ツアー3日目

 

 

7/1/2000 氷河急行の旅とツェルマット (ツェルマットへ)

1. 氷河急行 (Glacier Express)

サンモリッツ午前9:30発の氷河急行でマッターホルンの麓の町ツェルマットへ向けて出発。7時間半の鉄道旅である。
この氷河急行の旅は人気コースでもあるが、起点のサンモリッツから終点のツェルマットまで全線を乗車するツアーは少ない。バス移動をメインに一部鉄道を組み合わせるツアーが多い中、今回参加したツアーは自由時間が多く、鉄道旅中心の企画がポイントとなっている。7時間半も鉄道に乗っての旅というと閉口する方も多いかもしれないが実際は車窓風景もすばらしくゆったりと旅ができる。むしろ贅沢と言えるかもしれない。イタリアでもスイスでも、余計な車内放送や案内は一切無い。発車時刻になると音もなく発車する。一人旅の場合は、入念に下調べしておかないと降りる駅を間違えたりするかもしれない。(もっとも、それはそれで楽しいものだと私は思うが) サンモリッツを発車してしばらくすると列車は山腹にへばりつくように大きなカーブを描きながら谷底に降りていく。ループ橋やトンネルの連続で変化に富んだ景色が展開する。列車はこのようにして山越えと谷越えを繰り返す。それだけに景色の変化も激しい。窓を開け自然の風を受けながら景色を堪能できるのは実に気持ちがよい。私は時間を忘れ窓から顔を出して外の様子や走っている列車の写真を撮り続けた。時折、現れる氷河の大きさに驚きもした。 この長い鉄道旅の後半、Visp(フィスプ)を過ぎると渓谷沿いの険しい景色となり車窓から谷底をのぞいても見えないくらい深い。この谷の一番奥に位置するのが私たちの目的地ツェルマットになる。地球温暖化の影響か近年、スイスの氷河のスケールが年々小さくなっているという、川の水量がすごく多い。やはり、温暖化の影響というのはこうしたところに現れているのかもしれない。午後5時、列車は無事ツェルマットに到着した。

ランドヴァッサー橋
車窓からの風景
渓谷沿いの景観 (フィスプ付近)

 

 

2. ツェルマット (マッターホルン麓の村)

夕方5時といえどもツェルマットは日差しが照りつけ日中とさほど変わりない。ツェルマットは一般のガソリン車両の入れない町で全て電気自動車のみに規制されている。スイスにはこのほかにも環境保護などのために7箇所ほどガソリン車両を規制している町や村がある。マッターホルンの入り口となる町でもあり活気がある。何より驚いたのは、日本人の多さだった。殆どが日本人で何だか白樺湖あたりにいるのではないかと錯覚したほどだ。ショッピングすると更に驚かされる。店には日本語の表示はあるし、店員も片言で日本語を話す。一部の店には、日本人のアルバイトなどもいる。日本円も通用するのにはさすがに参った。地元の人口よりも日本人の観光客人口の方が多そうだ。家々のベランダにはどこにもゼラニウムの花が飾られていてとてもきれいだった。マッターホルンの頂上部は最初は雲の中に隠れていてはその全容を見ることはできなかったが、夜8時を過ぎた頃から頂上部の雲がとれて全容が見えた。やっぱり、マッターホルンは格好良い山だった。夕食後、町の中をぶらつくが、サンモリッツと異なりこちらは気温が意外に高く暑かった。それでも、夜9時頃になると気温が下がり始め涼しくなった。  さて、ツェルマットでは、少しおみやげを購入。といっても、スイスの土産というのは意外に困る。特に、これと言ったものがないからだ。キーホールダーやT-シャツ、アーミーナイフあたりを購入して、おしまい。スイスは国民総所得が世界一の国であり物価も高い。東京が世界一だと思っている人がいるが、スイスの物価は物によっては東京よりも高い。1SFr (スイスフラン)=約70円で計算する。生協などのスーパーマーケット以外の所でミネラルウォーターが一本4フラン、コーラなども4フラン程する。(280円程度だ)日本の方が安かったりする。逆にビールはレストランで飲んでも3.5フランだった。スイスは、空気が乾燥しているので意外にのどが渇く。経済的に上げたいなら小さいペットボトルにホテルなどで水を入れて持って歩くが一番だ。

窓辺の花 (ツェルマット)
セントバーナード (ツェルマット駅前で)
町から見たマッターホルン

 

 

 

 

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