2008 Winter     トップへ



巻機山  08・1・19〜20 雪・ガス・薄日 ☆☆☆
清水610〜桜坂730〜井戸壁〜上1175m1050=1120〜下山1230

Pon ToonなるWファットのメタボ板179センチ 160−140−120。今週からこんなものに乗ります。スノボーを両足にくっつけているみたいで。両足で重さ5,9キロ。従来板は4,4キロ。ちょっと重いのです。
 先週辺りもようやくまともに雪も降ったようで、巻機山へ。朝6時といっても、真っくら。清水じゃ住宅のすぐ裏にカモシカの足跡があって、ちょっと驚き。取りつきの林道でも、やはり膝下まで潜る。雪はある。
 桜坂までの林道が実は間違いやすかったりして、ナビで確認しながら米子沢を渡って、あとは緩傾斜をずんずん登る。
 降ったとはいっても雪は少ない。井戸壁にこんなにブッシュが多かったかというほど、まだブッシュ三昧。しかもパウダーは登りにくい。いくら新雪とはいっても、井戸壁登れないわけがないと、左右に振りながら、上を目指す。

井戸壁上のブナ斜面

 板の重さが気になるが、それはラッセルの苦労との相殺であって、排出権(ラッセル深度)を買い取ったようなものか。どうにか井戸壁越える。
 超えると、若いブナ林の緩傾斜が続いていくのだが、昨日の睡眠不足で眠くて仕方がない。風も出てきた。疲労も蓄積。せっかくブナ樹林に出たというのに、この辺りで終了。頂上へはその半分も登っていないというわけで、壁登りに終始しただけ。

神楽峰 1・20 ゲレンデトップ1030〜中尾根頭1984m1130〜和田小屋1200
 この一か月標高の低いところでチンタラしてしまった腹いせに、スキー場なるものに久しぶりに出没してしまった。みつまたからゴンドラやリフトを5回も乗り継いで、ゲレンデトップ1680mへ。これは楽チンだ。ゲレンデ脇のブナ林にパウダーが残っているもので、このリフトを2回滑ってから、神楽峰へ。
 本日薄日のせいでもあって、上部ツアーが100人以上。渋滞発生。8割がボーダーで、昨今のアウトゲレンデのボーダーというのは、こういうことやっているんだ。全員スノーシューで、なるほどよく売れるわけだね。

中尾根からゲレンデ側斜面

 1時間で神楽峰コルから中尾根頭へ。ボーダーはこちらに集積している。頭でシールはずして、トレースに沿って、中尾根のブッシュを出た所へ。そこから尾根沿いに滑っていきます。少ししてから左スキー場への斜面へ。
 膝パウダーですから、顔面に雪は飛んでくるし、なるほど160ミリ板というのは、こういうときに本当によく浮く。そのまま沢に出て、沢沿いに和田小屋まで。標高差600m。帰りに標高差100mの連絡リフトを4回滑って、午後早くPへ。こんなことやっているとゲレンデスキーヤーになってしまうか?



上越・クロガネ沢 08・1・14 雪〜薄日 ☆☆
土樽710〜出合830〜クロガネ右尾根1050m1040=1110〜下山〜P1220


 蓬沢に出合っているクロガネ沢。2週前に奥に入りすぎて疲れたのだが、手前の尾根が登れるかも知れないと思ったのだが。
 2週前より雪は少し増えている。というよりも昨日に30センチくらい積もったか。通いなれた道を蓬沢の林道を行く。クロガネ出合いは登山道標識があって、まだ雪に隠れていない。さて沢の右側の尾根を行く。

 最初は急だったが、強引に取りつく。上に出ると植林地帯に入って、尾根とか斜面とか適当に登っていく。ようやく尾根らしくなってきたが、今回は目的の尾根に間違いない。
 杉植林も間もなく終わって、ブナ林。ブッシュはまだ出ている。

