2007Winter   トップページへ


越・タカマタギ 1100mまで ☆☆
07・2・12 雪・曇り
P750〜毛渡沢林道取水堰堤940〜尾根取り付き1100m1220=1240〜下山〜林道1340〜1420P

 到達地点から下界

 先週と同じく、朝まで降雪が続き、間もなく晴れるという予報なのだが、さほど気が進まなくてゆっくり出る。
 毛渡沢林道もとんでもなく雪が少なく、途中沢が合流しているところでスキー脱いだりしなくては横断できない。前日のワカントレースが少し残っていて、辿りながら靴まで潜って、2時間弱で取水の堰堤。そこから直接タカマタギへの尾根に取り付く。

取り付き、左のこんもりした尾根を登る。右上部が頂上への尾根

ヤブが多くてなかなかはかどらない。河原から尾根に登るところだけが少し急で、帰りに楽しめるかなと思える程度。9時頃雪がやんで、10時頃に少し日が差したのだが、昼になるとガスが出てきて天気は下り坂。上部も急登になってきたし、ガスが濃くなって、さっさとやめて下山する。ここから滑降高度差400m。

細いブナに新雪

 尾根の最後だけ、急斜面の少し重いパウダーが楽しめたが。
 林道に出ると、坪足一人登ったトレースになっていて、その上をドンドン滑って下る。昨日から駐車していた二台の車はまだそのままだった。

遠く足拍子の双耳峰



Non Climbing 新潟下越・守門岳〜粟ヶ岳
07・2・3〜4 降雪〜快晴〜風雪

 土曜の明け方に新潟の清水にいたのだが、夜半からかなりの降雪。なのに林道を延々と歩くルートを予定したものだから、すねまでずっぽり潜って、やる気が減退。それよりも、どんよりした降雪にいい加減嫌気が差して、登山は中止した。
 少し車で移動して昼寝して10時頃に起きたら、何と快晴。一体どういう天気をしているのだ。ということでクルマの雪道ツーリングに切り替える。
 新潟県の山には何度も出かけるのだが、関越道の一本山側のルートというのは走ったことがない。小出から〜守門〜栃尾〜下田というルートだ。
 守門村の辺りからは、守門岳が実によく見える。数年前の春にここに登ったときには、東側のスキー場から登ったものだが、こうして西側から見ても名峰である。登山口は周囲にたくさんあって、西側の二分という部落からのルートもある。守門岳とその北に大岳。コブが三つ見えるのだが、南から見てもコブが三つ見えたのは、この大岳のことなのかどうか。格好のいい山である。

 西側からの守門岳

 栃尾から先の下田(しただ)に入ると、粟ヶ岳というのが、ここまで立派な山だったことは全く知らなかった。標高は1200mなのだが、この一体は下界の標高が100m足らずで、1000mに渡ってそそり立っている。先の春の守門岳辺りから北側を見ると、雪をつけているのはこの粟ヶ岳だけで、ずっと前から気になっていたのだが、こうして地元に来て近くから見上げるのは初めてである。
 大体新潟の下越の川というのは、標高100mですでにゴルジュが始まって、その側壁が標高500mであって、1000mを越えると山頂はそそり立っているように見える。真夏にこんな所に登るのはメジロというアブやヒルの大群に襲われて、アマゾンと一緒である。この標高の低さというのが、またたまらない下越の山の魅力でもある。この下田には笠堀ダムと大谷ダムの二つのダムがあるが、その笠堀ダムの向こう正面に、矢筈岳というこれも1200mの低い山だが、下越の中心地の山がやはり真っ白に見える。

