務官_朝日文庫_大田昌秀
*29 憂国のスパイ_光文社_ゴードントーマス
モサドの話。
難しいことはよくわからんのだけど、
世界史のなかの割と弱い部分がわかった、って
なんだか多くの人が、現代的な人として
生きているわけで、人間くささがおもてにでると、
その世界では、弱いんだな、とわかったことが、
おもしろかったかな、
*28 柳生刺客状_講談社文庫_骭c一郎
似たようなタイトルが多いのであるが、
割と中身としては違う、
それなりに、幾つか読んだ長編において、
端々に見られた人物への価値観のサブのエピソードという感じ。
メインを読んでくれた人へのサービスのような気もした。
*27 かくれさと苦界行_新潮文庫_骭c一郎
先に読んだ、吉原御免状の続編。
登場人物が共通であるけれど、
なんとなく、カラーが変わっているような気がする。
とっても抑えて辛抱して性格付けをしていたメインの人物が、
なんか、奔放になっていくようで、
作者の脱皮を見せつけられているような、
作者が、なにかたがをはずしてしまったような、
少し困惑とともに。
*26 影武者徳川家康(上中下)_新潮文庫_骭c一郎
大きさでいえば、この作者の最大の作品かとも思う。
おもしろいのだけれど、若干冗長な感じも受けた。
なんとなく、枚数のコントロールの点で、甘さを感じたのだけど、
とりあえず、読みふけって、入り込むことができた小説は、
続いてくれたほうがありがたいのも事実。
そのまま、だらだらと読み続けていると、
気がつくと終わってしまって、未練がましく解説を読んだりしている。
*25 捨て童子・松平忠輝(上中下)_講談社文庫_骭c一郎
だんだん、同じ著者ばかりで、それなりに慣性でも読めるのだけれど、
文体に慣れてきていると、とても快楽である。
朝方、あまり目覚めていないときにでも、
会社までは、意識せずにいけるような感じを受けて、
おもしろいような、少し恥ずかしいような気がした。
*24 陪審裁判を考える_中公新書_丸田 隆
どちらかというと仕事がらみの本。
実際には、日本では裁判に陪審は導入されていない。
おおざっぱにいえば、職業裁判官への信頼があるだけ、
すばらしい国であるともいえるのかも知れないけれど、
陪審を認められる社会というのも、究極の相対性を知っている社会のようで、
結局は、お互いの相関関係でしか、正義も存在し得ないことを
端的に示しているようにも思う。
私の中では、いまだに客観的な正義が存在する可能性を完全に
否定できていないのかも知れない、
それを乗り越えようなどと考えることが、なんとなくコンプレックスを産んでいる。
*23 吉原御免状_新潮文庫_骭c一郎
骭c一郎の最初の作品だったと思う。
この人の価値観は、あらかたの作品で、その底流として、
常に同じ調子で流れているのであるが、
それの原型がここにあった。
難しいことがらが書いてあるようにも思うし、
それほどたいしたことでもないかのように書いてあるようにも思う。
*22 柳生非情剣_講談社文庫_骭c一郎
懲りずに骭c一郎の本を。
書店に並んでいる同著者の本が少ないと、
とりあえず全部読んでしまおうかと、
つまらない達成主義にとらわれているようで恥ずかしいが、
短編なら短編で、それなりに読ませてくれるところがうれしい。
*21 ラシャーヌ3・4_白扇社文庫_魔夜峰央
パタリロの流れで、同じ作者のものをば、
それなりの時間、その本で持ってくれるとありがたいのだけど、
だいたいコミックでは、一時間ももってくれない。
時給の高い本。
*20 時代小説の愉しみ_講談社文庫_骭c一郎
この人のエッセイ集みたいなもの。
あまりおもしろく感じることができなかった。
どうしてなのか、よく分からないけれど、
多分、小説と、そのままの自分との間の乖離を
未だ、解決するに至っていないのではなかったかと思う。
*19 一夢庵風流記_集英社文庫_骭c一郎