強大なブナ古木が生えています

 標高950m辺りからやせ尾根になってきて、西側は露骨にクラストしていて、ガリガリいう。一歩東側に出ると、たまった雪と小さな雪庇。神経が疲れる。尾根は急になって、カモシカトレースが横切っていたが、もう一登りすれば緩斜面に出そうなのだが、このクラストモナカが難儀だし、やせ尾根ちゃんと下れるかも心配になって、またまだ断念。
 急斜面でひざラッセルだったが、つぼ足になると、ずっぽり股まで入る。蓬沢対岸に見えるのは、武能岳西尾根で数年前に登ったところだ。小雪でも視界はさほど悪くないのにね。尾根というのは、斜面に比べてクラストしているのが、どうも難儀なわけですね。アイゼン履いてもモナカだし効果なし。この時期難しいです。

尾根を横切ってきたカモシカトレース

 下りは心配したほどでもなくて、トレースよりも風下側を滑っていきます。雪庇も小さいし樹林も出ているし。今日は曇りでパウダーはそのまま生きていましたが、急斜面で2ターンするだけで一気に高度が落ちて、トレースはずしそうで気をつけますね。最後林道に出るところは、滑りやすそうな沢に少し入りました。上から見ると地形がよく分かります。結局標高600mから400m登っただけでした。今年も雪は少ないままに終わりそうです。



会津駒ヶ岳 08・1・5 曇り〜快晴 ☆☆☆☆☆
桧枝岐P520〜アンテナ台地730〜頂上1100=1120〜下山〜P1300


1900mを越えて頂上雪原に。この辺りまで来ると、雪も締まって大して潜らない。

 年末年始にガッポリ雪が積もったはずだし、桧枝岐の積雪も1m。予報は晴れ。行くしかない。
 未明に会津高原駅で仮眠したが、星空。桧枝岐に移動するが、面白いように気温がどんどん下がって、どこまで下がるのかと期待したが、舘岩村で−11度。昨年は−16度まで下がったのだが、この辺りは近県で一番寒いんじゃないかなあ。桧枝岐に着くと−8度まで上がってしまった。星空。
 いったん登山口を見たが、トレースっぽいのがある。半信半疑で用意して5時過ぎに出る。その途中に「私も登ります」というスキーヤーが一人。
 前日っぽいトレースは、スノボーパーティらしい。その上に10センチくらいの新雪が被っているのだが、これは大助かり。林道突き当りを夏道と反対に左折して、そのまま沢沿いを上がっている。本流上部を少しのぞいたが、本流はまだ埋まっていなかった。従って、この冬道トレースを追う。小一時間登ると、夏道林道の最終地点に出る。そうかあ。過去にここを滑ったことはあるのだが、結局冬道というのは、夏道林道ショートカットして、その終点に出るということが、今回初めて分かった(理解が遅すぎる)。さらにそのまま沢をトレースに沿ってジグでどんどん詰めるのだが、最後は左の尾根に逃げて、そのままアンテナ台地まで登り上げる。

樹林帯後半の登り。

 会津駒はこの台地までの400mの登りが核心部で、台地に出てしまえば、あとはだらだら緩傾斜のラッセルに終始する。
 1500mくらいまで登ると、前日トレースも不鮮明になってくる。潜るのは膝下までで、さほどでもない。この分なら久しぶりに頂上まで行けるかな?と明るい気分になってきた。9時頃になると、曇り空もだんだん晴れてきて暑くなってくる。日焼け止めを塗っていると、後続が一人きた。これでラッセルも交替できる。さらに下に、鉄砲持ったウサギ撃ちがいるようで、間もなくパーンと鉄砲の音。熊に間違えられなければいいのだが。この山はウサギが多いと思われる。台地の辺り一面に兎の足跡がある。上の方で一匹見つけた。
 ラッセルを交代すると休めるようになるが、すると追い付くのに張り切って返って疲れる。少し行くと、いよいよ1900mを越えてきて樹林も終わる。まさに雪原が広がって、向こうに山頂が見えてくる。風もそよ風だし、快晴。雪も締まってきた。

