紙飛行機の作り方
Progression


ゆっくり作りましょう。とくに接着剤が固まるまで。 時間が軽くて丈夫な紙飛行機に仕上げてくれます。
紙飛行機のはなし目次

工作に必要なもの
Craft

紙飛行機は、ケント紙という厚めで丈夫な紙を使います。 曲げた時の感触は、郵便はがきに近いものです。 文房具店か画材店で購入することができます。

ケント紙を貼り合わせる時の接着剤は、速乾性のセメダインを使います。 セメダインは乾くと硬化するので、 貼り合わせた機体は予想以上に強化されます。 事務用のりは手軽ですが、硬化しないので丈夫な機体を作れません。

ケント紙に部品の図面を書き込む時は、定規を使います。 5mm間隔で方眼がプリントされている定規を使うと、 簡単に直角や平行線の正確な図面を引くことができます。 ケント紙から部品を切り出す時は、カッターを使用します。

胴体の貼り合わせ
Bond Glue

胴体は、数枚の部品を重ね合わせる造りになっています。 胴体中央の部品に1つずつ外側の部品を貼り合わせる作業を繰り返します。

接着剤は付属のへらを使い、貼り合わせる面の全体にむらなく塗ります。 主翼を取り付けるのりしろは外側に折って、接着剤が付かないようにします。

部品を1枚貼り合わせるごとに、胴体を白紙にはさんで強く押えます。 余分な接着剤は、重量のバランスを崩したり、 硬化後に胴体が曲がる原因となるので、押し出してしまいます。 すべて貼り終えたら5〜6時間乾燥させます。

翼の取り付け
Flat Mount

翼の揚力が左右均等でなければ、紙飛行機は安定して飛びません。 翼を胴体に取り付ける時には、ずれや歪みに十分注意して下さい。

胴体の主翼との接着面の凸凹は固い道具でつぶし、 のりしろも胴体と同じ高さにならします。 主翼をのせた時に傾かないかどうか確認して下さい。

主翼は水平尾翼より後に取り付けます。 主翼を取り付けた後に別の作業をすると、 主翼に手が触れて位置がずれてしまう危険があるからです。 主翼と胴体との間にすきまが生じないように、 接着剤が固まるまでしばらく保持して下さい

重心の調整
Gravity Adjustment

重心と揚力中心を合わせる作業は、機体が完全に完成した後に行ないます。 揚力の中心は主翼中央にあります。 ここを指で支えて機体のバランスを観察して下さい。 重心が合っていなければ、機体は重い方へ傾きます。

機首が軽い場合は、機首にケント紙を追加して重心を前方へ移動させます。 逆に機首が重い場合は、カッターで機首を少し削って下さい。

重心と揚力中心のバランスがとれた時、 はじめて紙飛行機は安定して飛べるようになります。 根気よく丁寧に調整を続けてください。

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Hideyuki Kikuchi (gotha@ops.dti.ne.jp)