ドイツ 3号戦車L型

タミヤ 1/35

 

  <コメント> 

  訓練戦車である1号、それに毛が生えた程度の2号で我慢を強いられてきたドイツ陸軍が、やっと手にした
 主力戦車、それが3号戦車です。いわゆる「電撃戦」の立役者であり、ロンメル戦車軍団の主力も、この
 3号戦車でした。言うなれば、ドイツ陸軍が「無敵戦車軍団」を誇った時期の主役であった訳です。
 逆に言えば3号戦車では通用しなくなった時、ドイツ陸軍の凋落が始まったのかも知れません。

  やがて開始された独ソ戦で遭遇したT-34や、アメリカからアフリカに送り込まれたM3等に、それまでの
 37mm砲が通用しない事が判明し、慌てて50mm砲が装備(F型はL43、J型途中からL60に変更)されます。
 が、M3やバレンタインには通用しても、T-34に対しては非力であった事が3号戦車の運命を決めました。
 75mm砲以上が標準となる大戦後期において、それを搭載出来ない3号は、主力戦車の座を4号戦車や
 パンサーに譲り、第1線を退く事になります。しかし、シャーシを流用した3号突撃砲は、大戦の最後まで
 活躍を続け、3号戦車系列の歴史に花を添えました。

  パンサーやティーガ−、あるいは4号戦車と比して人気の低い3号戦車ですが、私にとっては御贔屓の
 1台です。特に長砲身50mm砲を載せたJ型後期以降の型は、そのいかにもドイツ戦車らしいシルエットに
 もう少し人気が出ても良いと思うのですが。

<キットについて>

  タミヤの新世代MMシリーズの1作ですから、出来には文句ありません。合わせも良く非常に作り易い
 キットです。<転輪の数が多いのには閉口しますが、これはキットの責任じゃないしね
 別売りのエッチングを使った程度で、あとはストレート組みです。
  キャタピラもキットのまま。カステンの連結キャタピラを使えば、より重量感が出るのでしょうが、
 完成までの銭と労力を考えれば、キットのままでも充分でしょう。<AFVメインの方は別でしょうが

  塗装は、1943年時の第10戦車師団のもの。<迷彩が無くて楽だったので(^^;
 今は無きグンゼ・パンツァーカラーのTC4カーキブラウンを使ってますが、本当に泥の様な色合いです。
   #写真は、茶味がやや強く写ってます
 それに白を加えたものでドライブラシ(私はラッカー系でやります)後、デカールを貼ってつや消しクリアーを
 吹いてエナメル黒+ブラウンでウオッシング。仕上げにアクリルのバフを足回りを狙って吹いてます。

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