小屋のピークを巻きながら、向こう会津駒の頂上

 この辺りからはほとんど楽勝気分になって、シャッターばっかり切りながら、進みが遅くなった。稜線の向こうに平ヶ岳が見えて、その道に越後駒。小屋のピークを巻いて、いよいよ最後の登りから、そのまま頂上へ。過去に5,6回この山に来たが、頂上に出られたのは2回目。同行した人は、3週くらい前にも頂上に来たと言っていた。

頂上付近から見下ろすと、ミニモンスター群と、後続と、小屋と、遠景は燧岳と、右に至仏山。

 それでも頂上は弱い風で寒い。そこでシール張り替えて滑ることに。相手はもう少しゆっくりするということでお先に。源流を3回ほどターンしただけで、登りのトレースに合流する。相手は10回くらいターンしたまま、若干の登り返しをしたか?

楽しかったのも一瞬で、もう会津駒ともお別れです。頂上からは、左私、右同行のトレース。

 パウダーだったものの、すでに日がさして半日もすると、重くなっている。トレースを左右に蹴散らしながら、1700m付近で休憩している登りの二人とすれ違ったが、あとはそのままPまでどんどん滑って、短時間で登山口に戻る。
 雪質が重くなっていたのが残念だが、まあこの時期これ以上のツアーは望めないでしょう。登りにトレースがなく、登山者と合流しなかったら、あと2時間はかかるわけで、そうなると登頂の可能性は半減していたと思うのだが。




上越・三角山1690m 08・1・1 薄日〜雪 ☆☆☆
浅貝ゲレンデP610〜毛無山730=810〜三角山1020=1040〜下山〜P1150


三角山頂上、雪庇がでて、向こう側に行けません。標識だけが見えますね。

 前日に国道17号で三国越えをしてみたが、雪は少ない。大みそか二日間の豪雪というのは、上越では「どこのこと?」と思っている。浅貝ゲレンデでも新雪20センチ程度か。大雪は岐阜以西のような感じだ。しかも里雪型の豪雪のようだ。
 どこをも登ろうか考えたが、標高が高いところがいいだろうと、三国の浅貝ゲレンデ930mから、三国・大源太山へ行こうと考えた。その山の手前、稜線上のピークが、三角山だということは、下山してから知った。
 早朝スキー場の駐車場に着くが、ブルが激しく動いて除雪している。終わるまで近所のホテルのトイレなどいく。終わって隅っこに車を止める。でもブルがまたいつ動き出すか怖くて、ライトはつけっぱなしで用意。
 まだ暗いなかライトで登りだす。圧雪ゲレンデ脇を150m登れば最上部になるが、こんなものは簡単なことだ。スキー場まんなかでは、造雪機が激しく水を飛ばしている。気温−3度。リフト上部からまだオープンしていないゲレンデを登る。間もなく稜線にでると、やはりクローズ中の上部リフト駅の脇を通って、ようやくブナ林となってきた。

毛無山頂上

 上越では、この2週間雪はなくて、その上に昨日の20センチの降雪が積もっているだけで、急斜面踏み込むと、ガリッとスキーが横滑りする。でもなんとか上がっていく。
 1時間半で毛無山の標識。その向こう、稜線は見た目30mも下っていて、高圧鉄塔をくぐるようになって、三角山への標識があったが、尾根を間違えた。一瞬薄日で視界が出て、平標が北に見えて、そちらの尾根に吸い込まれてしまった。20分進んで、ナビで間違えたことに気がついて戻る。
 地形図上では平坦地にも見えたが、稜線は先の通り30m下っている。下って登って、そこでまた尾根は二つに分かれていたが、夏のハイキング道の標識が見えて、正しい稜線が分かる。あとで気が付くがここも尾根が二つに分かれていた。
 道はその後、ハイキング用に3m幅で伐採されて登りやすい。そこを上がっていく。最後に急斜面になってきたと思った頃に、主稜線に到着した。思ったよりも早かった。そこが三角山だった。

