零戦52型(翼コレクション)


童友社 1/100



 
旧作(奥)と比べると、プロポーションの違いが良く判ります

  <コメント> 

 紫電改以降、しばらく新金型の話を聞かなかった翼シリーズの久しぶりの新金型の新製品です。紫電改からは、丸っと2年ぶりに
 なりますか。
 零戦52型は既存の金型がありましたから新金型は無理かなと思っていたので、ちゃんとリメイクして出してくれたのは嬉しい限り。
 尤も、意地悪な見方をすれば、零戦位のアイテムじゃないと最早採算が取れないのかも知れません。それに関係しているのか、
 塗装の方は上面濃緑色+下面灰緑色の1パターンで、尾翼の部隊No.が異なるのみ(シークレットは判りませんが)という、些か
 寂しい状態。確かに実機もそうですが、探せば52型でも面白い塗装があるんだけどなぁ。

 定価も結構高く(それでも780円でしたが)なったし、模型入門用としての役割を努めるには、新金型起こしていては苦しいのかも
 知れませんが、それでも童友社には頑張って欲しいですね。

<キットについて>

 2年振りの新作となりますが、手馴れた作りでプロポーション的には問題無いと思います。旧作の52型と比べると、その辺が
 良く判ります。残念なのが、20mm機関砲とピトー管が明らかにオーバースケールで太いこと。旧作ではずっと細く成形されていたのに
 どうしたんでしょうか?
  組み立て自体は簡単で、嵌め合い具合も適度にタイトで良い感じです。ただ、主脚柱と主車輪カバーの嵌め合いは、
 塗料の厚さ分だけ干渉しており、そのままでは嵌りません。面倒でも嵌め込み部の塗装を落としてやる必要があります。ヤスリか
 カッターで、地肌のプラが見える程度にしてやるだけですので手間は掛かりません。接着自体は流し込みタイプの接着剤だけで
 事足りますが、キャノピーだけは嵌め合いのダボ等が無いので、通常タイプの接着剤を使った方が良さそうです。

 何にせよ、パッケージの箱を開けてから完成まで1機30分もあれば事足りるのは嬉しいです。模型入門用のキットしては最適ですし、
 未完成病にかかっている方がリハビリとして作るにも格好のキットです。
 (実作業時間:2機で1時間)

15.JANN.12

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