title

◆◇1998年11月15日(日)◇◆

お腹が苦しくて眠れない日が続き、完全に昼夜逆転してしまった。
これではまずいと、今日は徹夜して、16日の夜から寝て・・・というふうに
生活パターンを修正することに。
予定日は明後日だが、まだまだ遅れそうだということだし、今のうちに。



◆◇1998年11月16日(月)◇◆

夜はネットで時間を潰し、そして朝6時。お腹が痛い。
う○こだと思ってトイレに行くが、出る気配もない・・・。
「ん、まさかこれって、陣痛???」

いやいやいやいや。待てよ待てよ待てよ待てよ。
先週月曜日の検診では、予定日より遅れるって言われてたはず・・・。
予定日明日だもん。まだのはずだ!あ、陣痛なら規則正しく来るんだっけか。
試しに時間でも計ってみるかあ。ま、陣痛じゃないでしょーけどぉ。
1時間時計とにらめっこの結果、完璧なまでの20分間隔。
おいおい。まさかでしょ、そんな、遅れるっちゅーから心の準備もなにもっっ!!
ちょうど検診日だったので、朝イチで自分で運転して病院へ。

今日はすいていて、15分くらいの待ち時間で診察室に入れた。
助産婦さん:「どうですか?何かかわったことありますか?」
ありさママ:「いや、今朝なんかちょっとお腹が痛かったっすけどぉ〜・・・」

今日はやけにNST付けてる時間が長いなあ。もう30分くらいつけてる。
しばらくして先生がやってきた。そして、ひとこと。
「ん〜、これ、今日中かもなあ。」なっっ、なにぃぃぃ!!
子宮口があまり開いてないので午後診療でもう一度来るように言われとりあえず帰宅。

とりあえず旦那の職場に電話。「あのねえ。今日中かもだってぇ。」
旦那あたふた動揺。とりあえず18時で帰って来れるらしいのでよかった。
そしたら、今日中なんて言われたせいかお腹がさっきより痛いかも。
実家の母に来てもらい、入院前に片づけたかった洗濯やらを手伝ってもらう。

午後3時ごろ。陣痛の間隔は6分。これ、まずいんでないの・・・。
午後診療は16:30から。見てもらったが子宮口は2〜3センチしか開いてない。
家で夕飯食べてきて、それから入院しましょうと言われ、今度は実家へ。
午後6時、陣痛の間隔は10分になってしまった。
でも、徐々に痛みが強くなる。痛み出したらゴハンなんて食べてられない状態。
ただでさえ私、極端に痛みに弱いってのに・・・。(T-T)

午後7時過ぎに入院。着替えてベッドに横になり、NSTを付ける。
個室が3部屋だけのこじんまりとした病院なのでゆっくりできそう。
入院して安心したんだろうか?陣痛は15分間隔に、痛みも弱くなってしまう。(^^;
テレビを見ていて、つい笑ってしまったところで針が乱れていた。(笑)
笑うとお腹に力入るんですもの・・・。(^^ゞ

「ホントにあんたは出産間近の妊婦かっ?!」ってな状態がしばらく続き、まあ夜も
遅くなったので電気を消しておやすみなさい体制。
そしたら、きたきたきたきたきたきたきたっ!いったーーいのがっ!!
日付が変わった頃から絶叫モード。


◆◇1998年11月17日(火)◇◆

旦那が簡易ベッドを借りて付き添っていてくれたんだけど、仕事でお疲れのせいか
完全爆睡モード。どんなにあたしが怪獣のような叫び声をだしても起きない。
痛みが来た時、腰さすってほしいのに・・・・・・・。(T-T)
ある意味すごいが、こっちはたまらない。
母に電話し、来てもらう。コンビニでおにぎり&飲み物ついでにお願いして・・・。
痛い痛いと唸ってるくせに、お腹だけはいっちょまえに減る。(笑)