1400m付近から頂上への稜線             ガスが晴れると向こうに三国山

 さて目的だった大源太はその向こうにさらに遠い。稜線は小さな雪庇とシュカブラで前進する気力もなく、ここを終点とする。しかし今の時期に目的の主稜線まで到着できたのは久しぶりで、日頃のスキーのストレスもようやく解消したか。右に何度か登った三国山、左に平標、平標の小屋も目線下に見える。この日は、雪が浅かったのと、風も弱かったことで頂上まで出られたということだ。
 さて少々休憩して下る。リズミカルにターンすれば、下の古い雪までエッジが届かずに、パウダーを楽しめる。
 先の30m下った尾根のコルに出ると、仕方無くシールを付ける。懐に入れておいて温めた。上の毛無山でまたシールを外して、ブナ斜面を楽しく滑って、スキー場に合流した。久しぶりに満足。家に戻ると、槍ヶ岳の遭難ニュースをやっていた。槍平は春には毎度よく通る道すがらなのだが。ちょっと気になったが、槍平の小屋は40年くらい前にも雪崩で一度潰されたことがある。小屋付近だからと安全じゃない。剣沢の小屋も同様なことが過去にある。

上越・蓬沢 08・1・2 雪 ☆☆
土樽610〜蓬沢・コマノカミ沢出合900〜尾根到達点950=1020〜下山〜土樽1200


 昨日のスキーに気分良くして、親戚の高崎の家から出発。夕方6時に正月雑煮を食わせろ、8時には寝る、3時に起床だと、正月気分の女房の実家でわがまま。
 例によって夜明け前に土樽に到着。例年の正月に比べれば雪はほとんどない。それでも昨日は30センチくらいは積もったか。またもやブルの除雪に遠慮しながら、除雪最終地点まで。

ガスと降雪のなか、急斜面滑ってきて

 ライトで出発。平地で膝下くらいまで潜って、パウダーに感激しながら進む。だから思ったよりも遅く、コマノカミ出合まで3時間もかかる。しかも蓬沢は雪も少なくて横断できずに、後半1時間は高巻きなどしながら苦労する。もっと雪が降らないと、蓬峠方面には行けません。
 コマノカミから足拍子〜コマノカミの稜線に上がろうと思ったのだが、やはり尾根を間違えた。もう一本奥の緩やかな尾根を行くつもりだったのだが、あせって目の前の急な尾根に取りついた。本流でさらに支流を横断してから取りつくべきだった。
 雪も激しくなってきた。奥に来て積雪も多い。風も強い。小一時間で100mくらい登ったのだが、もう辞めた。寒い。急斜面に少し絶望。でもこの辺りブナ林が綺麗だ。
 来た道下りますか。でも登り返しも少しあって、なんだか気が重い。
 新雪急斜面をターンすると、やっぱり10センチくらいの厚さで樹林の中でも点雪崩が起きる。といっても100mとはすぐで、あとは登りトレースに入りながらのクロカン下り。正月だというのに、山は静かで穏やかです。1時間ちょっとでPに戻って、のんびりビール後片づけ。夜明け前の暗い時間に車内で緊張しながら用意することと、戻ってのんびりビールは、どちらも大好きな時間です。岩原のハーブの露天風呂に寄って、今年露天で周囲が積雪だったのは初めてのこと。この露天は大好きな風呂です。




月山 夏スキーリフト乗り場1240mまで 07・12・21
志津ペンション街奥標高730m720〜林道からブナ斜面〜姥沢民宿街1020〜夏スキーリフト乗り場1100=1130〜下山〜P1230

