【花・植物プロジェクト】


制作:栗本薫メーリングリスト(nut-brown) グイン・サーガ雑議団




発表をご覧になる際の注意事項
作成にあたっては、グイン・サーガ本伝1〜61巻、及び外伝1〜15巻を参考にした。ただし、本伝1〜20巻については愛蔵版の記述も参考にしている。




無許可での転載および一切の改変を禁ずる。




【花・植物】
麻: 何重にもかさねた床<ノスフェラスでのアムネリスの床>
麻袋<ダリア島>
アシ: クムに特有にあり、マルガでもみられるが、平底船(葦刈船)にのって水中から生えている緑のアシをするどい鎌でかり、よく乾かしてカゴやはきもの、とてもつばの大きい船頭の帽子を編んだり、水につけて繊維をとって、うすいむしろやよしずをつくったりする。
アックス樫: ケイロニア特産
アムネリア: 花の女王、花の直径が赤子の頭ほど、何百枚も重なった薄い花びら黄金色にうすく朱色をはいたまばゆいその色合いから<光花>との異名をもっていいる。<炎の花>ともよばれその匂いもまた花々の中でもっとも強烈とされている。

馥郁というにはあまりにも胸苦しくなるほどに甘く強烈な香りで、はるか昔のカナンの頽廃帝国では美女の罪人を処刑する際にアムネリアの大量の花びらをあつめ、小部屋にとじこめた罪人のうえから無数のアムネリアを注ぎ掛けて余りの芳香に窒息死させる優雅にも残酷な処刑方法とした。

