Mig-21bis(フィンランド空軍)

フジミ 1/72

 

  <コメント> 

  東西冷戦の時代、それぞれを代表する戦闘機と言ったらMig-21とF-4以外にありますまい。
 共に同盟国に供与あるいはライセンスされ、様々な国籍標識と塗装を身に付け、世界のあらゆる地域で
 対峙しました。が、例外と言うものは常に存在します。それが、このフィンランド空軍のMig-21です。

  WW2後、フィンランドは政治的には西側に属しながら、経済・軍事的にはソ連に依存すると言う
 一種独特な立場を取ります。東西両大国の狭間で、小国が中立を守る為の知恵と言うものでしょう。
 御蔭で、フィンランド空軍の列線には、東西の両戦闘機が仲良く並ぶと言う光景が見られるようになりました。
 まあ、WW2の頃から世界各国の戦闘機を使いこなしてきたフィンランド空軍ですから、違和感なんてものは
 全く無かったんでしょうね。専守防衛を旨とするフィンランド空軍にとって、構造も(西側機に比して)簡単で
 安価なMig-21は、迎撃機として丁度良かったのかも知れません。

 どちらかと言えば、やられ役的イメージの強いMig-21ですが、フィンランド空軍の山猫のマークを付けると
 何となく強そうに見えるのは、フィンランド空軍ファンである私の贔屓目でしょうか。(笑)

<キットについて>

  フジミが1/72ジェット機シリーズを立て続けに出していた頃のキットですから、考えてみれば結構前の
 発売だった事になります。出来に関しては1/72でベストでしょう。又、バリェーションが豊富なのも嬉しい
 ところです。<初期のMig-21Fも出して欲しかったんですが、これは無い物ねだりですね
 バリェーション展開上、胴体上面とハンプ/垂直尾翼が別体になっていますが、合わせは悪くありません。
 他の部分も同様で、機体が小さい事もあり、ストレス無くスラスラと組めます。
 航空ファンに載っていた同機の写真では、インテーク下のセンサー(?)がキットの指定と違っていたので
 写真に倣って、3本のアンテナ(?)を真鍮線で自作した以外は、キットのままです。

  塗装はフィンランド空軍仕様と言うだけで、所属等の詳細は分かりません。このあたりが、フジミのインストの
 不親切なところ。改善して欲しいのですが、最近のキットを見ていると直す気は無いようですね。
   #参考とした航空ファンも、どこに仕舞ったやら行方不明
 上面:ダークグリーン+オリーブドラブ/グリーンFS64227、下面:ライトエアクラフトグレーはインスト通り。
 デカールが、透け防止の為に白抜きとの2重貼りなのは親切と言えば親切なんですが、単に透けない
 デカールを付けてくれれば良いじゃん、と思うのはヒネクレ者なんでしょうか。(笑)

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