diary
2001年03月

ごきげんよう

2001/03/31[Sat] 02:58

 どこからか「まだ行かないで」という声を聞きつけたかのように、冬が戻ってきたような日でした。

 今月の更新回数は今日を含めて6回。とても日記とはいえないような回数ですね。

 今月の日記本文とタイトルがオカシイのでは? という問い合わせが。はい。オカシイですねえ。でもワザとなんですけど。最初の日記にテキトーなタイトルを付けたのが始まりで、そのテキトーなタイトルをネタにして次回の日記のマクラを書く、ということを特に意味もなくやってみました。本当に意味がなかったのですけど。

 来月はもっともっと更新しましょう。なんといっても新年度の始まりですし。

 それでは、ごきげんよう。

どこからか

2001/03/23[Fri] 21:57

 時を戻せるとしたらいつまで戻りましょーか? そんな不可能なことを考えながら、何気なく見上げた桜の樹の枝先にはほころんだつぼみ。

 しばし凝固。わりと驚愕。それとなく感動。

 いつも考えることだけれど、時が戻ったとしても、その時点から始まる未来において、ぼくはきっとこれまでと同じ選択肢を選ぶに違いない。そうして戻った時間ぶんの時間が進むと、今のぼくと寸分違わぬぼくがここに立っている。のだ。たぶん。

 だからこうしてここに立っているぼくなのだけれど、もしかしたら本当は誰かの仕業で何度も何度も時が戻って戻って、そして戻ったぶんだけ時間が経っているのかもしれなくて、同じ時を何度も過ごして、結局同じぼくにしかなれなかったぼくなのかもしれない。

 なんて愚にもつかないことを桜の枝先を見ながら考えていると、はるか青い上空にミールが落下していくようすが見えた。もちろんウソですが。

時を。

2001/03/22[Thu] 19:23

 記憶が飛ぶ。
 記憶が跳ぶ。
 似ているけど違うよなあ。と思いながら、今月号の進行が終わってからこっちを思い出してみたりもしているのですが。この世は自分の記憶すらままならないものなのですね。
 問題は、記憶が飛んだのか記憶が跳んだのか? というところ一点に絞られるワケですが一点ではなく二点ですね。ああままならない。

 イロイロままならないことをいいことに、仕事もままならない状態です。ままなりませんままなりません。

 ということでパパになりました。
 いや。ウソですけど。

トべる?

2001/03/12[Mon] 18:00

 もしや春なんじゃないのか? と道端のネコに訊ねると、眠たそうに片方の目を半分だけ開けて、にゃあ、と答えます。なるほど。やっぱり春なんじゃないか。

 と、風邪から復活したわりにはどーも鼻汁ズビズバ状態だなあ、とか思いながら保湿ティッシュの恩恵を授かっていると、眼球および眼球周辺がカユイのです。ということはなんですか。花粉症ですか。

 昨年までは、なぜだかスギ花粉には反応せずに、花見明けのころのナニモノカの花粉にのみ反応していたぼくなのでした。が、今年からはスギ花粉鼻水ズビズバ同盟の1人として生きていかなければならないようです。がっくし。

 その鼻水ズビズバ状態を回避するために、仕方なく鼻炎用薬品を飲むのですが。この鼻炎用の薬品というのはなんでこんなに頭がぼーっとするのでしょうか? 飲んでいると確実に思考能力が削られています。しかし飲まないと鼻水ズビズバはとめどなく、それこそ奔流のごとくほとばしるので、仕方なくぼーっとしているのですが。

 おお! ぼーっとしているうちに今月の進行も終わっているじゃないですか。はて。

春じゃ?

2001/03/07[Wed] 04:26

 朝が夜で夜が朝です。狂っています(おおむねぼくが)。

 今の住処に移る前、ぼくは自転車通勤でした。その行き来によく出会うヒトがいました。

 年の頃は60歳くらいの男性。おそらく脳内出血系の病気にかかったのでしょう、半身を引きずるようにして、それでも杖をつきながらゆっくりゆっくり歩いています。会社から家の近くまで、長い長い緑地帯が続いていて、ぼくはそこを通勤路にしていました。爽やかなその緑地帯は、イヌの散歩を初めとする多くの人に好かれているようで、彼もまたそこを好んでいるようでした。
 彼がつく杖には、ドラえもんとピカチュウという偉大な国民的アイドルのヌイグルミキーホルダーがついていました。彼の杖と不自由な足が1歩進むたび、なんだか争うようにドラえもんとピカチュウがゆらゆら動きます。もしかしたらお孫さんにプレゼントされたのかもしれません。彼はその杖をついて、ゆっくりとじんわりと彼なりのリハビリをしていたのでしょう。