戦国系の歴史物というのは、いかにもな感じがして、
かなりこそばゆいものがあるけれど、
司馬遼太郎あたりをあらかたつぶしてしまって、
一時期、井上靖に期待してみたりしたところで、
ここで、骭c一郎に出会った。
この人は、濃い文章を、基本的にエンターテイメントの背景色を
崩さないままに、書くことができると思う。
原型としての通説的な歴史物を読んでおくと、
それを少しづつ崩して作品を作り上げていく。
その背景に芯が通っているわけだから、
結構、時間を消費してしまおうと期待してしまうのだ。
吉原の位置づけとか、
非常に興味深いし、基本的な歴史を好きな人間が、
違う角度から歴史をみたいと思うときに、この人に出会えると思う。
惜しいことに、この作者は、わずかな作品を残して、
急逝している、
*18 仏教の思想T知恵と慈悲ブッダ_角川文庫ソフィア_増谷文雄外1
この本は、結構めんどくさい本である。
しげしげと読んでいても、別に宗教的に敬虔なわけではない。
むしろ、宗教の揚げ足を取るために読んでいるところもある、
あいての手の内を知らないことには、なんとも戦えない。
とりあえず、いえることは、原始的な仏教という考え方を、
根本のところでできるだけ知ることが出来れば、
それなりに知識の積み重ねとしては、面白いのではないかと思っている。
それなりの人が一生懸命考えているとしたら、
そのエネルギーの蓄積は、凄いものだと思うし、
その中のおいしいところだけは、確実に手中にしておきたいと、
下世話な話ではあるけど、そう思う。
*17 歴史の嘘と真実_祥伝社文庫_井沢元彦
歴史に関して、変わった切り口を与えてくれる書き物。
歴史というのは、つみかさなりを表現するものであると同時に、
その解釈において、ブラックボックスにつつまれている。
歴史に関する学者が何を考えているのか、
その根拠となる素材自体に何があるのか、
具体的な部分の科学性が不明瞭である。
実際に、良心的な解釈がされているのだろうが、
どうも、権威主義的な部分があることも否定できないだろう。
それなりに歴史が好きな人間は、きっと、
その歴史自体が、どこか違うところがあることを
真相を自分の手で見つけたいと思っているところがあるのだと思う。
わたしにも、そのような気分がありそうである。
なお、前に読み終えた養老さんの本に、
超常現象を信じる心理という話があったが、
そのなかで、現在のヒエラルキーとして存在する科学の世界に、
あらたに参入するのは、前提として理解することが多すぎるということ。
そして、例えば、超能力的なもの、未確認の存在のようなものを、
解明して、一気にヒエラルキーのトップに立ちたいという心境が、
考えられるという話があった。
なるほどね、と思う。
*16 朝日新聞が伝えたプロ野球_小学館文庫_西村欣也
店先で見かけた挙げ句、立ち読みのイキオイのまま、
家で一時間ほどで読み切れた本。
スポーツ系のノンフィクションらしき本は、
けっこう、好きなようである。
いぜん、出版としてみたときに、
なかなかうまくいかないジャンルだと聞いて、
そんなもんかね、と思いながら、
あえて、感覚的なスポーツと、文字というジャンルを結びつける
わけのわからなさに惹かれているのが自分であると思う。
とりあえず、感覚を受容する器官は、
ひとつだけではないと思うのだけど。
*15 学問の挌闘_日経新聞社_養老孟司
養老さんの本である。
わりと脳には興味があるわけで、
この人の本は、その世界を砕いて世の中に提示してくれるので、
貴重だと思っている。
ときどき変なことをいっているような印象をうけるのが、
この人の頭の良いところなのではないかと、
とりあえず良心的な解釈をしている。
科学のジャンルは昔から好きだった。
高校時代に進路を決めるときに、
理科と社会が好きで、英語が苦手だった私は、
