NN4 でのチェックを続けている理由
この場を借りて、恨み言を書いておきますが;
- Netscape Navigator / Communicator 4 という「欠陥ブラウザ」のシェアは、IE4 / 5(当時)により急速に駆逐されていくわけですが、当サイトのアクセス統計では、5% そこそこになった時点から、なかなかそれ以下には減少しなくなりました。
- ウェブサイト制作者側にとっては、「5%」という数字は無視し難く、IE4 / 5 と NN4 の表示の整合性を取り続けなければなりませんでした。
- 一体このために、世の中でどれほど多大な時間とエネルギーが費やされたことでしょう。
- 当サイトのアクセス統計では、2005年後半~2006年には 1% を切るところとなりましが、未だに HTML の教則本の類には「NN4 対策」が掲載されている、というような「後遺症」が見受けられます。
- このいわゆる「ブラウザ戦争」については、Microsoft の OS への IE バンドル政策によりシェアを伸ばした、ということが強調されますが、筆者は意見を異にしています。
- これは単に、普通の商品が欠陥商品を駆逐しただけ、です。
(現に Windows OS にバンドルされている機能でも、市販のソフトの方がシェアを占めている例は枚挙に暇なし)
- 「Microsoft が嫌い」といった理由で、頑なに NN4 を使い続けた「5% の人々」の罪は、極めて重いものです。
- 適切に CSS やフォント指定ができないことにより、どれほど Web 上での表現が制限されたことか。
結果として、Flash や画像による表現を「せざるを得なくなった」のだと考えます。
(今でこそブロードバンドな世の中となり、これらの表現手段が批判されることは少なくなりましたが)
- そして、「TABLE によるレイアウト」は間違いなく NN4 がもたらした負の遺産です。
(当サイトも、こればかりは当分脱却できそうにありません)
- これら限らず、「NN4 を頑なに使い続けた人々」が世に与えた悪影響は計り知れません。
使っている本人も、NN4 が「どうしようもないブラウザだ」ということはわかっていたはずです。
彼等の猛省を望みます。
参考サイト:
> N.C.4 という悪夢 - ブラウザ小史 、ブラウザ評価
さて、ようやく本題。
ここまで私が酷評する「欠陥商品」でのチェックを続けている理由、ですが、これは;
- NN4 は「HTML 文法の誤りに対する許容度が低い」ことにあります。
- 対する IE や Firefox は、文法の誤りに対して許容度が広い、という鷹揚。
- HTML を記述していると、どうしてもミスはつきもの。
ところが IE や Firefox では、そのミスが覆い隠されてしまう場合があるのです。
- その隠されたミスを、NN4 は浮かび上がらせます。
(文法チェックよりもビジュアルで見る方が確かな場合がある)
- また、「欠陥商品でさえ」(最低限の)表示ができる、ということは、「大概のブラウザで表示できる」、と推定されます。
これは Mac 環境等、多種多様な環境を持たない筆者(というか、プロの Web デザイナー以外の人々は皆そうでしょう)にとっては、一つの指標となります。
まあ、何とかとハサミは使いよう、ということで。
結果として、当サイトを NN4 で見ても、それなりに表示されると思いますが、それは決してサポートしている、という意味ではないこと、重々認識願います。