SIEM REAP
5日目アンコールワット見学

 朝6:30起床。8:00にバイタクの兄ちゃんが迎えに来るので、焦ってシャワーを浴び、支度をする・・・が眠い。同室のT原さんは至ってマイペース。「バイタクは待たせとけばいい、まだのるって言った訳じゃないから。」ティピカル・ジャパニーズの私は時間を気にして行動しているというのに、この気構えの違い。「私が合わせることはないんだ。まいっか。」とのんびりしようとした矢先にドアノック。「good morning!」おお、時間よりも早いじゃないかっ、バイタク兄ちゃん。普通なら朝日を拝む為、5:30に出発する人が多いらしい。今日はさすがにパスパス。そして・・・

いざ!アンコールワットへ!

 しかしながら腹が減ってはナントカだ。まず道ばたにあったサンドイッチ屋へ立ち寄る。種類は結構豊富、悩んだ末ヘルシーにチーズ&ベジタブルに決定。T原さんと注文を伝えると、店のおばちゃんがどこかに行ってしまうではないか。あれ〜と思いつつも、待つしかないではないか。どこいったおばちゃん。
 店(といっても露天みたい)の周りには子供達が遊んでいる。荷車に乗ったり、とことこ歩いていたり、クメールの子はホンットニカワイイ。看板の前で女の子に立ってもらって写真を撮る(この時の写真はナイスショット・そのうち掲載)。おばちゃんが帰ってきた。どうやら材料を仕入れに行っていたらしい、まったく(笑)。

 サンドイッチを仕入れてバイクにまたがる。暑いから風を切るバイクはキモチイイ、もちろんノーヘル。すれ違うバイクは3人も4人もギュウギュウに乗合してる。こっちではトラックもバイクもギュウギュウがザラなので、すれ違って混み具合を品評するのが楽しいったらありゃりない。私のバイタク兄ちゃんヴィチェットは女好きらしく、T原さんが乗ろうとしたら「ダメダメ!俺のバイクであんたの体重は持たないよ」と私に乗れという。後で聞いたらT原さんが乗ったバイクよりも馬力があったらしい。それに体重軽い方がもちろん燃料が少なくて済む。知能犯である。後に休憩に入ろうとする店に向かうときも「あの店には可愛いギャルがいるんだぜ」とか「ナイトクラブが好きさ」とか、まさに青春まっただ中のヴィチェット君23歳(たぶん)。

 話はそれたが、バイタクで走ること数分。アンコールワット地帯のゲートに到着。3日券を購入、40ドル高い!。このお金は遺跡の復旧作業に使われるということだが、それも怪しいとガイドブックに書いてあった。が、ここまで来てアンコールワットを見ずしてどうする(ゲートでは入る度にチケットをチェックされた、T原さんが一度チケットを忘れて街まで戻って大変だったので、アンコールへ行く皆さん気を付けましょう)。ゲートを抜けて真っ直ぐ行くと、目の前に湖らしきモノ(アンコールのお掘りだった)が見え、その後ろに徐々にそびえ立ち現れたのがアンコールワット!!!スゴイ。壮観。とにかくでデカイ。有無を言わさぬ迫力と感動で口があんぐり開いてしまった。「キテヨカッタ・・・」別世界である。タイムトリップしたかのような錯覚。景色も当たり前だが日本とはまるで違う。

 入り口でバイタクと集合時間と集合場所を決めて、ひとまず解散。目の前にそびえるアンコールワット、架かる橋には物乞いの方たちがあちこちに見える。1つ目のゲートをくぐると、さらに近くにアンコールが。ゲートを一つくぐるごとに見える景色が違うのだ。建物が重なり合って、全く違う景観を楽しめる。そしてそこには・・・「オネサン、オネサン、コレキレイ、ヤスイ」憧れのクローマがそこに(クロマー、クローマどっち?)。が、まずは遺跡がさきなの、ごめんなさい。

