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<コメント>
WW2末期のドイツ試作機群と言うのは、先進と狂気が入り乱れた様相を呈していて、飛行機好きには、
尽きない興味を与えてくれます。実際、戦後の米ソ航空機開発には、これらが多大な影響を与えている事は、
少し航空史をかじった事のある方なら良く御存知の筈。
その先進的な機体群のなかには急進的すぎたものも数多くあり、その一つが、このリピッシュです。
実際には、フルスケールの滑空実験機DM−1が製作されたところで終わってしまった訳ですが、無尾翼デルタに
ラム・ジェットエンジン組み合わせは、当時の技術を考えればあまりにも急進的過ぎて、例えもう少し時間が
あったとしても実用化は不可能だったでしょう。事実、戦後、無尾翼デルタ形態の機体は数多く開発されましたが、
ラム・ジェットエンジン自体は、いまだに実用化されていません。
逆に言えば、その意味において、いかにもドイツ人技術者的理想主義の溢れる機体だと思います。
そう言えば、ジャンルとして定着した感のある架空戦記物においても、流石にコイツにはお目に掛かりませんね。
あまりにもSF的過ぎる機体だからでしょうか。
<キットについて>
最近はすっかり活動停止状態のMAUVEが、初めて作ったフル新規金型のキットだったと記憶しています。
#それまでは、ドイツのフーマモデルの製品の日本語版や
#フジミ1/48のBf110CをベースにしたG型キットを出してましたっけ
キット自体は、価格が高価(4800円)な事もあって、まだ比較的店頭に残っているようです。
機体が機体ですので、シートベルト等のエッチングを除けば、パーツ数は台車込みで12点程。
組上げるだけなら一日あれば十分です。筋彫りは若干浅目なので、アクセスパネル等は彫りなおしてあります。
合わせの方は今一つで、特に中央胴体と翼部側の合わせは、注意しないと段差が出来てスムーズに繋がりません。
噴射口のパーツがエッチングなのも、少々組み辛くしています。キャノピーは、精度良くピッタリ嵌ります。
架空の機体ですので、塗装は指示のまま下面RLM76、上面RLM81/82とし、胴体側面は81/82の
モットリングとしました。
成層圏を超音速で飛ぶ機体なので、塗装の痛みも激しいだろうと、初めて銀のハゲチョロに挑戦してみたのですが
御覧の通りの出来映え。(^^; この辺はやはりセンスが要りますね。
尚、デカールは流石に痛みがあったので、下面のバルカンクロイツとスワチカを、ストックにあったハセガワのに
変更しました。尤も、コイツが曲者で、MAUVEのデカールがクリアーを吹いてもびくともしなかったのに対し、
ハセガワのはクリアーを吸って、プクプク膨れてくれました。(泣) 仕方なくクリアーが乾いてからペーパーをかけ
タッチアップしてあります。<塗装面に2000番位のペーパーを当てておけば、問題無かったんでしょうが
今回の教訓:デカール貼りつけ面の平滑化は、手を抜くべからず