共働きの強い味方、東都生協。(注:食品から日曜雑貨までを網羅した、週一集配のカタログ販売組合。他地域での名称は不明) 安さでいえば近所のスーパーには及ばないものの、 品数が多く、店に足を運ばずに済む手軽さが大きな利点である。加えるなら、食品の生産者の顔が見えることと、店の営業時間を気にしなくていいこと、さらに衝動買いのリスクが少ない点も評価したい。 この生協のシステムは、近隣の加入者が数件集まって「班」とし、その代表者宅前が商品の受け渡し場所になる。集配の日には各家庭それぞれが同封された伝票を見て、山積みされた商品の中から自分が注文したものを取り出し、持ち帰るのである。 よって、最初に取り出す人はヨソの注文書を見れば何を頼んだかが一瞥で解り、最後の人は自分が何を頼んだかを全て晒した挙げ句、取り残された箱をまとめて家に持って帰らねばならない運命となる。 先日、生協でハムスターのパペットを買った。高さ20cmくらいのものである。商品が届いた日、ちゅまが「これ、どう思う」と伝票片手にやってきた。伝票に目をやると、牛乳・大根・サケ切り身・ハムスター・小松菜…等々とある。 「ね、これ見た人きっとウチはハムスター食べてるって思うわよ。」 なるほど。「ハムスター」とばっちり食品の間に挟まっているあたり、食用ハムスターの疑惑は免れまい。 まあ、そこまでストレートに想像が飛躍するかはともかく、これだけシンプルな伝票も確かに珍しい。 情報の細分化が進んだ現在、コンビニのレシート一つ取ってもデータの山である。レジの方にはさらに客の性別から推定年齢、入店人数、レジ通過時間等が蓄積されるのである。 そんなご時世に、「ハムスター」の一言でよく処理出来るものだと思う。いくら商品番号が付いているとはいえ、仕分け・箱詰めをする人間は混乱しないのだろうか。せめて「おもちゃ(ハムスター)」くらいの表示でもよさそうなものだ。 なにより、買った客が迷惑である。「ハムスターを食べる家」と陰口を叩かれたらどうしてくれるのか。 余計な心配か。 |
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