姥沢周辺の民宿街

 3週ほど前にリストでも報告があった月山へ。山形市内には雪がなかったが、さすがに月山の麓に来ると雪が多い。しかも前日に30センチくらい積もっていた。
 志津のペンション街を過ぎて、除雪終了広場で、明るくなってからゆっくりスタート。どうせ曇り、ラッセルも相当ありそう。
 林道に沿って登る。どうやら林道上の30センチの雪は昨日降ったもののよう。1時間くらい歩くと、作業小屋があって除雪はここまで。そこから迂回する林道を外れて、深雪に踏み込んでいくが、脛までラッセル。でも上越に比べればやはり雪の量が多くて、藪はさほど気にならない。電柱に沿って少し高度を上げてから、左の広いブナ斜面を斜めに上がっていく。すぐ上に林道が通っているようで、うまく合流できればいいと思いながら。
 ブナは200年以上ものが疎林になっていて、上がるにつれて藪もなくなる。林道や夏スキー場の下だというのに、なんだか環境が相当にいい。
 スタートして3時間で姥沢に着く。夏スキーの民宿街になっていて、もちろん全戸が閉鎖。しかしこの一体は広大な平坦地で、今日は風も強い。視界は300mくらいで、だんだん天気がよくなっているらしく、たまに日が差す。
 ここで終わりにしようかとも思ったのだが、向こうにリフトの支柱が見えて、その辺りまで行こうと、平坦地を向こうまで歩く。小屋も1階は埋まるほどで、しかし強風でラッセルは軽く足首まで。姥沢小屋のところで林道が支流を横断していて、その橋が少し見える。渡って、リフト乗り場まで。風除けのために中に入る。上部は少ししか見えなくて、月山も姥ヶ岳もガスの中。
 30分ほど休憩して下ることに。シール外して外に出ると、さっきのトレースはすでに風で消えていて、平坦地はなかなか進まない。林道脇の崖で20センチほどの表層崩落が、この短い時間に起きている。民宿街を過ぎて、樹林のトレースは残っていて、やはりそこに入るとどんどん滑る。少し外れて、パウダーも気持ちがいい。
 傾斜が緩くなるとトレースを忠実に。作業小屋まで来ると除雪されていて、周辺でこの雪の中作業していた。道に残っている5センチの雪の上を板を傷つけないように滑って、Pまではあっという間だった。やはり雪は多くなくちゃつまらないし、多すぎて困ることも一切ない。

月山 夏スキー場途中1460mまで 07・12・22 ☆☆☆ 晴れ、ガス
P530〜姥沢800〜1460m900=910〜下山〜P1100

 

到達点1450m付近、さらに上部はガス

 移動高で晴れるはずだったのだが、回復は遅かった。
 昨日に続いて入山。ヒステリックな早朝出発で、530では真っ暗。しかし星空が晴天を約束してくれそうなのだが。
 昨日の自分のラッセルがしっかり残っている。一人で極地法やってるのか? 昨日の半分くらいの時間でどんどん進む。ラッセルがなければ夏山と変わらない。

左隣湯殿山も裾野だけ晴れている。

 ところが日の出の頃には曇ってきて、なんだかいやな予感。頂上方面もガスの中にある。ガスで見えなくところまで登ってみようと、昨日のリフト乗り場からさらに上にいく。風で自然圧雪されているようなもので、靴しか潜らない。雪の条件はよくてどんどん上にいける。しかし1時間200mほど登ったところで、ついにガスの中に入った。視界30mくらいでは、有視界スキーを目指すと、限界になる。さらに登る気力にはなれない。向こうの朝日連峰は晴れているのだが、隣の湯殿山でもガスの中。月山は朝日よりも回復が遅い。
 止まっていると風が強くて寒いから、仕方がない、午前中の条件のいいパウダーを滑って、戻るとするか。天候しだいというのは、こういうことだ。

