雷電 21型
ハセガワ 1/48

 
雷電は見上げた姿がカッコ良いです 胴体回りの太さは確かに日本機離れ

  <コメント> 

   太平洋戦争末期の帝都の防空に活躍した302空の新鋭戦闘機、と言えばなかなかにカッコ良いのですが、実機としての雷電は、
  日本機離れした太っちょな胴体に小さい主翼で、どこかユーモラスです。代表的なパイロットが数々の(良くも悪くも)伝説を持つ
  赤松少尉であることもイメージに影響しているかも知れませんが、何となく「豪傑」という言葉が似合いそうな気がします。
  少なくともスマートな機体ではありません。よって好き嫌いは結構分けれるでしょうが、私は好きな方ですね。
   #ちなみに、フライトシムで対爆撃機戦闘をやる時の私の愛機です

   現実としての雷電は、操縦の難しさから「殺人機」と呼ばれ、訓練等での事故率も高かった様です。熟練者が少なくなっていた
  時期であったことも不運であったでしょうが、軽戦である零戦からの乗り換えは、機体の性格がまるで違う事から難しかったろうと
  思います。
  実戦においては、高度1万mで飛来するB-29には高空性能の不足で(排気タービン無しでは当然ですが)なかなか追いつけず、
  後に性能が発揮できる高度6千m辺りで飛来する様になった際には、護衛に強敵P-51が付いていて痛撃されるという風で、
  こちらでも不運でした。開発時にエンジン振動に悩まされた不運と合わせて、全体として不運に付きまとわれた機体と言えるかも
  知れません。

<キットについて>

   ハセガワが1/48日本機を次々出していた時のキットです。出来については、いつものハセガワタッチで安心出来ます。
 
 部品点数は多くないので組み立て自体はスラスラと進みますが、バリエーション展開の為に分割された機首上面の合いが
  今一つ良くありません。すり合わせた上で若干のパテ処理は必要かと。それ以外は主脚カバーと脚柱の位置決めが少々
  やり難い事ぐらいでしょうか。
  ディテールアップとして、ピトー管と20mm機関砲を真鍮挽き物に換えてやり、主脚ブレーキパイプを追加しました。

   塗装は指示のまま下面/三菱明灰白色、上面/三菱濃緑色。仕上げにタミヤウェザリングマスターでちょいと汚してます。
  今回は塗装剥がれを再現する為に、下塗りにシルバーを吹き、マスクゾルをチョコチョコと塗って上面色を塗った後に剥がして
  見たのですが、ちょっと剥がしすぎで今一つらしくは出来ませんでした。(^^;
  ちなみに、垂直尾翼右面のデカールは貼りに失敗して機付き整備兵の名前の部分が無くなっています。更に主脚荷重標識の
  マークを上下逆さまに貼ってしまったと勘違いし、塗装でリタッチした後で元ので良かったのに気付き、それを剥がしてもう1度
  リタッチし直すというポカをやっております。
  まあ、ミスするのは毎度の事ですが、何で毎度毎度、しなくても良い苦労を呼び込むんだか。。。

  今回の教訓:デカール貼りつけは平常心で行うこと

26.OCT.08

スケールモデルの棚へ