下田の名峰粟ヶ岳

また守門川というのは、先の守門岳の頂上から真北の下田村(三条市)に流れる川で、遅場というのが最終部落になっているが、そこは八十里越えの最終地点でもある。

笠堀ダムと矢筈岳

翌日はこの粟ヶ岳に行こうと思ったのだが、またしても夜半から降雪になって、その日はほとんど吹雪き。晴天のタイミングにあわせるのが難しい。
 この日はさらに進んで、この下越の山々の北側に行く。五泉から磐越道沿いに進めば、先の粟ヶ岳の北側になり、飯豊連峰の南側にもなる。
 村松から南に早出川ダムまでいくが、なんともダムと橋梁の鉄骨の塊群でさほどの魅力もなし。
 その東側津川は阿賀という地名に変わったが、ここから南に室谷へいってみるが、この室谷というのは、ど田舎に裕福な部落で、どうしてなのかよく分からないが、昔からどぶろくを作っていたという説と、今後ここにダムが出来るからその補償金を貰ったらしいという噂もある。ここから御神楽への登山道もある。
 さて北側の飯豊方面へは、実川沿いに入ってみるが、ここは少し先までしか除雪されていない。
 その東、奥川沿いは最終の弥平四郎の部落や、途中から別れる弥生という冬には全員が下山してしまうような部落まで除雪されていて、この辺りからだと飯豊の三国山もかなり近い。
 さらに東の一ノ戸川は藤巻という相当奥まで除雪されている。この辺りはすでに福島になるのだが、下越〜会津は山間のわずかな平坦地にもコメ作りで昔から人が奥まで入っていたせいか、相当奥まで今の季節でも除雪が入っていて、それは長野の山間部よりも深くまで進んでいる感じがする。
 そこからさらに東に出れば、もう喜多方で、ここまでくると、相当山奥だと思っても標高は200mに満たない。喜多方や会津若松の水は、阿賀野川で先の磐越西線に沿って流れているわけで、この川にしても、標高が100m以下で、ゴルジュとなりトロとなっているわけだから、この辺りの山の構造はいつでも不思議に感心してしまう。喜多方は平野で田んぼが降雪で真っ白に広々していた。その喜多方からも黒岩という奥まで除雪が入っている。
 この喜多方から米沢に抜けるスーパー国道というのが開通しているらしくて、峠には虹のトンネルという7個のトンネルが開けていて、田舎も大いに開拓されたものだ。7個の最後のトンネルは、標高600mまで登って、飯豊連峰の末端をトンネルで通過している。
 米沢まで行ってしまうと、東京から320キロも離れて、東北道の福島飯坂へ抜けて、まっしぐらに帰ってきた。だんだん遠距離にエスカレートしてしまう。




上越・武能岳西尾根・北斜面
07・1・28 快晴 ☆☆☆☆
土樽540〜蓬沢〜斜面取り付き標高1050m820〜西尾根直下標高1500m1230=1300〜滑降〜蓬沢出合1340〜土樽1520


 天気予報は雨なのだが、夜半から快晴。気まぐれ天気だ。
 こんなに雪が少ないのに蓬沢の林道登山道入るとどうなるかと思ったが、昨年この辺りの北斜面は雪がいいという噂を聞いて実行。

標高1550m最高到達点辺りからの(写真中央)蓬峠小屋 この真っ白さが上越らしい

 土樽の除雪最終には、昨日から1泊で茂倉岳に坪足パーティが入っているようだが、彼らどこまでいけたのかな。朝は車があったが、下山したらなくなっていた。そのパーティのラッセル後辿って蓬沢に入る。
 夏の林道はしっかり分かるくらいに雪が少ないのだが、林道終点から登山道に入っても雪は少なくて、何しろ蓬沢が渡れない。標高1000m付近に台地があって、そこはテント場にもなっているところなのだが、そこでも横断できない。いや支流横断するのがやっと。台地を通り越して、1050mの北斜面取り付きでようやく一箇所だけどうにか発見して向こう側に渡る。傾斜が緩いところをどんどん登っていく。
 斜面に入ると雪も少し増えてきた。しかしラッセルは靴程度。


右寄り)は上越マッターホルンの大源太。その向こうに巻機山。快晴青空

 だが今日は本当に天気がいい。少し高度が上がると、昨秋に登った大源太山が見えてきて、その向こうに巻機山。蓬峠からシシゴヤ頭の稜線は、今年も真っ白になっている。
 斜面の傾斜だんだん急になってきて、途中シールの具合が悪くてアイゼン履いたり手間取って、またもや上部稜線に合流する手前で時間切れ敗退。しかし上部はかなりの急斜面です。

