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国債はペナルティーか

 先日、郵貯の預金限度額を超える部分に関しては強制的に国債を購入する、との記事が載っていました。
 まあ、郵貯の資金はちょっと迂回して結局は国債を買っているわけだから、結果的には同じことだとは思いますが、面白いと思ったのはどうして国債を買うのかということです。

 国債の強制購入の対象となるのは、限度額を超える預金を再三の催促にもかかわらず引き出しをしない預金者の超過部分と言うことですが、一般的にはこうしたケースは「ペナルティ」に該当するわけで、決まりを守らないならこういう罰が待ってますよ、という対抗手段が執られるものです。
 案の定、催促の効果はさっぱりということらしく、「引き出したら国債でも買おうと思っていたらちょうどいい」と言う預金者もいるとか。

 ですから、「国営銀行」たる郵便局のペナルティとしては破綻企業への劣後融資にしちゃうよとか、特殊公社への融資にあてさせてもらうよ、という「恐らくは戻ってこないぜ」という使い道を選べば慌てて超過分を引き出してくれるのではないでしょうか。

 もっとも国が自ら「こんな財政破綻寸前の国債が一番危ないじゃないか」と認めているのだとすれば話は別ですけどね。


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