 遺跡の感想は書くと野暮になりそうなので書きません。とにかくクメール人の根気の良さと高い芸術性にはただただ、オドロキと尊敬あるのみです。旅の写真の3分の2は遺跡の写真になってしまった・・・。
 遺跡の中には物売り&ガイドの子供達がたくさんいる。私たちも知らないウチに後ろをついてきて彫刻を指さしながら「これは○○神で・・・・」と説明を始める。ノーガイドと言っても日本語の勉強と言ってついてくる。後で絶対請求されるに違いないと警戒しながらも子供は可愛い。それによくこんなに勉強しているもんだ。私も含めてこの子達の勤勉さを見習い爪の垢でもせんじて飲ませたい所である、日本の若者たちに。といっても生活手段なんだから、こちらの子供達はみんな「本気」だ。ひとしきり回って、サー帰ろーというところで「マダム、ワタシハ日本語ヲ勉強シテイマス。ワタシノ先生タイ人デス。授業料ガ払エマセン。500Bクダサイ・・・」「エッ?」いくらなんでもそりゃ高すぎる!といったら「ワタシタチ3人分」エッ?ガイドをしてたのは主にあなた1人で他はくっついてきてただけでしょ?相手もひかない。徐々に値下げ交渉。T原さんは「そんなに払う必要はない、しかし彼らはこれが商売だから払わなければ」とサバッとしている。ワタシもそう思う。相談して150B払った。そしたら「コレダケデハ授業料ガ足リマセン・・・」と泣きついてくる。可哀想かな、と思えどもT原さん「これ以上払う必要はない」うむ。結局出口ギリギリまで「オネガイオネガイ、アト1ドルダケ」とついてくる。ワタシは「!」と思ってついに1ドルあげてしまった。この忍耐相撲についに負けてしまった。そうすると、あれだけ悲壮感たっぷりだった子供達が一気に「ギャー、ニヤリ」と去っていった。してやられたり。一つ勉強。

 一旦ゲストハウスへ引き上げ、冷たいアンコールビールを飲む。ウマイッ!ここで言うビールは全て大瓶。普段なら1人で大瓶はトゥーマッチな所だが、ナンセ暑いからぺろっと行ってしまう。喉に潤いを与えると、次はこの町のネットカフェ目指して炎天下散歩。さすがにこの陽射しと気温にはまいってしまうが、とにかく歩く。ネットカフェは接続事情がきわめて悪いのと、1分1ドル弱という激高にあきらめる。そしてオールドマーケットでおみやげ用のクローマをゲット。10本で8ドルにしてもらった。お姉ちゃん、悪いね。

 さすがに熱射病になりかけそうだったので、ゲストハウスでしばらく休み、いざ、アンコールトムへ出発。トムもスゴイ迫力だ。こっちはブッダの顔だらけ、壮観。ゲートも顔だらけで大迫力。 ここを遊び場にしている子供たち多数。みんなおませで可愛い。言葉を教えてくれたり、からかって遊んだり、鬼ごっこもどきしたり。でも「1ドル」の言葉はここでもかかる。「あげれないの」と悲しい顔をしてみせると、慣れているのかニコニコ笑って遊び続ける。何だかフクザツだけれど、しっかり遊んでしっかり楽しんだ。ブッダの顔の横によじ登って写真もとったし。クメールの親父さんが同じ場所に横になってたので(結構高さがあって恐い場所なのに)避けようとしてくれたが、せっかくだから一緒にパチリ。

 最後にプノンパケンという山というか丘に登って(アンコールワットもそうだが、ここの階段はきわめてステップの奥行きが短く急激に急なのだ。危ない。アンコールワットに登っている途中に墜ちて亡くなった人が絶対いるに違いない、危ない。自分の親の世代だったらかなりやばいと思う(危なくて))。ゼイハァいいながら上り詰めると、そこに夕日はなく・・・ガックリ。W辺くんと上で遭遇。「僕もう降ります」そうだ、降りる作業があるんだ。プノンパケンは一度登ったらもう登りたくないと誓える急激な場所だった。滞在中空の具合が悪くて夕日を拝めなかったのが残念だったなぁ、夕焼けは綺麗だったけど。

 夜はT原さん、W辺くん、ライダーTくんと一緒に、シアヌーク殿下の別荘を横切って、屋台にご飯を食べに行った(虫の佃煮も沢山あったぞ、食べなかったけど)。カンボジア料理はウマイ!ここで初めてアンコールビールの黒を飲む。これが、サイコーに、ムッチャクチャ美味しいビールだった。感動の幕切れ。

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