青空に樹氷ダケカンバ

 13時滑降スタート。上部稜線は雪庇があったり、アイゼンで登った部分もあって、樹林の沢筋を大きく横断。そして尾根に戻ると、パウダー三昧。この北斜面は一日中日が当たらない。部分的に昼時だけ1時間日が差す程度。尾根を外れると、下で沢の横断に苦労すると思って、登るトレース忠実に辿って、30分で蓬沢合流。

これは私のラッセルではなくて、カモシカくんのラッセルです。しかしカモシカというのは、快晴のときしか行動しないようです。

 この広い沢に出ると、もう直射で、べとべとシャーベット。斜面の向きって重要なんですね。ここからまた登り返しや枝沢横断で手間取って、15時過ぎ、日が山影に隠れたころに土樽。本日は誰にも会いませんでした。

蓬沢から西尾根合流点。頂上の直下までいったんですけどねえ。



会津・大戸沢岳2089m ☆☆☆☆
07・1・20 快晴〜晴れ
取り付きP540〜(下大戸沢左尾根)〜p1553m930〜頂上1220=1245〜滑降〜P1415

頂上付近ミニモンスター

 桧枝岐には雪が多いと自分で言い出したわけだから、再び会津に行く。毎度ながらスタート気温の−10度という低さはここ特有。昨日まで知らなかった山だが、会津駒の稜線伝いに1・5キロ離れているだけの穏やかな山。
 街道のスノーシェッド脇から入って、下大戸沢を1,5キロ詰めてから登ろうと思ったのだが、雪が少なくて通行不能。仕方なく左の尾根に取り付いて延々と登る。ブナの下草が少しうるさいのだが、それでも先週の上越よりはまし。ラッセル足首くらい。1300mまで登ると展望開けてきて、久しぶりの快晴。1500m辺りでわずかのアップダウン。広くてゆったりした尾根だ。

尾根上標高1500m付近


標高1500mから目指す頂上

 1800mまでくると、驚いたことに後続2人。先に行ってもらって後から付いていく。そこから頂上まではダケカンバの疎林なのだが、条件が悪いと雪崩れそうな気もしたが。頂上付近には、会津特有のシラビソのミニモンスター。稜線の向こう側にはこのシラビソがびっしり生えている。その向こうに、荒沢岳、越後駒ヶ岳。こういう山が見えるとわくわくする。
 穏やかでまっ平らなこの稜線上なのだが、何故か縦走する人は皆無。というのも意外に雪が深いだけで魅力なし。しかし途中から見上げる三岩岳などは、真っ白で魅力的だ。

登り途中右方向三岩岳


頂上直下


下りではパウダー三昧斜面

 穏やかな頂上に少しいて滑降。先行二人は気を使ってくれたのか私パウダーにファーストラン。500mは超快適にギシギシいく。そこからは林間コースのようなもので、下草避けながら、登りトレースを忠実に合計1200mのダウンヒル。途中で数パーティ登ってきて、本日登頂15人くらいか。この無名山意外と会津駒より有名だったりして。

標高1700m辺り下り、この辺り登りトレースは風に消えている。




上越・三国山1636m 小雪 ☆☆
07・1・13
国道17号三国峠P1245〜三国山1430=1450〜滑降〜P1550

 新潟からの仕事帰り、どうせ天気が悪いとホテルで起きたのが7時過ぎ。それでスキーやるのか?
 いろいろ迷って、群馬に出て17号の三国峠へ。昨年ここから三国山まで600m登ってパウダー楽しんだ記憶で同じことやろうと。

三国山頂上付近

 昼過ぎにスタートして2時間くらい登ればいいかと。夏道周辺から登る。しかし雪が少ない。新雪とはいっても、足首さえも潜らなくて、こんなんで上越か? 昨年登ったときは朝まだ暗いうちだったが、明るいときに登ると、右へトラバースすると、けっこうここは緩い尾根が続いていることが分かる。地図だけじゃ分からない。途中夏道などを横切って、小一時間くらいで道標に出る。中部自然歩道だ。何だか安心する。