午前5時か6時ごろ、分娩室へ。まだ子宮口は全開大ではないけれど・・・。
痛みがどーしよーもなく酷くなってきた。本当に呼吸法も何もあったもんじゃない。
助産婦さんの手を握り締めながら悲鳴をあげていた。
実は、ここらへんから記憶がところどころ飛んでいる。
あまりの痛みで記憶がぶっ飛んでるってかんじ。

何せ、まる2晩一睡もしていない。生活直すなんて考えなきゃよかった。
素直に15〜16日の夜寝ておけばよかった、と思ってももう遅い。
何時ごろだか。「ご主人、出産に立ち会われますか?」と聞かれた。
自分の子供の生まれる所を見て欲しい、という本音と建前が混じった気持ちと、
あたしがどんだけ苦しんでるか見とけぇ!というばりばりの本音、で
私としては立ち会って欲しかった。でも、前に立ち会ってくれるか聞いたら
「はっはっはっは」って笑って誤魔化された。旦那はいわゆる「まじめな会話」が
イヤみたいだ。結局そんなで、生まれてからのことなんて何も話せなかったんだから。

看護婦さんが、旦那に立ち会うか否か聞きにいった。しばらくして看護婦さんに
伴われて、旦那が分娩室に入って来た。てことは立ち会ってくれるの?ちょい嬉しかった。

陣痛も、さらに強くなる。旦那が「ひっひっふー」なんて言ってくれるけど、何故か
腹が立ってきた。うるせぇ、死ぬほど痛いんだ。あんたは何も痛くないくせに!
当然本人に言わないけど、精神状態も尋常じゃない。完全にただの八つ当たり状態。(^^;

午前8時半。旦那「仕事に行かなきゃ」と言う。あたし、「行くなぁ!」連発。(^^;
実際シゴトの始まる時間は11時からのようだったが、少しやることがあるらしい。
「行くなー!行っちゃいやー!ここにいてー!いやだー!」さながら、だだっこ。
こんなときくらい、わがまま言ってもいいよね?
午前10時、「わかった。店に電話してくるから。」よかった。(^^)v

もう80%の記憶が飛んでいるその時、「ご主人、ボタン押して下さい」と聞こえた。
診療中の先生を呼ぶボタンを旦那が持っていたらしい。
あとで知ったとこによると、これが10:30頃のこと。
しばらくして先生がやって来た。火事場のなんとかってやつだろうか。
さっきまで痛みに負けて全然いきめなかったのに、これでもかと力が入る。
頭が出たのが自分でわかった。“頭が出たらいきむのをやめ、「はっはっは」という
短く浅い呼吸にかえます。”「出産大百科」の一文がふいに頭をよぎった。
「はっはっはっはっはっはっはっはっはっ・・・」(注:笑っているのでわない)
しばらくすると、するっと何かが出た感触。あ、生まれたのかな・・・。

鼻や喉に入っている粘液を吸い出すと、元気な泣き声が聞こえた。
「おめでとうございます。女の子ですよ。」
生まれた。感動というよりもう「やっと終わった」という気持ちが先行していた。
ふと旦那の方をみると、泣いている。「頑張ったね」って涙を流している。
あたし、感動してる余裕なんてなかったなあ・・・。
分娩所要時間は26時間14分。さすがに疲れちゃったもの・・・。
結局、予定日当日の出産だった。

赤ちゃん、体をキレイにしてもらって服をきせてもらって、また私の所へ戻って来た。
これがお腹の中にいたんだ・・・、すげー・・・。でもちっちゃいなあ・・・。
あたしが処置をしてもらってる間、旦那はやっと煙草吸えるよと言い残し外へ。
処置が終わるとすぐストレッチャーでお部屋へ。
疲れたし少し眠ろうかと思ったけど、興奮しているのか眠れない。
結局夜中1時まで眠れなかった。しし座流星群が見えないか病室の窓にへばりついて
みたけど、やっぱし無理だった。(^^;

1998年11月17日(火)午前10時53分 有彩誕生
身長47.5センチ 体重2,858グラム
頭囲31.5センチ 胸囲32センチ