0214   2003.1.8
▼ヒト・クローンがどうとかってニュースの中でコメントを寄せるえらそうなおっさんが言う台詞は決まって「人間の尊厳」だ。
 人工的に一卵性双生児をつくることがなぜそういうことにつながるのか? どういう考え方をしてるのかは知らない(一度ちゃんと聞きたい)が、考えようによっては一卵性双生児の方々に失礼じゃないのか。

 そもそも私には、人間の尊厳っていう意味がわからない。人間っていうのは具体的には誰のこと? 人間全体の尊厳なのか、作られた年若の双生児の尊厳なのか、作った医者や患者の尊厳なのか。いまひとつはっきりしない。

 私が考えるに、まず、年若の兄弟の尊厳が失われある種「亜人間」のごとく扱われるというのは杞憂だろうと思われる。なぜなら彼・彼女はあたりまえのごとく人間だから。こんなことは自明のことだよな。
 また人間全体の、ということならば、はじめからそんな尊厳はないのだ。年若の兄弟を作って失われる尊厳がいったいいつからあったというのか? 3年前からか? 莫迦らしい。
 医者については、こんな技術的に全然確立していない、DNA修飾もテロメア問題も今の段階では置き去りにするしかない状態の中で、不具の人間をつくろうっていうんだからな。気違い医者の尊厳は失われるに違いないけどな。……というようなことを考えると、おっさんたちは医者の尊厳を心配してるのかもしれないなと思う(たぶん違う)。

 おっさんたちは、実は恐いんじゃないかな。事態が見えていなくって。なんだか「おれたちをおいてくなよ、暗闇の中でひとりぼっちにしないでくれよ」、と言っているように見えてしまう。デジタル潮流に棹させなかった老人が、「コンピウタ反対、人間の尊厳回復!」などといっているのと同じにみえてしまう。ま、それもひとつの真実だし、それから得るところももちろんあると思うけれど、えらそうな顔してるより、「私はわかりません。わからないからこわいのです」とちゃんといったほうがいいんじゃないのかね。そっちのほうが受け入れられるんじゃないの、と思ってしまう(いやー、私だって事態をわかっちゃいないけど、別に年若の兄弟ができる恐怖っていうのは微塵もないな)。やつらの恐怖っていうのは一体どこからきてるんかね?

 そういえばフリップフラップって見なったな……(というようなところで締めくくるのが私らしいか)。

▼なんだか修理するモノがたまっていく昨今。液晶モニター、オイル・ヒーター、プリンター。面倒で全然手付かず……。