途中いきなり出くわした中部自然歩道標識

そのまま尾根をどんどん登って、途中ブナ林が快適に続く。昨年と同じように大きく左にトラバースしながら、高いところをどんどん目指すと、いよいよ山頂近くなる。稜線に上がって平になったところが三国山である。視界が500mくらいだから、平標の方は見えなくて、低い山が見えるだけ。風は少し吹いている。ここまで2時間ということは、昨年よりも1時間早く、雪が少なければそうなる。

下りのブナ樹林。左登りトレース。右滑降トレース。

 シール外して滑降に入る。ファットは新雪でもよく滑る。頂上直下は、ツガだと思うのだが、ブッシュが埋まっていなくて情けない斜滑降。それが終わると、パウダー緩斜面は快適である。300mくらいどんどん滑るが、登りトレース外さないように注意。
 下の方になると、やはりブッシュがうるさい。幹1センチのツガがあちこちに埋まっていなくて、足元周辺に全くスペースがなくなって、ターンさえもできなくて、斜滑降横滑りで高度を落とすだけ。雪が少ないときは悲しい。下りは登りよりも遅いか? 昨年よりも3mくらい雪が少ない。

 国道合流手前。安全柵の真下に国道

 そうこうして、ようやく足元に国道が見えてきた。真上からみる国道というのは、柵の向こうに雪崩柵があって、真下に国道で、春の立山除雪バス道路を見下ろすようなもので、間違えると突っ込みそうで少し怖い。道に出るところを少し間違えたが、下りなんと1時間もかかったのは、ブッシュのせいだ。



06・1・14 上越・茂倉新道 曇り・小雪 ☆☆
土樽P915〜茂倉尾根972m1145=1210〜滑降〜P1310

 二居の民宿で朝飯食うというのんびりムード。ところが部分的に青空。ならば出かけるかと、湯沢に下って土樽に行く。昨年と比較するのはもう嫌だが、3mくらい積雪は少ない。

茂倉新道取り付きの枝尾根から遠景。植林杉に新雪被っていて積雪期らしい気分ではあるのですが。

 突き当たりで車を停めてシールで林道に入る。東京電力の人だろうか。坪足で先行して電柱の脇に穴を掘っている人を通り過ぎる。関越のPの脇を通って茂倉新道を登ろうとするのだが、この辺りの嫌らしい杉植林には毎度嫌気が差す。少し向こうの広い尾根を登ろうと思っていたのだが、何だか手前の急斜面に取り付いてしまった。過去に伐採用にブナを切り出した場所に、植林せずにほおって置いたところはヤブがうるさくて困る。途中けっこう難儀して時間を食われて、尾根に出たのは登り始めて2時間くらいしてから。
 茂倉新道に出ると、ここはこんななだらかで広い尾根だったのかと改めて感心する。登り付いた台地は標高972m。わずかに300mしか登っていないのかとガッカリする。ここから上部300mはなだらかな尾根が続いているように見える。
 雪も降り出して、ここでストップ。滑降に入る。

 最終到達972m台地周辺 広い尾根ブナ林

 なだらかな尾根を滑ろうと思ったのだが、上から見ているだけでは尾根の位置が分からずに、けっきょくトレースを辿って同じ道を戻る。ならば忠実に夏道を下ろうと思ったが、やはり尾根取り付き周辺は急斜面で、ボコボコ潜りながらも何とか下降して、下部の杉樹林のトレースに合流して、あとはそれに添って下るだけ。ヤブのラッセルは上手にブナ林の下を選ばないと、思わぬ苦労する。
 ところで今年は里雪型と一部で言われているが本当だろうか。土曜日は越後川口で降雪していたのだが、湯沢には雪は降っていなかった。日曜の夕方は湯沢は降っていないのに、小出でチェーン規制していた。冬型気圧配置も今年は弱くて、等圧線が斜めに入っている。言い換えれば南西に気圧が高く、北東に気圧が低い。緩慢な冬型気圧配置だ。弱いシベリア高気圧は陸上で温暖前線に影響されたように間もなく雪が降り、内陸まで雪雲は押し寄せてこない。それでいて、今年は新潟よりも福島会津・桧枝岐に積雪が多いのも不思議だ。


