ガンダムビルドファイターズトライ ホシノ・フミナ
バンダイ Non フィギュアライズバストNo.11

何歳の設定だったかな?大変立派なものをお持ちです

  <コメント> 

  バンダイのフィギュアライズバスト・シリーズは、存在だけは知っていたんですが気にしてはいませんでした。ガンダム種とかマクロスΔとか殆ど知りませんし。
 ただ、金型技術の面ではバンダイ渾身の製品とは聞いていましたので、今やスケールモデル等の一般的なプラモデルとは別物に進化した「ガンプラ」の最新の
 技術を見てみたい気はありました。で、ファンである島田フミカネ氏が「すーぱーふみな」をデザインした事で名前だけは知っていたフミナが出たのを幸いに、
 バンダイの最新技術を見せてもらおうかという些か捻れた理由で購入したのですが…正直、白旗掲げました。

 技術屋として、こういう凝った金型を作れるバンダイの設計技術屋さんが羨ましいですし、こういう面倒な金型を見事に使いこなす生産技術屋さんの腕に敬意を
 表します。

 <キットについて>

 フィギュアライズバストの最新作にして、キャラ人気は多分シリーズ随一。バンダイの技術屋さんも気合が入った事が伺えます。
 キットの出来ですが、流石に最新作だけあってフィギュアの命である顔の造形は文句無し。シリーズ中でも1番雰囲気が良いのではないでしょうか。
 売りである瞳のレイヤードインジェクション…要は多色多層インジェクション成形なんですが、4色8ゲートで一段と細かい表現になっています。私の本職の方では
 こういう複雑な成形はやれないので羨ましいです。(まあ、大きさ自体まるで違うし模型には耐候耐熱条件も無いですが)
  合わせの処理は手慣れたもので、ゲート跡の処理さえしっかりしておけば基本的に隙間は出ません。ただし、髪と腕だけは別で、ここにはどうしても線が走ります。
 腕の方はパーカーを羽織った姿にして回避するのが手間が掛かりません。腕を出すのであれば一工夫要ります。今回は仕上げのクリア以外は塗装レスで
 やりたかったので、腕については古典的な合せ目消し手法…接着剤をたっぷり塗ってわざとはみ出させ、乾燥後にペーパー掛け…を取りました。それでも僅かに線が
 残りますが、タミヤのフィギュア用ウエザリングパステルで化粧すれば、ほぼ見えなくなります。
 髪の方はメディウムを擦り込めば何とかなるだろうと流し込み接着剤で処理したのが大失敗。光の透け具合が変わってどうにも線が消せません。今更髪の全塗装も
 出来ないので、パステルを全体的に刷り込んで光の透けを減らすことで何とか誤魔化しました。素直に腕と同じ方法を取れば苦労しないで済んだでしょう。
 服に貼るシールは薄くて糊が強いので、指でやるの鬼門。ピンセットを使って、位置決めしつつ貼っていけば問題なく処理できます。
  仕上げはフラットクリアを全体に。後はフィギュア用ウエザリングパステルで各部に少しお化粧しました。髪は最初は質感の違いを出そうとセミグロスを吹いたのですが、
 それだとツヤが出過ぎ。3分ツヤ未満のクリアを自作するか、1500番以上のペーパーで様子見しつつ磨いて行くのが良さそうです。

 しかし、この程度の手間でこの出来が得られるなら、この値段は完成品フィギュアに対して思いっ切りバーゲンプライスですね。
 (実作業時間8時間)

今回の教訓:
塗装レスをやるなら相応の製作手段を使うこと 

12.FEB.17

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