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全国交通事故遺族の会
○ 全国交通事故遺族の会とは   「全国交通事故遺族の会」は文字どおり、不幸にも「交通事故で最愛の家族をうばわれた」人たちが大多数の会員  となって構成されています。   なかには重大な事故により、自身が後遺障害を負った人もいます。   全国交通事故遺族の会は、官公庁や企業、そして政党や宗教などに後援されていない、まったく民間の独立した団  体です。   設立の目的は、会員どおしが癒しあい、ともに生きる支えとすることを第一義としています。   そして憎むべき交通事故を、すこしでも減らすことにつながるような運動をしています。営利をまったく目的とし  ないボランティア精神を、設立以来つらぬき通しています。 ○ 全国交通事故遺族の会の生い立ち   全国交通事故遺族の会は、開業医で現会長でもある井手渉(いで・わたる)が、平成3年4月に千葉県の白井町と  いうところで創設しました。前年の11月10日、娘さんの陽子ちゃん(当時18歳)が、交通事故で亡くなりまし  た。突然の降ってわいたような事態です。   とうぜん深い悲嘆と絶望感におちいってしまい、なにも手につかない状況になってしまいました。この状況を抜け  出そうとするためには、同じような交通事故の遺族と、慰めあうことが必要だとの考えに至りました。   ところがその当時、日本のどこを探しても交通事故遺族の自助団体は存在しませんでした。そこで井手さんは、近  くの3家族の遺族を誘って、心の癒しあいの場をもったのです。   これが「全国交通事故遺族の会」の出発点です。来年2000年、会は創立10周年を迎えます。 ○ 全国交通事故遺族の会の組織と運営   全国交通事故遺族の会は、交通事故の犠牲者の家族の会です。会員は北海道から沖縄まで、全国に約1000名い  ます。交通事故被害者や遺族であれば、誰でも入会できます。   会はどこからも援助を受けていませんので、運営資金は当然会員の会費だけに頼っています。また役員をはじめ、  あらゆる会員の活動はすべて無報酬のボランティアです。   会長は創設者である井手渉ですが、実質的には15名の理事会があらゆる運動を企画・推進しています。   今までは会長宅が本部であり事務局でしたが、会の創立10周年をきっかけに、このほど東京都中央区に事務所を  開くことができました。 ○ 全国交通事故遺族の会の目的   全国交通事故遺族の会は、会員どおしが癒しあう自助団体です。しかし私たちは、遺族でなくてはできない活動も  行っています。   交通事故の現実に目を向けてみると、交通事故の被害者が必ずしも社会から暖かく見守られているとは限りません。   むしろ「死人に口無し」の例えどおり、その人権はないがしろにされているケースが多いのです。   その理由は、あまりにも交通事故が多すぎるからです。私たちは家族の死が犬死ににならないよう、その人権の回  復するために運動している人たちを応援しています。  そして交通事故の減少に有効と考えられる、さまざまな活動を展開しています。   それらを凝縮させたのが、以下に掲げる、全国交通事故遺族の会の4大目標です。           4大目標               救済しよう、交通事故被害者とその家族               実現しよう、加害者への厳正な法的制裁               回復しよう、交通事故犠牲者の人権              ■ 撲滅しよう、交通事故と自動車公害 ○ 全国交通事故遺族の会の活動   全国交通事故遺族の会の活動は大きく分けて4つあります。ひとつ目は、会員どおしが支え合うための連帯と親睦  です。具体的には会員総会や、おしゃべり会のようなグループ活動です。   親睦旅行や、忘年懇親音楽会なども定期的に行っています。   ふたつ目は、被害者の人権回復や交通事故撲滅を各方面に働きかけることです。官公庁への陳情や、関連する行事  への参加などが主になっています。   今年は運輸省で主催する「今後の自賠責保険のあり方に関する懇談会」に唯一の被害者側代表として参加しました。   3つ目は、被害者のための支援です。具体的には弁護士の斡旋や法律相談、そして裁判になった場合の傍聴支援活  動などを行っています。   さいごは、会員や一般の方にたいする広報活動です。「いのち」という会報機関誌のほか、隔月のニュースレター  を発刊しています。またホームページを開設して、広く会の存在をアピールしています。 ○ 全国交通事故遺族の会の主な行事   定期総会   毎年5月、東京で開催します。会の事業報告会計報告が行われ、次年度の事業計画などが審議されます。地方支部の   活動報告や、役員の改選などもこのとき行います。   全国大会   年1〜2回、東京または地方の都市で開催します。今年の10月は大阪で開きました。大会は会員の個別事例報告な   ど、情報交換と親睦が中心です。   トライアルの会   犠牲者の人権回復のための、裁判支援をする支会です。刑事・民事を問わず、ニュースの発行など情報の交換や、法   廷で傍聴支援を行っています。   メンタルの会   遺族の悲しみは、遺族でしか解ってもらえません。メンタルの会は、遺族が思いの丈を語り合う場でとしての支会で   す。毎月定期的に開催しています。   法律相談会   会員のための法律問題などの相談を毎年1〜2回開催しています。相談員は会の顧問弁護士や技術顧問、および経験   豊富な先輩会員が当たっています。   電話相談会   会員以外の一般被害者にたいして、電話による相談を受けています。相談員は、東京医科歯科大学の犯罪被害者相談   室の先生と、メンタルの会の先輩会員が当たります。   忘年懇親音楽会   今年で3年目を迎える忘年懇親会です。遺族は音楽からも遠ざかっています。チェロやフルートの演奏を聴いて、人   目を気にせず涙することができます。   懇親旅行会   地方大会のほか、会員有志で誘い合って行く旅行会です。時間を気にせずに、語り合うことができる場です。   実績として仙台の秋保温泉、富山件氷見市や長野県の白馬村、熱海温泉があります。今年は韓国旅行という初めての    海外旅行も実施しました。

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