山賊に襲われた・会津駒ケ岳 07・1・1 ☆☆☆
快晴 スタート気温−13度。舘岩村−16度。
桧枝岐P620〜林道終点730〜稜線830〜2100mP1130〜下山寄り道〜林道1400〜桧枝岐P1430

元日の日の出

 山賊に襲われた、いまどきそんなものが存在する。彼ら2人パーティは二泊してスノーシューでこのルートを登山していた。私はそのトレースを辿る。元日1130に、2100mの樹林が開けたところで追いついて「有難うございます」。写真を撮って彼らの前に出たところで「ちょっと待て」といわれる。「俺たち何日かかってここまで来ていると思うんだ」「本当に有難うございます。私、どうしたらいいんですか?」「なんだと、ふざけるな。刺し殺してやる」「私はルートを外れて避ける」。相棒が、「アンタ、下った方がいいよ」。私さっさとそこからシールのまま100m下って、そこから滑降。


元日快晴のモンスター影

 ラッセル泥棒という言葉は40年前には存在したらしいが、その意味は、先行者がいたらそのルートは登るなという意味らしい。そんなものが今でも存在するのか。元日と名山。彼らはさほど冬山に慣れているとは思わないが、それは登山というよりも、悲壮感の二人だった。後続の5人スキーヤーはどうだったのだろう。


毎度お馴染みの森林上部からの左小屋のピーク、右会津駒ケ岳

 元日に登るとういのは、1mの積雪の後に移動高だったから。深夜に桧枝岐に着いて、林道を見に行ったら、高速道路並みの坪足トレース。これなら真夜中にも登れるとも思ったが、仮眠して明け方に出発。
 夏道林道をトレースは辿っていて、15人パーティくらいかなあと思っていた。夏道林道終点駐車場からさらに先の夏道取り付き階段までトレースはあったが引き返して、駐車場から尾根に取り付いていた。そこにスキー滑降トレースもあるのだが、スキーヤーはいない。追い返された人は他にもいる。


樹林の中から2098mピーク

 トレースに添って尾根に上がると1450mに4人用のテント。彼ら二日目のテントである。テントパーティが6時に出発しているとして、私2時間半遅れ。追いつくのかなあとどんどん登ると、森林限界でちょうど追い付いた。朝方快晴だったが、高いところに薄雲出てきて、日差しはぼんやり。でも暑い。春山みたいで薄着に着替える。
 そこで写真とって、後は30分ばかりで頂上へ行こうとしたときに、その事件。


燧ケ岳もよく見えます

 昨年の同じ時期に登って、下りはあまり良くなかったが、今日はファットにつき新雪でも良く滑る。どんどん楽しんで、先のテントのところから沢に入った。しかし200mも下ると、雪も少なく沢もそれ以上下降できなくて、またまたシールでトラバース始めて、夏道に合流してそこを滑って無事に林道へ。後味は悪いが、困った人がいるものだ。





谷川岳 06・12・22 ガス ☆☆
 天神平830〜熊穴小屋930〜天神ザンゲ岩1850m1130〜滑降下り〜熊穴小屋1230=1330〜天神平1400

積雪も少なく、毎度の谷川岳。平日のロープウェーは8時からで遅い。天神平で積雪50センチ、寂しい。登山のトレースは冬用になっていて、ゲレンデ脇を尾根までシール登り。そこから尾根下りは板を脱いで、下でまた履いて。先週末の降雪のままで、この4日間に5人くらいが通った坪足トレースが下っているということは、上に誰もいないということでもある。1時間で熊穴小屋。

天神尾根からオジカ沢方面

 上部はガスっていて頂上は見えない。行けるところまでということで、尾根の急坂は坪足でいく。100m登って平になったところでシール。天狗の留まり場岩を過ぎて、ザンゲ岩でガスのためにストップ。ここからわずかに100mで頂上なのだが、視界50mでは元気も出ずに辞め。下りに入る。ひと月前に来たときは頂上からここまでしか滑れなかったが、今日はここから下に向かって滑る。天狗留まり場岩まで100m程度。滑るというよりも斜滑降入れて下るという感じで、満足度は低い。そこからまたスキー担いで小屋まで。