カリナエ小宮では一時期すべてひき抜かれて、他のものに植えかえられたが、アムネリアが真っ盛りの時は、けがをしたナリスには多少刺激が強すぎた。咲き誇るアムネリアのようにどこか脆く均衡をかいた印象で、目を奪うほど華やかな大輪のアムネリアと<アムネリス>はたとえられた。
アリカ: アリカの実は、イド飼いのツバイが、その汁をしぼってイドをあやつる。アリカの木でつくられた木靴、帽子、杖、アリカの実を体につりさげて、アンモニアの匂いがする。アリカの汁は、砂ヒルや羽虫や血吸いバエよけになる<ノスフェラス>
アリシア: アリシアの花のような[カイ=>ナリス]
アレス: 珍しいアレス果<カレニア>
アンセリア: 花<カリナエ小宮殿>
あんず: 乾しあんず<ユラニア>
アンロージア: 猫(ミャオ)にまたたび(アンロージア)の恍惚とした顔<ヴァルハラの村>
イトスギ : たけのたかい木ですっきりと清らかな匂い<アルセイス>たけの高い灰色の木で別名「死の木」とよばれ、タニアの神殿の庭のぐるりにはイトスギがびっしりと並んでいる<ゾル−ディア>
一本のイトスギ[サウル帝]にとまった猛々しい鷲[グイン]、
地獄のイトスギのようにのっぽ[エイミア]、
墓場のイトスギの苗のようにやせている[イシュト=>リ−ロ]
イワゴケ: イワゴケのほした切れはしをくちゃくちゃ噛んでぺっとはきだす。岩ゴケはノスフェラスの狗頭山では、馬がよろこんで食べる。イワゴケのかゆ煮。
岩ズイセン: 岩にからみついて白い花を咲かせる。
イワヒユ: イワヒユは[ラゴン]の食料 で、イワヒユの実を馬乳で煮たものがある。<ラク>
エピス: エピス(の森?)(地名かも?)
オルム果: <クム>特産の果実
オレンジ: <草原>のオレンジ
海藻: [タニア]の銀色の髪が奇怪な白い海藻のようにたなびき
マグノリアの花の祭りに、体じゅうに海藻をまとわりつけて緑色の顔料をぬりたくった[海じじい]
かいば: 馬にかいばをあたえるようにいくさをあてがうことが必要[アリ=>イシュト]
火焔樹: 南方にしか見られない、棘に毒、緋の花と葉 <紅蓮の島>
香り草: 香り草を火の中に投込んで、夜闇は火と、香り草の匂いと、パチパチと火のはぜる音と、そしてモスの斉唱にみちた[リ−・ファの葬式]
カムロー: 辛くて舌にピリッとくるカムローの実
カブ: カブのクリ−ム煮<バルヴィナ市城>
カボチャ: <ヴァラキア>
ガムガム芋: <ダリア島>
からす麦: はやて号のえさ
ガラテア: レムスのヤヌスの塔の試練の前に、全身にかぐわしい香油がぬりこめられ、聖なる作用をもつガラテアの葉でかるくたたかれ、黒蓮(ガラデア)の麻薬の香煙と単調な斉唱のひびきがふしぎな異次元と化されている。
黒蓮の葉にのったアマガエル<ケイロニア>
カラム: <ランズベール城>附近にカラムの木が多く<北カラヴィア>産は非常に質が良く、その分甘さも、独特の風味も強烈である。そのまんまカラムの実をつまんだりはちみつにつけたりジュース(カラム水)にしたりする、干したカラムの実は携帯食料となり、ぶどう酒の中に、気に入りの香料カラムの乾した実を一粒投入れたりする。キタイからケイロニアへの祝の品(極上のカラムのひと箱)
カラムの実のように浅黒い<イシュト>
カリニア: 青い花<パロ>
カリンカ: 草原に咲く白い小さな花
カルア: 花<カリナエ小宮殿>
カルト: 森のしめった風にあたって、カルト樹病になる
カルラ: カルラの実<パロ>
ガルバンソ豆: ガルバンソ豆の壷煮<バルヴィナ市城>
カン: クム特有の幹がつるつるして、てっぺんにまとめて巨大な葉がしげり、実が実っている木。
カンの実のすっぱいかぐわしい汁でかおりをつけた水<フェラ−ラ>
桔梗: 岩に咲く二輪の桔梗のようなほっそりとした双児[リンダ&レムス]
木の実: 赤くすきとおった何かの木の実が、地におちてそのまま塩づけになった<白い石の谷>
キノコ: モンゴ−ル軍が丸いキノコの群生からのびあがる胞子のようにぽつりぽつりと生き出たキノコのようなもの[ライ=オンの顔ども]
キズタ: 長寿を祈るキズタの綱が美しくアムネリアの花をからませてかけまわされた。皇女をあらわす花の咲いたキズタがからみついている置物。馬のたてがみと尾にキズタの花づなをからませて。
パロの獅子とかみあうキズタはリア公爵家の紋章。
吸血ゴケ: 音もなくたかってくる吸血ゴケ、むき出しの肌にはりついて深 く食らいつく。びっしりと細かくうずまいた吸血ゴケは、人肌にはりつ くと、たちまち血を吸い上げてあざやかな紅に膨れ上がり、それをひき はがして踏み潰すと、あきれるほど大量の血が流れ出す。<ノスフェラス>
吸血ヅタ: 木の梢から血を吸いにするすると伸びてくる。ヴァシャのとげだらけの茂みには毒々しい吸血ヅタが からみつき しゅうしゅう云う<ル−ドの森>
ツタとはいっても、葉はもっと上の方にあるだけで、見かけはまるで赤い細いヘビである。この島は南である。<紅蓮の島>
ギリス: ギリスの木みたいに背の高いまっすぐな気性のオロ[オリー=>オロ]
玉菜: 玉菜の温菜<バルヴィナ市城>
クルミ: クルミ色の目[スニ][ド−ト−]
月桂冠: あでやかな月桂冠<パロをたとえて>
ケムリソウ: ケムリソウは火にいれるとオレンジ色の煙を出して空にまっすぐのぼってゆく。しきりとポンポンあがって、景気の良い破裂音がひびき、空にぽっと、煙の花が咲く。