上からの姥沢民宿街

 パウダーとはいっても、降雪から一日たつと、少し重くなる。それでも快適に姥沢まで戻ると、なんと1+3人組がスノーシューであがって来る。林道下のブナ斜面は、ここも降雪1日でどこでも緩斜面でもスキーが滑る。1日でパウダーも相当しまるものだ。その辺りでも登ってくるスキーヤーがいる。Pに戻ると、駐車は10台以上で、冬シーズンでもこの辺り人気スポットらしい。

午後下山した後に、ようやく頂上まで晴れていた

 さて温泉入ったり下でうろうろしていると、風呂上りの午後1時半になって、ようやく頂上まで晴れて来ました。天気の回復が遅かったというか、一旦曇って再び晴れるという気まぐれ天気。しかしそんな時間に頂上にいるわけはないし、なんだかがっくり。ところでこの周辺、P辺りでは積雪6m、姥沢で10mが例年らしいです。降雪量はその5倍、なるほどねえ。
 翌日帰りがけには、鳥海山を回って、晴れていましたね。

付録・山形側からの鳥海山、左と、秋田側から




秋山郷から苗場山 1300mまで 07・12・16 小雪 ☆☆
 和山700〜1300m1020=1040下降〜P1140


 再び今週も。天気予報にもないくらいに、明け方の数時間で下界でも20センチ積もった。午前3時に綿ぼこりみたいのがどんどん降ってきて、フロント真っ白で、怖くて運転できない。トンネルの中で仮眠にする。5時過ぎに、除雪車の音で目を覚まし出発。しかし、除雪途中の上り坂上から除雪車が、融雪の水とともに雪を押し流してきて、なんだか津波が目の前に迫っているようで恐怖。どうにか切り抜けて、秋山郷の和山除雪終点に着く。かなり積もっている。上部で80センチ積もったというと大げさか?
 苗場山にオリジナルルートで行こうということにした。和山の国道終点から、地形図1538m目指して登ろうと思う。
 朝7時、雪もようやく小ぶりになってきたが、方向がよくわからない。適当に進む。なだらなか斜面から、傾斜がきつくなると、杉植林の密生地を登る。少し登って、右に寄ったのが結局まずかったようだが、しかし雪が多い。ファットを履いても、急斜面でひざ上になる。ストックがグリップまで潜る。怖いくらいの一晩の積雪。大幅にジグを取るから、1時間で100mしか登れない。
 杉植林を越えると、意外にも緩傾斜になって、また急登。そのうち気分も滅入ってきて、結局3時間登って敗退。到達地点が1300m。スタート1000mから300m登っただけになった。

 しかし問題は下りである。シールはずして履き替えるだけで、つぼ足は腹まで潜る。あわてて板を抱え込んで、潜らないように備える。どか雪の真下に土が見えて、すかすかになっているところもある。滑降中に転倒したら、もしかして起き上がれないんじゃないかと怖くなる。春のルンゼの滑降よりも、実はスーパーパウダーは怖いのかも知れないと思う。
 片足のスキーを履いたまま、もう片方ずつシールはずして用意する。転倒しないことだけが課題。登ってきたトレースは風でかなり埋もれてしまったが、忠実に下る。ちょっと外れてターンしてみるが、ひざ上までの除雪車滑降。杉植林の下はブッシュがまだ相当出ていて下りにくい。この大雪が寝雪になって欲しいとも思うが。
 雪がやんで、少し視界が開けてくる。登りのトレースに乗ると、緩傾斜でもスキーは滑ってくれる。はずすと止まる。どうにかPまで戻る。
 結局目的よりも手前の尾根で、間違えた。新雪シーズンは、どうも目的を達成できないストレスと、しかしキャンセルすればさらにストレスと、何だか欲求不満がたまる。