天神尾根中間部

 小屋からもなお、スキーで下るが、途中でシールを着けたりした。最後夏道冬道分岐で、トレースのない夏道をいく。というのも、ウサギのトレースが10匹分くらい付いていて、動物も夏道のブッシュなしを上手にかぎ分けて利用しているわけだ。だから私も利用する。
 するとわずかに10分で天神のコンドラ駅にでる。冬道で登り返すことに比べると、とても能率がよかった。


平標山 06・12・23 晴れ・ガス ☆☆☆☆
元橋P700〜夏道から登山道800〜山の家1000〜頂上1100=1115〜滑降〜山の家1135=1200〜元橋1330

 午後から移動して夕方元橋Pへ。雪が降っている。積雪5センチ。今回から大の字になって寝られる車をスキー用として使用するが、その初回にして快適である。深夜に星空。朝7時出発。天候はまあまあ。昨夜の雪で林道もシールで歩ける。しかし驚いた。バスで着たらしい15人の学生ワンゲル坪足隊が前にいる。連中の休憩時に追い抜いた。登山道に入って積雪50センチ。夏の階段はしっかり埋もれているが、連中に抜かれるとスキーで登れなくなると思って頑張る。
 1時間進んで急斜面になる。先頭を交替しようと思ったのだが、連中も難儀しているようで追いついてこない。仕方なくそのままいく。単独スキーは、15人坪足隊よりも速いのか?

平標山頂から大滑降

 稜線に出ると、昨年まで嫌がらせのボロ小屋だった山の家が新築されていた。町村合併でここもみなかみ町になったようで、新築されたみたいで、2階に続く階段があるところを見ると、冬季小屋としても開放されているのか。作りはどこも同じように、谷川肩ノ小屋に似ている。役所建設の小屋は個性も失われる。稜線の積雪80センチほど。

夏道登山道上部 山の家稜線手前の緩斜面 天気がよくて何だか春っぽい

 日が差してあり難い。けれど正面の仙ノ倉山が間もなくガスに消えてくる。急がないとこちらも危ないということで休憩もせずにそのまま登る。1時間ほどでギリギリガスの中を山頂到着。12月の平標は都合4回ほど着たけれど、しっかり頂上まで登れたのは二度目。ガスで何も見えないのだが、頂上を踏まないことにはいつも心残りがあった。

山の家上部から頂上方面

 さて少し下って風を避けて下りの準備。その間もどんどんガスが濃くなる。ガスの中だと雪面が見えなくて、毎度難儀する。登りのトレースに添って斜滑降で高度を落とすだけ。無理してターンすると、笹薮モナカにはまったりする。少し降りるとガスの下に出る。さて小屋まで高度差300mはっきり見えます。重いモナカ状の雪だけど、片斜面の右ターンだけ入れて、どんどん下っていきます昨シーズンから新雪用にはファットを履いているのだが、その効果がよく分かる。途中登ってきました、15人がワカン履いています。その脇転ばないように滑って、小屋まで一気に。

頂上付近から見下ろし

積雪は少ないものの、稜線は楽しめます。
 さてこの小屋は良く見ると水道の水が出ています。屋根にソーラーがあってその効果でしょうか、今日は直射も差しているし。ゆっくり休憩してそのままスキーでさらに50mほど滑った後に、せっかく大勢で階段バケツを作ってくれたわけだから、スキー担いでそこを下ります。林道に出てからはまたスキーはいてクロカン下りであっという間にPまで。やっぱり山は天候次第。稜線十分滑れたし、何だか久しぶりに大満足。

新築された山の家と頂上方面



八方尾根 06・12・2〜3 ☆☆
12・2 ガス 風強し ゴンドラ・リフトで鎌池900〜八方池山荘1000〜八方山ケルン2050m1130〜下山〜兎平1320

 げっ、白馬観光八方日記に私の写真でています。だったら声掛けてくれよなあ。というか日記の主は朝一番に兎平にいる社員ですか。愛想のいい若いのかいたけど、彼なのかなあ。

アルペンクワッドでさらに上部に上がると、積雪は60cm以上に!この新雪量、この視界不視界100mです。しかし新雪80センチもあります。雪は金曜から土曜未明に一気に降りました。