のろし用として炎の文字を描き、祭の花火か爆竹のように使用される時はケムリソウの実を叩きつけると、かわききった実は激しい音をたててはじけ飛び、同時にパッと四方へ濃い煙が立てて煙幕をはることができる。そしてケムリソウの煙は水をかけてすっかり実をしめらさないとやまない。
香草: このへんに特徴的な青い、つよい匂いのある香草<草原>香草でつつんだガティのパン<煙とパイプ亭>
香料: キタイからケイロニアへの祝の品(珍重の上にも珍重される香料)
コケ: 茶褐色の苔<ダ−クランド>
/血の苔/薬になる苔で旨にあてて冷やす。<ノスフェラス>
ココア こってりとして甘いココア → カカオが存在?
小麦 小さな小麦の団子<ミ−アン村>
米: ポロポロの黄色い米<クム>バルバルは米の粉のパンに肉や野菜をはさんだもので、魚にはカンの実が絞りかけられていて、肉にはきざみ玉ねぎが入っている。庶民は好みでかじれるよう辛い赤と緑の果実ヤクと甘いサイン果をつける。
こんにゃく: こんにゃく問答
サイン: 竹の筒に入れた甘い果汁でバルバルといっしょにかじる。<クム>
サフラン: 魚のぶつ切りの鍋に入れる<沿海州>
サクランボ: サクランボみたいな口[ポム大公=>シリア]
柘榴: 人肉の味がするといわれ、[タニア]は神聖な果実として食べないで祝福を与え、暗殺者の聖餐とする。<ゾル−ディア>
サボテン: 奇妙なとげだらけのサボテンの実<まじない小路>
サリア: 花<カリナエ小宮殿>
サルビオ: [ナリス]の愛するサルビオ香煙で、強烈な匂いがあたりに漂っている。パロでは婚礼の花とされていて、リンダの婚礼では花嫁の通る道に香り高いサルビオの花をばらまいた、[リンダ]の人生は花の香りとサルビオの輝きとに包まれているのだと云われた。

