vol.3 乾杯は宴の始まり、明るく晴れやかな幸福感を振りまきましょう!〜乾杯曲えらびの巻き


 こんにちは、毎日暑いですね。ビールやシャンパンでつい「カンパ〜イ!」なんて、やりたくなっちゃいますね。今回はその披露宴における「乾杯」BGMのご紹介です!乾杯の合図とともに曲スタート、拍手喝采の渦=宴の始まりですよね、なので頭にちょっとしたインパクトがあるものやイントロ短めの曲が、場を盛り上げるきっかけをつくるポイント。宴は始まっているのに曲がいつまでたっても本題に入らないとシラケてしまいますから。

 それでは早速「使える曲」をご紹介しましょう!
 夏真っ盛りの1曲目はプリズマチカイパネマの娘」。ボサノヴァの名曲にドラムンベースを融合させた名カヴァー曲。アタック感のあるピアノにリズムがプラスされてグンと華やかになります。ドラムンベースといえどもひと味違った清涼感とキャッチーさがあって、かなりオシャレ。この曲が入っているアルバム「アール・リヴレ」は他にもイイ曲(使える曲)が沢山収録されています。乾杯から食事歓談中BGMと続くので、そのままCD流し続っぱなしでも良いくらいグーなアルバムです。
 お次はガーデンでの披露宴に最適の一枚!イギリスのDJチーム、カーミンスキー・エクスペリエンスが選曲したラテン&ブラジルのコンピレーション・アルバム「エスプレッソ!エスプレッソ!」。この1曲目セルジュ・ゲーンズブールの「コーヒー・カラー」。イントロがパーカッションに陽気なベースが重なって、ムードあるゲーンズブールの歌が入るラテンな1曲。イントロもっと華やか目がいいならば、5曲目サンバの巨匠、マルコス・ヴァーリの「ペピーノ・ビーチ」。男女デュオのハーモニーが明るく爽やかな微風サンバ、全編チュルルル・チュッチュル〜というスキャットで顔もほころびます。上に紹介したアルバムと同じで、これもそのまま流しっぱなしでも十分いけるセンス良しのアルバム。全23曲なのでこの中から自分でお気に入りを探してみるのもよいですね。
 そしてブラック系では、スティーヴィー・ワンダーファン・デイ」。これはスパイク・リー監督の映画「ジャングル・フィーヴァー」のサウンドトラック1曲目に入っている曲、タイトル通りの楽しい日を演出してくれるブラックコンテンポラリーの名曲です。スティーヴィーの伸びやかな歌声や途中に入るハーモニカの調べは、真っ青な空を彷彿させるくらいの晴れやかさ、顔がほころびますよ。個人的にも超お気に入り曲です。同じ感じでもう1曲。クインシー・ジョーンズの「バック・オン・ザ・ブロック」12曲目「トゥモロウ」。しっとり落ちついたイントロ、ヴォーカルはクインシーに見いだされた少年時代のテヴィン・キャンベル。透明感のあるハイトーン・ヴォイスはこの頃ならではです。
 女性ヴォーカルも紹介しましょう。ソニアのサードアルバム「エンジェル」2曲目の「レット・ディス・ラヴ・ビー」。ソフトなハーモニーでちょっぴり切なく、それでいて広がりのあるヒップホップ・ソウル。彼女の歌声には「愛」や「喜び」が溢れていて、ビー・ハッピー間違いなし!最近のリリースものだとマンデイ満ちるユー・メイク・ミー」なんていいですね。mh...というスキャットが平和な幸福感を振りまきつつ、ホーンセクションが入り、リズムが入り、そしてドカンとはちきれます。こちらはイントロ長めなので17秒目くらいからフェードインするといい感じです。7/23にリリースされたばかりなので、FMやレコード店の試聴機でチェックしてみて下さい。マンデイ満ちるはアシッド・ジャズの匂いが濃いですが、この曲はどっちかというとUKソウル的。(ちなみにCDの盤が真っ赤なんですよ)
 続くBGMですが、今ならラヴァーズレゲエをオススメしたいです。ジャネット・ケイサンドラ・クロスといったアーティストの新作が続々と出ているのでレコード屋でチェックしてみて下さい。スウィートで涼しげな女性ヴォーカルがBGMにピッタリです。こちらもタワーレコードなんかで試聴できると思いますよ。

 迎賓曲や食事歓談中のBGMといった部分は、選曲という意味で一番遊べるところ。披露宴のトータル・コンセプトにそって、自分のお気に入りや思い出の曲を、是非是非つなげて楽しんでみてください!


---PRISMATICA/AR LEVRE(1曲目)VICP-5838
---KARMINSKY EXPERIENCE/ESPRESSO ESPRESSO(1曲目と5曲目)POCD-1941
---STEVIE WONDER/JUNGLE FEVER(1曲目)POCT-1935
---QINCY JONES/BACK ON THE BLOCK(12曲目)NPCR-333
---SONYA/ANGEL(2曲目)VICP-60168
---マンデイ満ちる/YOU MAKE ME(1曲目)POCH-1715


(1998年/8月号)



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