苗場山 1550mまで 07・12・8 晴れ ☆☆ 登行600m
秋山郷・小赤沢620〜標高1550m1020=1040〜下山〜P1200

 11月に大雪が降ったのだが、その後は小康状態。この分で行けば、平年並みならば御の字ということになるのか。津南の積雪がそこそこあるらしいとのことで、一昨年に豪雪で話題になった秋山郷から苗場山方面に行ってみる。

 といっても路面に雪がない。気温もプラス。小赤沢の林道奥の戸締りしている民宿脇に停めて用意する。小雨が降っていたが間もなくやんだ。
 まずは夏道通りに林道をまっすぐ進むが、突き当りUターン付近で山道に入る。なんとなく疎林の夏道っぽいところを登っていくと平坦地。結局ここから左に沢を横断するのが夏道だったのだが、逆に右斜面に取りつく。そこそこの傾斜を1時間ほど登ると、また林道に出た。大きく迂回する林道をショートカットしたことになるが、夏の林道終点1320mの下部で私はのそのそラッセルしていたわけで、冬ルートは複雑で難しい。
 さて林道は平坦むしろ下りっぽくて我慢が出来ずに、目の前の斜面に取りついていく。最初は緩傾斜なのだが、だんだん急に。苗場山というのは地図をよく見ればテーブルマウンテンであって、頂上平坦地に出るには、どこを登っても相当な急傾斜を登り切らなければならない。そんな所にさしかかったのだが、どうにも登れそうにない。1時間くらい格闘して、かなりの斜面も登っていくのだが、疲れきってストップ。いずれにしても頭上は崖マークで登れるわけがない。
 方法としては平坦地から沢を横断する夏道をいくか、林道に出会ってそのまま終点までたどるか、沢沿いの緩斜面じゃないと上部へ到達するのは難しい。もしくはオリジナルのルートを見つけるか。

 それにしても朝は雨と曇りだったのだが、9時過ぎに晴天になってきて天気予防がいい方に外れた。こちら西側斜面は滑りやすい雪も残っている。
 今シーズン初めての急斜面と急滑降だったが、さして心配もいらないという結論。慎重に下って、1時間ほどでPまで。下部の林道は登り自分のトレースを滑って、林間コースというのも、やっぱり何だか楽しい。
 複雑なルートを初見だけで登ろうと思っても難しいもので、またまた課題ができた。その日は近くの結東(けっとう)温泉から十日町宿泊。翌日も再挑戦するつもりだったのだが、朝から雨で風邪気味っぽいし、辞めた。




平標山 1650mまで 07・11・24 ☆☆☆ 快晴
元橋別荘P640〜夏道登山道入り口740〜夏道左尾根1650m1200〜下山〜林道1400〜P1440

 さ〜て6ヶ月間のオフを経て、スキー復帰第一戦。今年は雪が思わず早くきたし、6月に転倒打撲したのも、何だか10年前の出来事のように一か月で治ったし。ただオフの間にやっていたことは、10回の夏登山だけ。歩行中にかかとが痛いと、夏用靴を買い替えて、中敷きを二重にしたり、他にトレーニングは一切なし。年々体力の低下は仕方がないことと諦めて、しかし天気のいい時に、豪快スキーを楽しむことを今年の課題に。
 やはり例年通っている上越から復帰するわけで、過去にも11月中にスキーでここにはよく来ているのだが、今年はちょっと期待できそうでもあるが?
 