さらに湯浴みに使われ、[ナリス]の寝室にはサルビオの高貴な香りがあふれていて、部屋のにおいけし用としてサルビオの粉末が使われ、エキスはまるでくさった梨のようなすごいにおいがするが、香水の最高級品である。[マライア]も愛用していた。
サルヤナギ: 運河の両岸の木<ル−アン>
シビトスミレ: 道端にころがっているシビトスミレの花のよう
白ゆり: [シルヴィア]は髪をゆって、白ゆりの花を編みこみ
白い花: ハン・イ−が白い花びらをもぐもぐと噛む<草原>
白い花々の咲き乱れる中庭<アルゴス、マハール>
参拝客は一りんの白い花とそれに添えた竹の枝を買う<ホータン>
すいかずら: フェリアとすいかずらのつるを編み込んだ冠<ユラニア>[ルビニア]
スミレ: 恋はやさし北の春のスミレの花咲く丘<ケイロニアワルツ>
スミレの砂糖漬<ダリア島>
リンダの目の美しいスミレ色
そだ: まきのようなもので、火の周りに積み上げる<ケイロニア>
竹: <クム>と<キタイ>に見られ、クムの別称を(竹の国)ともいう、黄色っぽい緑の竹やぶをなし、その実や掘った根を食べ、その皮を編んで入れ物をつくったり胴着にしたりする。竹の筒は食器になり、寝台は竹で組まれ、家は竹と木をおもな材料としている。
<モンゴ−ル>では竹で小さな笛をつくる。
タバコ: 非常な贅沢品である<ランダ−ギア>の葉タバコ
ダレン: 馬をつなぐ木<ゾル−ディア>
たんぽぽ: たんぽぽのワイン[ランタン婆]
地苔類: 灰緑色の地苔類、灰色の地苔類<狗頭山>
茶: 脂だらけの口もとや手を、茶を入れたボ−ルであらいおとす。<草原>
きわめて高価な<キタイ>のお茶
ツタナシ: ツタナシの実をもぎとって、がぶりと歯をたてる<ダリア島>
毒 : ヴァシャ果かカラムの実のようなものを入れた没薬入り酒は、異様な鼻につく匂いで、しだいに濁ってくる紅の猛毒。[マライア]が[グイン]に飲ませようとした毒。
籐: 籐あみの戸<ヴァラキア>
トウガラシ: まるで地獄のカラム水だ、カラム水にトウガラシをしこたまぶちこんだみたいな味/おそろしくひりひりして、とうがらし風呂にでもつかっているよう
トウモロコシ: カサカサにかわいたトウモロコシ色の色あせた髪[エイミア]
ト−シンアシ: 湖岸のト−シンアシを舟で刈り、複雑な模様を編み込んだむしろだの、笠だの、袋だのを作って売る。<クム>
ト−シン草: ト−シン草の芯は口の中がす−っとするので、皮をむいてきせるのようにくわえてしがむ。<クム>
とねりこ: とねりこの木のエキス[ランタン婆]
白蓮: 黒蓮の麻薬と白蓮の媚薬<クムの娼婦宿>
てんにんか: てんにんかの花、<カレニア>
ナウカシア: (てんにんかずら)庭園の花で、天人かずらの花束はすばらしいふくいくたる匂いがただよう。[リンダが夢の中で]
ナス: <ヴァラキア>
ナツメヤシ: ノスフェラスのオアシス、実を食べる。
ニガヨモギ: 砂漠に生える数少ない植物のひとつである砂色の砂漠ヨモギは<ノスフェラス>の内部にしか生えないはずだが、風にのって枯草が<モンゴ−ル>までとんでくる。
ゾンビ−がいやがる[レイヨウ婆]
ニガヨモギの砂色の花をつらねてつくった王冠<ノスフェラスの岩のグインの彫像>
ニンニク: [アリ]のニンニク臭い息
野バラ: 野バラの実のお茶[レイヨウ婆]野バラのお茶[グラチウス]
はいまつ: 灰緑色<ケイロニアのサルデス>
ヴァシャ: モンゴールはこの時代、全世界的に人々のもっとも好む嗜好食品であるところのヴァシャ果、乾果、生果のいずれも最大の名産地で、オ−ダイン及びカダインの穀倉地帯の特産である。そのまま食べるだけでなく、ヴァシャ酒の原料にもなるし、また香料、薬油にもする。

その木は切り出して、くんせい肉のもっとも上等の薪となる。そして、ヴァシャの特長は、やせた、貧しい地味を好むことなので、モンゴール地方はヴァシャを輸出し、かわりに、自国ではとれぬ主要な穀物、肉、魚、織物や鉄製品、ウマまでを、ライゴールから運ばれる物資に頼っている。

ミダの森の野生のヴァシャは、とげとげした葉を持つ、オ−ダインあたりの改良種なら別だが、背の高い木にはならない。一方<ルードの森>のヴァシャは、とげとげしい葉をもち、樹皮にも棘を植込んでいる。果実はもっぱら口ざみしさを慰める嗜好食品に最適。