一瞬だけ晴れたのは八方山方面

 ゴンドラとリフト1本乗って1650m。ここからさらに止っている最上リフト下を登っていきます。実は視界があまりにも悪くて、ゴンドラ降りた兎平で次のリフト乗り場への移動でルートを見失ってしまったなんてこともあったのです。
 深いところでストックがグリップまで潜ってしまうなどは、昨年の今頃以来でちょっと懐かしいです。標高差200m登るのにざっと1時間かかって、八方山荘へ。ところがその辺りで薄日差してきて、一瞬雲が晴れる。気をよくしてさらに上部へ。後から坪足8人組がくるのですが、坪足の方が苦労しているみたい。

八方山荘を上部から

 一登りして、八方ケルン。その先の戸締りしたトイレで休憩して、さらに上部八方山のケルンへ。さすがにここまでくると視界も悪くなって風も強い。しかも周囲に誰もいないということでここで中止。
 さて下山始めるのだが、やはり新雪滑りません。ケルンのわずかな登り返しが越えられなくて苦労。踵を開放してクロカン下り。山荘へ下るところの斜面でどうにか滑降。しかしここに夏用木道の柵がいたるところにあるのですが、これは雪の下に隠れて実に怖い。引っかかると転倒するわけで、夏用柵はもっと低くしてくれと思うのだが。この辺りですでに登りの自分のトレースは風に埋まっている。

後続ラッセル部隊                  八方ケルン到達地点

 山荘で例の8人パーティがようやく登ってきた。その下は風も弱くて登りトレースが残って、トレース直滑降と新雪ブレーキを使いながら、最後の斜面は楽しい新雪ターン。動いているリフトにはボーダーも滑っていたようで、その合間の新雪滑って兎平へ。

12・3 ガス
 鎌池900〜八方山荘1000〜八方ケルン1970m1100〜下山〜兎平1200

 昨日に続いて再び同じ道へ。この1日でまたまた40センチ積もったようで、昨日のトレースも皆無。でも今日は昨日より少し視界が利いて、リフトの支柱は4本分くらい見える。昨日は1本だったが。

屋根にすでに雪の庇 向こう八方山荘

 昨日と同じように止っているリフト下をラッセルしながら山荘へ。後から一人スキーヤー。彼に続いてさらに登ると、8人組みが下山してきた。トイレでテント泊してそのまま下山してきたらしい。そのトレース使って、最初のケルンまで登るが、そこで視界200m。次のケルンはどうにか見えるのだが、しかし樹林がないこの尾根はケルンだけしか見えなくて、真っ白。視界が悪いとやっぱり危ないなあ。このケルン群はすべて遭難遺族の寄付だからねえ。

さらに前進していったスキーヤー

 ということで私は下山。もう一人は1時間進むと前進していったが。下り始めるとさらに視界が悪くなって、慎重に下る。山荘からは昨日と同じように自分のトレース滑降と新雪ブレーキ。視界が悪いとスキーも苦労する。けれど、ラッセルはさほどの苦労でもなし。スキー場はオープン前だったが、今日はボーダーが昨日より増えていた。






谷川岳 06・11・19 ガス ☆☆☆
天神平730〜熊穴避難小屋830〜頂上肩ノ小屋1030=1100〜下山〜熊穴1200=1230〜天神平1310

 なぜかスキー担いでロープウェーから谷川岳へ。前日も1500m以上はガスで、本日も同じ。前日午後からこの日早朝まで晴れていたようで、天候の変わりが早い。

避難小屋 積雪30センチ             ロープウェーは大きなゴンドラになりました。

 熊穴の小屋で、上部ガスでどうしようか考えていたのだが、宿泊していた二人組みが頂上へ行くというから付いていく。そこから2時間ばかりで肩ノ小屋へ。積雪40センチほど。夏の階段はほとんど埋まっている。しかし上部は視界が50m程度。
 小屋で30分休憩して、スキーはいて外に出たが、視界10mに。仕方がない、夏の階段脇を滑って、天神懺悔岩の右側を笹スキーで下降して、その下まで。標高差150mの初滑りだったが、転ぶこともなくまあいいや。2時間で小屋まで登れたことも、今シーズンも元気にスタートできるということに。