2009 spring2  トップへ





富士山・須走口 2880mまで 09・5・16 曇り・ガス ☆☆ 3人
須走口P2000m520〜2350m雪あり630〜2880m900=920〜下山〜2350m1000〜P1100

 天気が悪いのは十分に知っていたが、富士山へ行く。今年は南岸低気圧がたくさんきた気がしたのだが雪が少ないらしいし、やはり少ない。昨年はPからスキーで登ったが、300mもブル道行かないと雪がない。
 雪が出てきてシールやアイゼンで行くが、山の全貌が見えたり、ガスで隠れたり、しかも下界がガスっている。砂走りを登って、右側稜線の夏道に合流したあたり、2890mで、なんと雪が降ってくる。風も出てくる。しかも山全体がガスっぽい。仕方がないからさっさと下る。

天気が悪いから早めに下山


それでも登ってくる4人パーティ

 しかし、ストックは刺さる雪なのに、スキーだとガリガリクラストしている。ターンが難しくて、板が外れそうで気になる。100mほど下までは慎重に下る。そこに4人パーティ、さらに下に4人。シーズンもおしまいだし、条件も悪いし、ここから下はザラメシャーベットで滑りやすい。直射が出なくて、プラス気温だけの条件を期待しても、当てどころは難しい。下のPで気温5度ガス。連れの2人はアイゼンのまま駆けてくる。
 雪のあるところまでは楽しく滑って、またまたブル道砂ぼこりで、富士に来ると靴もスキーも痛む。



白馬大雪渓 09・05・9 快晴 ☆☆☆☆ 連れ2人
猿倉520〜白馬尻630〜村営小屋1100=1200〜下山〜P1330


 連休過ぎの恒例白馬。大雪渓岩室付近は急傾斜だという記憶があったが、やっぱり急だ。登り切るところで左につぼ足トレースを辿って行ったら大周りになってしまって、疲れた。小雪渓をまたシールで上がるが、後続に抜かれて、村営小屋のベンチに辿りつくのがようやく。数年前には連休明けの村営小屋は営業していたように思ったが、今はしていない。上の白馬館が営業していたようだったが知らずに、村営小屋のベンチで日向ぼっこしながら少し居眠りした。どうにも疲れた。1時間いて、数人が通過。

 坪足の谷口くんは少し上まで往復してきた。ベンチからどこにも動けずに、頂上へも小屋へも稜線へも向こう側へも行かなかった。

 昼寝から覚めて下山する。昼を過ぎると景色ももやってくる。2週間前に降った雪がちょっと深めのザラメになっていて、例年よりも雪の条件はいい。ただもしかすると雪崩れるかも知れないという危険も残る。登ってきたそのまま大雪渓を滑るが、今年はこのシーズンもファットを持ち込んで、やはりいつもの板よりも滑りやすい。なんだかゲレンデっぽく、体勢を決めながらアタアタしないように滑る。後続も坪足で下山してくるが、そんなに遅くはない。急斜面を右の本流に出て滑る。1950mで二号雪渓に合流するが、3人パーティが降りてくる。ザラメが深いが楽しいとか、言葉交わして少し休む。

最後は急斜面ですね。大雪渓はこの斜面があるからいいところだと、そう思いますよ。

 Pに戻ってもう一度代掻き馬の雪形見ていると、そうそう主稜にトレースがあって、今日も3人パーティが登って行ったけど、そのすぐ左の三号雪渓は、上部ががけで雪渓に入れないと言っていたが、しかし大きな雪渓はさらに下の1700mくらいで大雪渓に落ち込んでいるし、大雪渓へのデブリは三号からの方が大きくて見ごたえありすよ。その左が二号谷でしたね。
 いやあ大雪渓を滑るだけでも、案外満足ですよ。次に行くときは小屋に泊って翌日は上で遊ぶべきか。



北海道大雪・トムラウシ山 1660mまで 09・4・30 快晴 ☆☆☆☆
東大雪国民宿舎400〜稜線1300m700〜1660m820=840〜下山〜宿舎1030


 大雪の山奥の標高640mに、国民宿舎が通年営業しているという話で、そこからトムラウシに登ることに。いったい、どのくらい積雪が残っているか疑問だったが、宿舎のすぐのところから雪がつながっていて、予想はぴったり。雪がつながれば文句はない。前日に1時間くらい登ってみて様子を探って、翌日薄暗い夜明けとともにスタートする。
 北海道といっても、案外スキー登山者は少ないなあと思いながら、前日のトレースをすぐに越えて、なだらかな大きな尾根を登っていく。夏だと短縮登山口という林道が上まであるのだが、今は閉鎖中。その合流らしい1050mを過ぎて、稜線1300mくらいの疎林地帯になった時に、目の前のトムラウシが向こうに見える。まだまだ遠いのだ。唖然とするほどの遠さである。

夏道尾根1300m辺りから。このまま広大な尾根を写真左方向に登って、1500m辺りから右ゆるい谷に下って向こうに上り返して、ルートは頂上に向かうのだが、何ともまだ遠いような。風も出てきた。

 1500mくらいまで登って、いったん右の沢に下降して横断して、向こうの尾根を登るのが夏のルートになっているが、同じように登っていくらしい。しかし、今日は案外風が強くて、沢に下降するときにどうしようか思いとどまる。どうせ強風にたたかれて頂上まで行かないとすれば、沢を横断せずにこのまま行けるところまで直上するのも一つの方法かと。
 上っている尾根は、1794m峰が一旦頂上になるようで、そこまで行こうと思う。この辺り大雪は、森林限界も上越と同等くらいに1500mでもダケカンバが生えている。それを登りきってようやく限界を越えて、這い松が強風で剥げている部分も出てきた。下の方は東風だったのに、稜線に出ると西風に変わる。それもかなり強くなった。けっきょく1660m辺りでストップ。
 下降の準備をしていると、下の方にスキーヤー4人ほど、夏道方面に滑降している。誰もいないと思っていたが意外だった。帰りに気がついたが、登ってきたルートも違っていて、ユウトムラウシ川の枝尾根を直上してくる残雪ルートっぽい。春は自分でルートの選定が必要だ。

十勝方面の山。手前からオプタテシケ、美瑛富士、美瑛岳、一番向こうのピラミッドが十勝岳だと思うんだけど。

 スタートして300mくらいはザラメが程良くて楽しく滑る。しかし登ってきた広大な緩傾斜の尾根がやはり災いして、ルートを間違う。しかも固雪じゃ自分の上りトレースも少ししか残っていなくて、見失う。やっぱりと念のために登りでナビをオンしていたのが幸いして、2か所間違えたところからも安全にルートに戻れる。思いもかけないミスだ。しかしナビは、地形図の入力してもいないのに、全地球的に居場所を特定してくれるものだ、高度も正確。そのナビの軌跡に沿って戻るわけだが、30度くらいずれて下った時は、思いきって切り返さないと戻れないというもの、ナビメーター特有の現象か。

登ってきた尾根はこんなずんぐりむっくりで、左カーブで下山して、右方向の尾根をさらに下っていくわけだけど、樹林に入ってしまうと、案外ルートを見失う。

下りも案外時間がかかって、2時間弱でスタート地点へ。連れがいて下で雪遊びしていたから、合流できた。せめて森林限界の上に出て、広大な大雪と反対側に十勝の山が眺められて、登った甲斐はあったというものだ。それにしても大雪山系というのも、広大な面積を感じる。

標高915m辺りのデブ尾根はまっ平で、15分くらい進んでも、標高変わらず(上りの写真)。下りでも同じ苦労。