カラム水やヴァシャの実の屋台がでて、乾しヴァシャ果はひもにぎっしりとつるして売っている<サイロン>/ヴァシャ酒のボンボン<ダリア島>/グル・ヌ−の土を持ち帰りさまざまな種子をまいてみて、辛うじて芽ぶいた一本のヴァシャは化物じみたものだった[ロカンドロス]/ヴァシャ果は熟れると真っ赤になり、腐ってあとは落ちるのを待つだけのヴァシャとか、熟れすぎたヴァシャ果のように影も形もなくなったとかたとえられる。
ヴァリア: 花<カリナエ小宮殿>
ハシバミ: ハシバミ色の目[ラム]
バショウオウギ: 木の中で一番生命力の強いといわれ、ゾンビ−がいやがる[レイヨウ婆]
ハタンキョウ: つりあがったハタンキョウのようなかたちの凶々しい目[鬼面の塔] 注:ハタンキョウ=ア−モンド(広辞苑)
花野菜 花野菜の鉢[ライ=オンの顔ども]
パピルス: 詩人はパピルスを手にして<タリッド>/グインにあてたエルからの手紙
バラ: バラの茶[イエライシャ]レントの白バラ[アレン・ドレフュス]
[オクタヴィアのお母さま]は、<ユラニア>のバラといわれた。
頬をバラ色に染めたとか、青いバラのまぶしいような美しさや、けだかさや、気品とたとえられる。
パン: パンの木のパン[ランタン婆]
ヒカリゴケ: たぶん死体や骨の燐とかかわって妖しい青い光をはなつ<フェラ−ラの蛇穴>
白壇: [タリオ大公]の棺は、白壇でできており、棺の内部は油布、びろうど、粗塩の上に遺骸が安置されており、なかには没薬のかおりとカンの花の芳香がたちこめていた。<クム>
フジづる: [セム族]は、首や手首にフジづるをあんできれいな花を編み込んだしゃれた装飾品をつけている。
ぶどう: <カレニア>名物/<マドラ>特産の素晴らしいぶどうの酒/<クム>のぶどう酒<オルニウス号>/ぶどうの房[ライ=オンの顔ども]
フェリア: 常緑樹の広い葉の大木で、かなりにおいがつよい花<ユラニア>/フェリアは色白のたとえ。
フェビナ: 花<カリナエ小宮殿>
ポプラ: ポプラのようにまっすぐで[イシュト]
マウリア: 白く美しいクリスタル公妃を象徴するマウリアの花は、木に咲く花でトゲはヴァシャのトゲより小さいが、さわやかな甘い香りがし、葉は青く匂い、花嫁花婿の肖像画を飾ったり、白馬のたてがみと尾にあみこんでマウリアの花づなにしたりする。

その実は紫の宝石のような砂糖漬にし、花びらは熱い金色のお茶に浮かべたり、、マウリア酒にもする。
凛然たるマウリアの花にような姫君[ダリウス=>アムネリス]白いマウリアの花[ポム大公=>シリア]
マグノリア: ダリア島は、マグノリアの産地として中原に知られている。四季を通じて白いみごとな大輪の花をさかせるマグノリアは、この島にしか見られない花であり、そしてその果実を乾燥させたものは、中原に、媚薬、また没薬としてたいへん珍重される。

早咲きの花の花弁を乾燥したものも、きわめてつよい芳香を放つ香料となって、料理に独特の風味をつけたり貴婦人がたの肌にたきこめるものとして、1モルスコーンが同じ重さの純銀と同じほどの値で取り引きされる。

夏のマグノリアの花ざかりには、その花でかざりたてた海神ドライドンや神々の象をかつぎ出して、盛大なドライドン祭りが祝われる。マグノリアの白い花のよう[ポム大公=>シリア]マグノリアのシロップをかためたキャンデ−
松: [グイン]の松の根のような逞しい両腕
マリニア: 聖女王マリ−ナにちなんだ、<パロ>の国に咲く白い小さな優しい花で、カリンカよりも少し大きいくらいで、[アルミナ]は髪に白いマリニアの飾りをつけていた。