進路指導をする担任にすきにすれば、といわれたことを思い出す。
いま考えてもいい加減な教師であるが、
露骨にいえば、まったくじゃまをしなかったセンセイである。
私は、わりと私のじゃまをしない人々に支えられてきたのだな、と
思う。
よく分からないのだけど、法廷での出来事とか、
クライアントとの折衝というものをつきつめていくと、
私は、わりと哲学的なこととか、心理学的なこととかに思い至る。
それを文系的にではなくて、なるべく、
いわゆる科学と少なくとも現在ではまだ認められている方法で、
すこしでも裏付けしてみたいという欲があるようだ。
*14 読むクスリ25_文春文庫_上前淳一郎
この本も、執拗に追いかけているシリーズの一つ。
週刊文春に連載されているものをまとめたもの。
中身は、割と短いコラムのようなものの集めもの。
週刊文春は、高校時代、寮に幽閉されていたとき、
なぜか知らないが、友達が定期購読していた。
それを盗み読むようにしつつ、
でも、週刊文春を定期購読するのは、
高校生としていかがなものかと思っていた。
寮として定期購読していたのは、
月刊の文芸春秋と、まだ存続していた朝日ジャーナルだった。
とっても、バランスだけを考えたような取り合わせだと、
いまは思うのだけれど、
その当時は、なにゆえにこんなにつまらん二冊を
よりによってそろえているのじゃ、とおもっていた。
そんなことをも思い出しつつ。
*13 パタリロ20・21_白泉社文庫_魔夜峰央
文庫本で刊行されている選集という形。
なんだかよくわからないけど、これだけは読んでいる。
妙に執拗に新刊を追っかけているところがある。
この文庫を買うこと自体は、なんも恥ずかしくないけど
巻末とか、帯とかに紹介されている、同じ出版社の
他のシリーズを見ていると、それなりに
こっぱずかしい気になってくる。
良い意味でも悪い意味でも、私の読んでいる本である。
*12 AV女優_文春文庫_永沢光雄
なんとなく、文庫化される前から、そのインパクトを感じていた本。
とりあえず、結構厚い本なので、ばらばらと読んでみたけど、
その重たさと、ぞくっぽさが痛すぎてつらくなる本である。
それなりに制度としての意味はあると言わざるを得ない人間として、
その背景をしっかりと見せられたような気になるのはつらいところ、
いちばん、理性と動物性とがかみ合った世界であることは、
その表面的な理解でも、裏の事情の理解であっても、同じである。
かなしみを継続的に持ち続けるには、私には荷が重かった。
*11 超整理法3_中公新書_野口悠紀雄
ノウハウ本だから、あまり読んでもしょうがないような気がしながら、
このシリーズは、きちんと読んでしまっている。
とりあえず、ありきたりのことをきちんと整理しているだけなのだけど、
それだけで、結構の財産かもしれない。
すこしづつ日常的に考えていることを、そこそこの形として
残していける技術は、このひとは暇なんじゃないのか、と
思わせるに足りる。
いつのまに東大の教授になったんだ、この人は。
*10 真田騒動_新潮文庫_池波正太郎
また、池波の真田ものであるが、東京に電車で
向かうときに、なんとなくさらっと読める本としては、
私にはふさわしいと思っている。
とりあえずの充実感を池波は。
*9 亀井静香_小学館文庫_大下英治
なんだか、並べているとよりはっきりと、
自分の読んでいるものが、理屈っぽいことに気がつく、
はずかしいことだが、こんなものだ。
*8 マネー革命3_NHK出版_相田 洋 外1
さらに続編、これで完結。
とりあえず、4500円の出費を全部で強いられたのだけど、
それくらいの価値はあったかなと、今の自分には、と思いながら、
中身の話としては、相当な額の金額が出てくるのだけれど、
現実感のある金銭感覚が四桁であったことに、
なさけないような、そんなもんかというような感懐を。
*7 マネー革命2_NHK出版_相田 洋 外1