 ぼくがさっさかさーと自転車をこいで彼とすれ違ったり、ゆっくり歩く彼を追い抜いたり、カサを差した彼の顔は見えないけどキーホルダーだけを見ながらすれ違ったり、そんな日々が続きました。
 彼に会うたび、だんだん、だんだん彼の歩き方からぎこちなさもとれているような、そんな気もしました。

 ここでよく考えてみると、ぼくの生活っていうのは、サラリーマンとは言い難いメタメタ不規則状態なワケです。早朝に帰ったり夕方出社してみたり、逆に、たたき起こされて早朝出社したり、昼飯を食って眠くなったから帰ってみたり(これはウソ)。特に自転車通勤をしていたときはそれが非常に激しかったのです(今は基本的に電車通勤なのでだいぶマシになりましたが)。
 そんな不規則なぼくと彼がよくすれ違う、ということはどういうことでしょう? 偶然が偶然を呼んだ? そんなバカなことはありませんね。

 きっとこうだと思います。
 ゆっくりじんわりと彼は、1日のかなりの多くの時間を、杖をついて歩くというリハビリに捧げていたのでしょう。もちろんそれ以外にも、病院に通って病理訓練なんかも受けていたかもしれません。アレって大変なんですってね。痛かったりして。それはともかく、ぼくとほとんど毎日すれ違う確率が生まれるほど彼は、長い時間にわたって杖をついて歩いていたに違いないわけです。

 そんな彼と、今日たまたま会社の近くですれ違いました。もう半年以上前にすれ違ったきりです。
 あいかわらずキーホルダーは杖の柄にぶら下げられていて、なんだか争うように揺れています。でも、ドラえもんもピカチュウもだいぶ薄汚れて、国民的アイドルも形無しです。
 そして彼は、半年前に見たときよりもはるかに足を引きずらなくなっていて、ほとんど普通に歩いていました。どうやら彼のリハビリは成功したらしいのでした。
 ぼくも今日は歩いていたので、彼とほとんど変わらないスピードですれ違いました。そしてそのとき思わず笑顔で頭を下げてしまったのでした。あわわわ。不審に思われるッ! そんなぼくの危惧にも関わらず、彼も笑顔を浮かべて、ペコリと頭を下げてくれたのでした。

 彼はきっともっとよくなって、いずれ苦痛を伴わない、リハビリではない散歩を楽しむようになるでしょう。でも、そのときもあの杖を手放さないでいっしょに歩くんじゃないかなあ、そんな気がしています。

 それで原稿は? 
 さてどうしましょう。イロイロと狂いつつあるようです(おおむねぼくが)。

リハビリ中

2001/03/06[Tue] 04:48

 連日更新途絶えましたね。そんなにつづくと思ってたんですか? バカですねえ(おおむねぼくが)。

 イキナリ風邪をひいたのでした。39度も熱が出てみたりして。関節もガクガク痛かったりして。アタマが2倍にふくれあがったような感じもしたりして。

 というのも、こないだの日記にも書いたとおり、のけぞりに幕張までMacExpoなぞを見に行ってしまったのが運の尽きだったわけです。前日までの春陽気なぞどこ吹く風、というかなにこの風? という雨の混じった寒風にぼくの繊細で脆弱なカラダは一気に風邪に蝕まれてしまったのでした。

 とかいって、じつは床にひれ伏して恨めしく天井を見上げるほどの病気(ただの風邪ですが)は久しぶりだなあ、なんてことを熱に浮かされた状態で考えてみたりもしていました。
 冷静に考えると(熱に浮かされながら冷静にというのもオカシイですが)、上京してからは3度目の高熱です。20歳を超えた頃から、風邪=高熱という図式ができあがってしまったぼくは、その中間地点の「うーん風邪かも……」状態っていうのがほとんどなく、「なんかオカシイ(おもに関節が)」→体温計の数字を見て愕然としながらぶっ倒れるというプロセスを経て布団へと辿り着くことが多くなったので、一度の病苦が一大イベントとなり、その倒れっぷりをイチイチ覚えていたりするんですね。

 とか書いているうちに(この日記の書き始めからすでに5日が経過していたりします)だいぶん体調もよくなってきました。いまだにノドがエゲエゲしたりもしますが、まあなんとかなるだろうという感じですがこの例によって昼夜逆転はいかがなものでしょうか。



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