清楚で健気で優しく、雨に打たれる様は可憐で慎ましやかで大人しく、しかもしとやか、という形容で、マリニアの花のようなと[フィリス][リンダ][マリニア][バ−シア][シルヴィア]をたとえるが、[シルヴィア]は「下さるならロザリアかマウリアにして、マリニアは絶対に嫌」と云った。一方[マリウス]は[ミアイル]を道の辺のマリニアのように、ひっそりと白くあどけない花のようと称した。
マリンカ: マリンカマリンカ白い花よ、わたしは草原のマリンカよ、はやく見つけて私を摘んで、モスの祭りに髪にさしておくれ[リン・メイの歌]
マロワール: くちなしの花<ホータン>
ミーア: ミ−ア果は赤い汁をもち、汁は[セム族]の顔の彩りにつかわれる。
ミラニア: 花<カリナエ小宮殿>
ミル: 赤いミルの木の皮をむき、その皮を食すと身心がさっぱりする<まじない小路>
ミレニア: 花<カリナエ小宮殿>
麦: ブランからランゴバルトのあたりは、大麦小麦のほとんどを産出するケイロニア有数の穀倉地帯/ミルクで煮たひきわり麦のかゆ<ユラニア>/黄金なす麦畑/ガティ麦は風害に弱い。
ムルカ: 汁気の多い、赤くて丸いムルカ果<草原>
ムルム: 街路樹によく使われる美しい広葉樹<クリスタル>
没薬: キタイからケイロニアへの祝の品/[ナリス]好きな没薬の匂い/沒薬の水を入れた手桶で麻布をしぼり体をぬぐう<クムの娼家>
モミ: モミの香のさわやかなきびしいモミの森は、北国特有のモミの木と枯れ草のいりまじった匂いがして、[グイン]の郷愁をさそう。
桃: 桃の花のような少女[ナウカシア]
ヤク: バルバルといっしょにかじるが、赤と緑のとびあがるほど辛い細長い香辛料で、見かけと違い緑の方が辛い。<クム>
薬草: 薬草の汁は砂ヘビや砂虫、食肉ゴケを追い払い、火ぶくれや傷に薬草をあてがい応急手当てをおこなう。<ノスフェラス>
ユ−フェミア: 花が咲くまで非常な世話が必要であるが、そのかわりにおそろしく美しい花が咲くとされる。[ヴァレリウス=>ナリス]
ユーパス: 猛毒をはなつユーパス樹[ナリス=>アンダヌス]
ユ−レリア: ド−ルの愛でた、花芯には青ざめた女の顔をもち、夜になると世にも悲しい声で泣き叫んでひとの寿命を告げるというあの半人半妖の妖花。[イリス=>イリス]
雪割り草: かれんな白い花<アレイエ>
百合: 開きすぎた百合の花のように毒々しい[ユリウス]
妖花: 小昏い沼地に咲いている青白い妖しい花[ナリス]
ヨモギ: ノスフェラスの砂に埋もれている植物で、狗頭山、岩場に生えている
ライム: <パロ>
ライ麦: 荒びきのライ麦のパン<タルーアンのヴァイキングの食物>
ラニア: 花<カリナエ小宮殿>
ラム: 魚にしぼりかけるためのすっぱい果実ラムの実<パロ>
龍眼: <パロ>
リンゴ: かまどのうえにつるす乾リンゴ<ユラニア>
りんぼく: りんぼくのように黒いつややかな髪[イシュト]
ルノリア: 真紅の大輪の花で、香りはあやしくあでやかで、かぐわしく、<クリスタル>では並木となり、あざやかな真紅のルノリアのお茶にし、実は熟すとパンと破裂してしまう。髪を編んで、ルノリアの葉の冠のように形のいい頭にまきつけていた<アムブラのリギア>

ナリスの決闘時にフェリシアが胸にさしていた。[ナリス]は[リンダ]を、朝開いたばかりのルノリアの花のようなとか私の優しい華奢なルノリア花とか称する。
レンズ: 毎朝毎晩新鮮な実を食べる/陽光をほしかためたような黄レンズの実のほしたもの<パロ>
ロザリア: 紫と青の花で、[ナリス]が最近(48巻)最も好きで、アラバスターの花瓶にはいっていたりする。/[シルヴィア]は髪に編み込み/[マリウス]は[ミアイル]を少年の目はロザリアの花の色、青(青緑)、そして[エリナ]をロザリアの花のようにかわいいと称した/小さな白いマリニアなどでなく、華やかなロザリア[リンダ]/青いきりっとしたロザリアの花[イシュト=>ルネ]、マルガのか弱いロザリア[グラチウス=>ナリス]
ワラ: 寝床のしきワラ<オ−ダイン>ワラ布団<バルヴィナ>