稜線は真っ白ですが、ナナカマドが実をつけています。

 平標の入山口に駐車場がないよ。知っていたが、別荘地内に止めたら、帰りに管理人の駐禁ステッカーが張ってあったよ。夏なら国道わきに広い駐車場があるのに、あの管理人積雪期には全然除雪してくれない。愛想がないなあ。
 明るくなった時間に入山。少しだけモービルが通った跡があるが、その後は新雪にトラックつけながら進んでいく。夏の入山口に1時間で着く。
 さて問題は、このあたりで積雪80センチ。夏の忌まわしい木道階段はすべて雪の下になっているのだが、だとしたら本当に夏道忠実にたどることはできるだろうか。
 登り始めてすぐに、なんとなく夏道が不明になって、適当に進んでいく。どうも左側に寄りすぎたようで、そこの尾根を登っていこう。少し登るとぶな林になって、その下の笹も雪に覆われて、さほど登りにくいわけじゃない。ラッセルがすねくらいで、時間がかかるが、どうにか尾根の上部に出る。標高1500mを超えると、稜線の小屋辺りが見えてくるし、かなり展望がいい。1650mに達して、あと100mで小屋からの主稜線に合流するだろうと思ったところで、ツガの密林地帯に出会う。もっと雪が積もらなければどうしようもない。残念ながらここで敗退。向こう側に綺麗な尾根と、頂上付近が見えるのだが到達できない。

登っている稜線はそろそろ限界。向こうに頂上付近見えます。

 登ってきたトラックに合わせて滑って行く。上部はいいのだが、下はブッシュでかなり難儀。さらに下に出たところで、夏道方面にトラバースしたのだが、結果その道を横切ったはずなのに、全然気がつかなくて、さらに進んで小沢沿いにでた。そのまま沿って下ったら、林道は取りつきよりも少し上部に飛び出した。
 入山のトラックはつぼ足ハイキングの人に踏みつぶされて、下りもあまり滑らずに苦労した。それでもシーズン初めの調整としてはいいでしょう。




谷川岳 07・11・25 快晴 ☆☆☆☆
天神平720〜熊穴避難小屋900〜頂上1100=1140〜下山〜小屋1240〜分岐1330〜スキー場トップ1350〜天神平1400

 湯沢に宿泊して、土合からロープウェーで天神平へいく。ゲレンデ上部のような気がしてあまり気が進まなかったのだが、来てみると登山スキー客が少なくてよかった。しかも昨日以上に快晴でした。

熊穴小屋少し上から頂上方面。つぼ足トレースがしっかり

 今の時期まだ夏道から熊穴へ。しかしブッシュは出ているし、下り一か所アイゼン履いたりして時間がかかる。同時間に上ったのは6人足らず。
 熊穴小屋が少し雪で隠れていて、そういう中間時期に来たのは初めてかも。そこからの上りも夏のくさり場、岩がすべて埋もれていて、帰りが期待できそう。昼までに頂上に出たいと思ったのだが、上部に行くにしたがってステップが快適になって、夏よりも速い。天狗の踊り場岩〜懺悔岩から緩傾斜を登っていくと、いきなり肩の小屋に出た。ザックを置いて頂上へ。
 この時期本物スキーヤーは西黒尾根から入ってくるのです。それでも登山客合計30人、内スキーヤー8人程度で、3月連休の数百人を予想していたら拍子ぬけ。この時期はあまり客も多くないようだ。

頂上トマの耳から遠方左が越後駒ヶ岳、右に中ノ岳。冬でもこんなくっきり見えるのは珍しい。

 今日は昨日よりも天気がよくて、北側越後駒、中ノ岳から巻機山など上越はすべて見える。南側で白いのは浅間山だけ。しかも微風だし、暑いくらいで、春山か?の錯覚。
 戻って小屋の裏手でセットして、下山。まだ昼時刻でシャーベットには早くて、快適に滑って行く。天狗の岩も超えて、1550mまで。小屋から350mのダウンヒルは11月では初めてのこと。

肩の小屋から大斜面

 再びスキーを背負って小屋を過ぎて、夏道分岐まで。せっかくだからとそこでシールセットして(今日はずっとつぼ足でした)スキー場トップへ登り返して、トラックが2,3本しかない東斜面を滑って天神平へ。日陰になったこちらの方が、雪質がよかったという皮肉なもの。

左稜線天神尾根、西黒沢上部斜面から滑降終了まで