'00.02.26のツーリングレポート by 鞍馬

・NEXT氏が「KTMのシート改良の具合を確認する」と言い出し、行って来ました真冬の林道ツーリング。今回もハプニング発生!。と〜ってもスリリングでした。

 前々から「KTMはシートが固く、ハンドルの振動が大きい」と不満を持っていたNEXT氏、色々工夫を重ねて納得の行く改良が出来たので「ツーリングに行きたい!」とお誘いが掛かりました。

 目的地は、茨城県大子町袋田の滝。周辺の林道を軽〜く走って、近所の温泉にゆったり浸かって来ようと言う予定。

 NEXT氏以外はろくに林道を走った事が無い事と、最も寒い時期と言うことが重なった為か?参加者は会長(XR-BAJA),NEXT(KTM),Goldman(XLR-BAJA),鞍馬(XLR-BAJA)の4名のみでした。


 さて当日の朝、5時に起きたらめちゃくちゃ寒い。季節柄、山に入ったら雪が積もっているかも知れない事、林道ビギナーが3人も居る事から、「誰かしら、痛い目に遭うかも知れないな〜」とういう不吉な予感を胸に、自宅を後にしました。

 走り始めると、やっぱりむちゃくちゃ寒い!。首都高料金所で止まったついでに合羽を着こみました。これで何とか寒さはしのげるようになり、予定通り7時前には常磐道守谷P.Aに到着。

 定刻通りに全員集合しミーティング。天気予報によると、この冬一番の冷えこみ、その上夕方から雪が降るらしいとの事なので、早めに帰路に着く為にさっさと出発しました。那珂I.Cで降りたころには、皆の頭の中は「寒い」という一言で埋め尽くされていました。途中2回の休憩をとりながら、一路118号線を北上しました。


 袋田の滝まであと7km程度、日も漸く暖かく感じはじめた頃に事件は起きました。緩い左カーブの入り口に、工事中の為、片側通行信号待ちの車の列が先に見えました。当然減速した・・・その瞬間、先頭を走っていたNEXT氏が「すってんころりん」結構な勢いで転がり、滑って行く様が見えました。幸い、人車共にセンターラインを超えることなく、停車していた車にぶつかる事も無く、何とか滑走が止まりました。

 本人がすぐに立ち上がったのでホッとしたのですが、それも束の間、片手でバイクを引き起こそうとして起こせないで居る。どうやら右手を負傷した模様。

 取りあえず皆で歩道に避難し、負傷の程度を確認しました。左側に転倒したのですが、何故か右手首を捻挫してしまい、動かすのもままならない状態。バイクは何とか自走可能なので、暫く様子を見て、痛みが引く様だったら自走して帰る事としました。

 そのまま歩道で様子を見ていたら、前の民家の方が心配して声を掛けてくれました。隣のおばあちゃんは、わざわざ湿布薬を持ってきてくださいました。感謝!。

 何で転んだのか?その場で検証・検討しましたが、道路が凍っている訳でもなく、慌ててブレーキをかけた訳でもなく、良く解りません。「寒さで体の感覚がおかしくなり、思っていた以上に強くブレーキをかけたのであろう」という推論で、皆の納得する所となりました。

 さて、寒風吹きすさぶ中、いつまでも歩道に座り込んでいるのも大変なので、1km程手前に「関所の湯」なる看板があったことを思いだし、そちらへ移動しました。飲食堂と温泉が一緒になったような、「よくある温泉屋さん」って感じでした。

 すっかり冷え切った体を温めるべく、すかさず風呂へ・・・・。負傷したNEXT氏は「打ち身には温泉!」等と言いながら、迷わず一緒に温まりました。未だ時間も早かった(10時位)為か?浴場も空いていて、雪を見ながら露天風呂に浸かり、とっても気持ち良かったです。

 NEXT氏が当分動けない事から林道は断念し、夕方までそこに留まる事にしてのんびりし、「軍鶏の唐揚げ」、「蒟蒻のさしみ」(とろける舌触り。他では食べた事が無い食感)なんかが美味しかったです。

 そんなな中、給仕の高校生くらいの女の子がお運びのついでに「お客さん、さっき家の前で転んでた人ですよね〜」とのたまった!。どうやら、最初に声を掛けてくれた夫婦の娘さんらしいのです。あーカッコ悪〜。

 なんとか夕方には、痛みもほんの少しだけ引いてきたので、自走して帰る事にしました。

 もと来た道を引き返し、常磐道に乗って暫く行くと、シールドに水滴が・・・・。いや、水滴でなく、雪だ!雪が降ってきたのです。積もられては帰ることが出来なくなってしまうので、そのまま強行軍。しかし、雪はどんどん激しくなって行きます。シールドは曇るわ、シールドに雪が積もるわ、ノロノロ運転になるわ・・・あー恐い。

 「こりゃ今回も泊まりかな?」なんて思って居たのですが、交通量が多かった為か?道路上に積もる程にはならず、2時間ほど雪にさいなまされた挙句、何とか首都高入り口まで辿りつきました。

 外環・首都高に入るとピタリと雪は止み、全員無事(一人怪我したけど)に帰宅しました。

 結局林道は走れませんでしたが、普通のツーリングでは味わえない「長湯」のおかげで、とっても楽しかったです。雪中ツーリング初体験もしたし・・・。

 その後のNEXT氏ですが、病院で見てもらったところ、手の甲の骨が欠けていたそうです。当然添え木で固定と相成りました。ちなみに、「怪我した日に温泉に入った」と言ったら、お医者さんにあきれられたそうです。

今回の教訓

・自在な運転が出来なくなるほどの寒さが予想される時期・距離のツーリングは危ない。
・骨折の疑いがある特は、たとえ温泉であっても風呂に入ってはいけない。
・天気予報で「雪が降る」といったら、本当に雪が降る。

皆さん、NEXT氏の尊い犠牲を無駄にしない様に、活かしてください。
(「教訓どころか、常識だよ」と言われそうですが・・・)



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