【地域の植物相】
風が丘の大庭園: ルーン大庭園・サリアの園・ルノリアの園・ヴァシャの園・
イリスの園・ロザリアの園・マウリアの園<ケイロニア>
カリナエの小宮殿: 冬は水晶の屋根の温室で育てるので、季節の花々がいつも咲いていて、ほとんど世界中の花がみられる。
北街道: ユラニアの北西からヴァ−ラスの湖沼地帯へと向う北街道はどこまでも麦畑の続くアルセイス平野のたいらかな豊饒な沃野空、ゆっくりと森林地帯のけわしさへとうつりかわってゆく。
ケイロニア: 夏は短く、小さな白い花、黄色い花、ひっそりとした青い花がかえりみられもせず咲き乱れる。北方の森林地帯は、うっそうとしげる原生林で、有史以来、人間の手がはいってないようにみえ、からみあった枝、太い幹、そして濃い下生え−−濃緑もゆたかな、北の植物相を示す。
ホータン: さかさまの塔は、一本の巨大な木を彫り出して作った彫刻。
アルカンド: <アルカンド>では緑こい丈高い木々が石畳に影を落としている
ヴァラキア: 上ヴァラキアは、森の匂い、花の匂い、香の匂い、果樹園の匂い、下ヴァラキアは、磯の匂い、潮の匂い、魚の匂い、黒蓮の匂い、汗の匂い、揚物料理の匂い。
ヴァルハラ: 美しく色付く落葉樹、果実のたわわに枝に光り、小鳥や小動物がたわむれかけまわる落葉樹の林は影をひそめ、かわってするどく天をさす、暗緑色の針葉樹の林が現れてきた。<ヴァルハラの村の北>
白骨の森: 白骨のように見える枯れ木の森で、昔ここにたくさんの死体がうめられたので、死体からでるリンがこやしとなりすぎて木が育たず、夜中になると青く燃える。<ホ−タン>
フェラ−ラ: クムの一帯によく似た、なだらかな茶色がかった緑の山々と、そして葉の広い緑の色濃い木々の林がずっとひろがっていて、小さな竹の小舟が行き来するいく筋にもひらかれた細い運河がのびており、そのあいだには竹林が茂って、水をたたえた水田がひろがり、その向こうには畑や果樹園がひろがっている。

風土は熱帯雨林で、水田のへりには巨大な葉をもつ美しいヒスイ色の植物がゆったりと葉を茂らせて、そのあいだに真っ白なとても美しい花を咲かせている茎もあった。畑にはまた黄色い愛らしい花やうす紫のけだるな美しい花が咲き誇っている。林は木々がしげりあい、ツタがからまり、びっしりと葉や草が密生してなかをのぞけないくらいである。



【花言葉】
アムネリア: <激しい偽りの愛>
[悪意=ロベリア]
[偽り=ホウセンカ]
[移り気な恋=ダリア、ワレモコウ]
フェリア: <心がわり>
[心がわり=シンゴニュ−ム]
[移り気な恋=ダリア、ワレモコウ]
マリニア: <不安な愛>、<ひそやかな真実の愛>
[こころもとない愛=クジャクソウ]
[真実の愛=ゼラニウム]
マウリア: <孤独>
[孤独=ヒ−ス(エリカ)]
ロザリア: <自由>、<貞節と情熱>
[自由=ひえん草]
[自由な心=月見草]
ルノリア: <私をみつめてください>、<燃えるような愛>
[私を思って=ロ−ズマリ−(まんねんろう)]
[私を愛して=とらゆり]
[燃える愛情=ミズタガラシ]
[熱烈な恋=たちあおい]
[情熱的な恋=ケシ(赤)]




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