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Vol.3 Fw190A-8 |
機番デカールのバリエーションは豊富です |
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Vol.4 隼II型には銀ハゲ表現を追加塗装 |
初めてスポンジ塗装を試しましたが割と良い感じ |
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Vol.5 スピットファイアMk.IX |
スミ入れ・汚しはコピックで |
<コメント>
先にシリーズ最後のVol.7 F-86Fを載せたので発売順として遡る事になりますが、Vol.3〜Vol.5として発売されたFw190A-8,隼II型、スピットファイアMk.IXです。このシリーズ、現時点でリペイント版が
発売されたのはVol.1(全面灰色)とVol.6(上面濃緑色)の零戦21型のみで、ここに無いVol.2彗星12型を含め、その他は1回のみの発売となってしまいました。(2025年現在)
F-86Fの方でも書きましたが、食玩で1個千円で塗装済みと言う初心者向けフォーマットに可動と精密の両立は、「二兎を追う者一兎をも得ず」の諺に嵌ったとしか言えません。本来のターゲットたる
初心者に作って貰うには少々無理な組み難さが返す返すも残念です。(デカールの硬さも貼り難さに繋がっていますね)
<キットについて>
3機とも、マニア的な細かい事を言わなければ形状的には十分らしい雰囲気を持っています。迷彩塗装ですのでF-86Fの様にラインが合わない・色味がパーツ事に違うと言う問題も発生しません。
3機共通で、エンジン周りのパーツ分割はエンジン支持架まで別パーツ再現したのが仇になって相当に組み難い代物。一応スナップフィットを目指しているので嵌合がキツイのも組み難さに輪を掛けて
います。胴体パーツと収まりを相談しながら組めば、何とかはなります。最大の問題は地上姿勢で主脚柱の角度が決まらない事。飛行姿勢にするために主脚カバーが主脚の回転軸の先まであるので、
主脚収容孔や主翼上面パーツと干渉して正規位置まで行きません。リンクパーツで固定出来るFw190はまだ良いのですが、隼とスピットファイアはそれぞれ内股外股になってしまいます。ここは
パイロットが居ませんが飛行姿勢とするか、可動を諦めて主脚カバー上端を回転軸位置で切り飛ばし地上姿勢で主脚を接着するかという事になります。
デカールは薄いが硬い代物で、タミヤのマークフィット・ウルトラハードなど強めのマークソフターで馴染ませる必要があります。特にスピットファイアは下面のラウンデルが機銃バルジに掛かるので、
生乾きの状態でバルジで浮いている部分にナイフを入れて浮きを無くし、バルジが突き出たところはタッチアップする作業が必須です。その代わりクリアー耐性は良好で、タミヤのツヤ消しクリアーを
砂吹き無しで吹いても大丈夫でした。モールドはかなり浅い為にスミ入れは上手く流れてくれません。なのでコピックでモールドをなぞり、はみ出した部分は汚れを再現するつもりで前後方向にぼかして
やれば、思いの外良い雰囲気となります。
このシリーズ、エンジン架まで別パーツ再現なんていう無用な精密化を止めて、ほどほどのところに抑えておけばシリーズがもう少し続いていたのでは?と思います。スケール物への適当な入門キットが
なかなか見当たらない現在、このシリーズがもう少し組み易いものであったら良かったのにと思うと残念です。
(実作業時間:3機合わせて15時間)
今回の教訓:妥協は必要です
15.JUN.25