先に読んだ本の続刊である。
NHKの特集系の映像の財産を感じるときはあるのだけれど、
それを、本という形でプラスαにすることもおもしろいものだ。
過去の映像財産があまり大して素材として整理されていないような
ところも中にあって、とってももったいない感じがする。
ま、若干のやりようはあるだろうけれど、
映像として情報を提供されると、その相当時間は、拘束される。
まだ、文章のほうが融通がきく、という気がした。
映像のインパクトは、すなわち見る者の感覚を
かなり大きな部分を支配すると言うこと。
すこしそれを惜しくなった気がした。
*6 日本国憲法誕生記_中公文庫_佐藤達夫
昔にかかれた本である。作者は憲法の原案を日本人として、
実務的に参加したヒトであり、そのコメントはなかなか、
めずらしい話だった。
憲法は六法の筆頭であり、当然のことながら、
敗戦国の日本は、GHQの強い支配の下で憲法を改正した。
その憲法は、基本をたどれば、英文の翻訳である。
現在の法的解釈の基準はこのあたりの機微からうまれているということ。
当時の国の様子、今につながるこの国らしさが、少し
見えたように気になることができて、
*5 約束された場所で_文芸春秋_村上春樹
とりあえず、読み始めは、なんとなくいらいらさせられた。
どこか、自分に通じるところを感じながら、精神的にプレッシャーを
受けていたのかと思う。
理屈をつけて何らかの説明をしたいという欲望は、
私の中でかなりの強さをもって存在しているし、
私の感覚も、独断の域をでていない。
ここに示される判断をどこか、文句を付けること、
斜めにみることは難しくないけれど、そのたびに、
自分のどこかに傷をつけざるを得ない苦痛。
*4 マネー革命1_NHK出版_相田 洋 外1
なんとなく、法律の周辺領域が楽しくてしょうがない、
法律自体は、ある程度、きちんとした勉強をしなければならないという
プレッシャーに押しつぶされるので、逃げ出してるのかもしれないよ、
たぶん。
デリバティブとか、先物とか、
なんとなく、わかると楽しい、わかった気になる、
現実に生きている人間が、結構、理屈でコーティングされているけれど、
それなりに、普通に生身の人間なんだと言うことがわかって趣。
結局、現実にいる、いた人のドラマ性が面白いのだね、私は。
*3 勝者のシステム_講談社+α文庫_平尾 誠二
なんとなく、心地よかった、
一つのジャンルにとりあえず、絞っていくことの、
楽しさを感じることができた、
なんとなく、よくわからんけど、
一生懸命やってるのはいいではないの、
ラグビーは、大学を卒業してから、
テレビで見ながら、単純に盛り上がってみれて好きだと思ってるす。
*2 螢川・泥の河_新潮文庫_宮本 輝
この人の名前には、二回接した、一つは、大阪で友人の結婚式で。もう一つは、知っている人で。
基本的に、現代的な文学は読まないのだよ、分類もよくわからないくらい。現代的な文学、というくくり方も悲惨であるが。
でも、この人の文章は、すくなくともこの作品は、なんかとってもすんなりと読めた、わりと古めかしい文章なのかもしれない。
読んでいるときに、自分がただの負けず嫌いだということを何度となく痛感したりしたり。
現実感があるとまではいえないかもしれないけど、快い、イタさをくれました。
*1 獅子_中公文庫_池波正太郎
池波正太郎の、一つのジャンルである真田もの、なんか、歴史物は好きだ、とりあえず、いいことしか書いてないので楽。
正直に言って、なんとなく恥ずかしいが、この手の本は好きだ。
幸村の兄さんがじじいになったときの話。太平記のかなり後の話だけど、よくまとまってるし、
とりあえず、兄さんの存在感が気に入った私には、うれしい本だった。
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