下相原連合町会山車 車輪の焼嵌〔やきばめ〕 (2019年3月16日)

2018年に行われた、諏訪神社例大祭山車巡行の帰路終盤に、山車の左前輪の鉄輪が外れそうになりました。
ハンマーで、内側から外側に向って叩きながら何とか到着出来ました。
山車保存委員会で直ちにご検討頂き、鉄輪の焼嵌補修を依頼することになりました。
業者は、青梅市の山﨑鍛冶屋さんで、創業明治14年の老舗です。
28年前にも、山﨑鍛冶屋さんに同様の補修をして頂いたそうです。
補修費用は、4輪で150万円とのことで驚きましたが、焼嵌作業を見学して、さらに驚きました。
ガスバーナー等で焼くものと思っていましたが、炭・薪・ワラという昔ながらの伝統的な方法でした。
めったに見ることの出来ない光景でした。




下相原連合町会の山車 正面右側面の彫刻


背面の昇り龍と下り龍の彫刻左前輪の鉄輪が外れそうになりました

山車の木製車輪
欅材や樫材が使用されるそうです
継ぎ目には込み栓が打ち込まれています
普段は鉄輪があるので見ることは出来ません
新しい鉄輪です(タガとも呼ばれます)車輪をセットします
鉄輪をセットして炭を置きます鉄輪の周囲に薪を内・外から挟むように置きます
薪の上にワラを置きますこのワラが火力を保つ秘訣だそうです
灯油をかけると一気に燃えますさらにムシロをかけて火力を保ちます
鉄輪の状態を確認します(30~40分位焼きます)鉄輪を取り出し、車輪が置いてある方へ運びます
火箸で挟んで真っ赤に焼けた鉄輪を車輪の上に載せます
車輪から炎が上がりますドラム缶4本の水をかけて一気に冷やします
水がボコボコ沸騰するようです車輪を取り出します
鉄輪の嵌り具合の微調整をしますドラム缶の水はポンプで回収します
最後に水洗いをします坂下はやし連・陽田囃子保存会関係者が見学しました
2019年6月15日 山車に取り付けしました鉄輪がピカピカになっています